1 プロローグ
一旦消して新しくしました。
これからもよろしくお願いします。
「どうしてこうなったんだろう…」
僕は、荒魂 渚14歳だ。運動神経は上の中ぐらいで成績は学年で上から数えた方がはやい。そして何より運がいい。(本人はちょっと当たるなーぐらいにしか思っていない。)
そんな僕の目の前には銀色をベースとしたヘルメット型の機会がある。これは最近ニュースなどで話題沸騰中のVRギア、通称【ドリーム】だ。
何故僕の目の前にあるのかと言うと…
~一月前~
僕の親は基本的に家にいないので食材などは僕が買いに行ったりする。今日の献立を決めようと考えていると看板があった。
『あなたの運はどれほどか!当たれば豪華賞品をゲットだぜ!』
そこではなく僕が注目したのはここだ!一等 国産黒毛和牛1㌔セット。僕は時々返って来る両親のためにこの肉わ当てたいと思っていた。
買い物を済ませたあとくじを引くと一等が出たのだが…数日後こんな手紙とともにアレが届いてきた。
原料の黒毛和牛が全て病気にかかってしまったため、お詫びに【ドリーム】を郵送します。
「考えても仕方が無いか…父さんにこのこと言っとかなきゃ。」
ぷるるるる、ぷるるるる。
『もしもし、荒魂です。』
「あ、父さん僕だよ。」
『おお、渚か。急にどうした?』
「あのね、くじ引きで牛を当てたら【ドリーム】って言うのが届いたんだけどやってもいいかな?」
ちなみに、渚はこれまでゲームをしたことが無い。
『良いぞ、いや是非やってくれ。じゃあ明日サービス開始のFWOを送っといてやる。奏くんとやるのだろう?』
さすが父さんだ。何でもお見通しだ。
「うん、ありがとう。じゃあね」
次は奏に電話しないと。
ぷるるるる、ぷるるるる…
『はい?』
「あ、奏?渚だよ。」
『渚か、どした?』
「あのね、FWOって言うのをできるようになったから言っておこうと思って…」
『マジで!?じゃあ、明日は他の奴らとやるけど明後日にやろうぜ一緒に。』
「分かった。それだけだからじゃあね。」
『おう、またな。』
よし、一通り言わなきゃ行けない人には言ったかな……?
「あ、世羅に言ってなかった。」
世羅とは僕の大好きな妹だ。二人で出かけるとよく姉妹に間違われる。
「世羅ー。」
「なぁに?お兄。」
「僕もFWOを出来るようになったから今度一緒にやろうね。」
「本当?やるやる!」
喜んでもらえてよかった。お兄ちゃんは嬉しいな、こんなに素直な妹がいて。
ピーンポーン
『お届け物です。』
おや?今日は何か届く予定は無かったんだけどな?
「はーい。」
ガチャッ
「どうぞ、ではありがとうございました。」
バタン
「何だろう……」
「そうだね……」
ビリビリ
なんと中にはFWOが入っていた。
「父さん、速すぎだよ…流石に……」
「ま、まあそれだけお兄がゲームやるってのが嬉しかったんじゃない?」
「そうだね。」
でもこれは流石に怖かった。
「さあ、今日はもう晩御飯にして早く寝よう。」
「明日の8時からだからね。あ、お兄は初めてだからスキャンをしないとね。」
「?何のことだい?」
「まあ、お兄は今日寝る時に【ドリーム】被って寝たらいいってこと。」
「分かったよ。それより早く食べよう。」
次の日
「さあ、お兄!そろそろ始まるよ!」
「そんなに大きな声で言わなくても分かってるよ。」
「じゃあ私は部屋に行っておくね。」
「うん、分かったよ。」
僕も自分の部屋に戻って準備をし始める。
昨日、世羅にある程度の説明は受けた。Fantasy World Online通称【FWO】これは株式会社セカンドがスポンサーのVRMMORPGだ。そしてこのゲームの運営側のコンセプトは《最大の自由ともう一つの世界をあなたに。》だそうだ。ベータテスターの世羅と奏から聞くにはコンセプト通り異世界に行ったみたいに思えるらしい。
あとは、ステータスとスキル制ジョブ制?らしいそこの所はよく分からない。奏曰く
『いろんなゲームのいい所を取って上手くまとめた感じのゲームだ。あと運の要素もあるからお前にぴったりだ。』
だそうだ。運がどうとかこうとかは分からないけど面白いらしい。
そろそろ時間になってきた。
5
4
3
2
1…
ここで起動の言葉を言う
「ダイブイン」
瞬間僕の視界は激しい光に埋め尽くされた。
ああ、楽しみだ。