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空想の世界〈Fantasy World Online〉  作者: 雪乃
一章 始まりの始まり
10/32

10 妹と……


「ふんふんふーん♪」


あの戦いの後僕は街に帰っている途中だ。なんか久しぶりの里帰りって感じがするな…


「あ、そう言えば世羅達に会ってないや。」


ふとそう思い、ドリームに登録してあるIDに連絡をする。


______________________


お兄ちゃんより


これから街に戻るけど今大丈夫?色々聞きたいんだけど…


______________________


よし、これで送信と。





ピロン



速くない?なんと、もう世羅からのメッセージが届いた。


______________________


親愛なるお兄へ


分かった!大丈夫だよ(๑•̀ㅁ•́ฅ✧

噴水のところで待ってるよ♡


______________________



……世羅のメッセージは相変わらずだな、まぁ急いでいきますか。


「そうだ、炎龍は僕が飛べるって言ってたけどホントかな?」


多少疑心暗鬼になりつつも自分の背中に翼をイメージすると……


バサァー


白と黒の対になる翼が現れた。


「うわぁ、ホントに出てきた!よーし、早速飛んでみよう。」


バサッバサッ


「ふぁー、風が気持ちいいな」


「でも、街にこのまま降りたらビックリさせちゃうよね?」


そう思った僕は街よりも少し離れた場所で地面に降りて、噴水のところに向かう


「世羅はβテスターだって言ってたから僕よりも強いんだろうな……」


噴水のところに着くと何やら1人の女性が絡まれている。


ピロン


ん?

______________________


ヘルプ



数分前


私「久しぶりにお兄と遊べるな〜」


少し浮かれながら待っていた世羅ことセーラだ。待っていると……


A「ねぇ君、1人なら俺らと一緒に行かないか?」


B「そうそう。俺ら攻略組だからさ、ほらレベルも12でそこらのヤツらよりも効率とかいいと思うよ。」


私「いやー、今別の人と約束してましてね。」


A「そんなんイイじゃんイイじゃん。」


手を掴まれる。←イマココ


だからヘルプ!!!


______________________



凄いな、絡まれてるのにここまで正確なメッセージを……でも分かった。お兄ちゃん頑張るぞ!


僕は男の方に歩いていき、その手を掴んた。


「何をしてるんだい?」


「お兄!」


「なんだ?」


「僕の妹を誘うのは良いんだけど乱暴は良くないな…」


ナギサは抑揚のない声で喋っていき、そして…


「久々にブチ切れそうだよ」


ナギサの顔から表情が抜け落ちた。


「あ、やば。お兄が怒ってる……」


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