6 再び登場!
「では、登録しますね」
試験が終った後、気絶していたカウンターのお姉さんを起こし(ザックがチョップした)結果はザックからの推薦もあり合格となった。
「一応どれほど魔力があるか計測してみますか?」
自分を知ることも大切だな。そんな軽い気持ちで受けることにした。計測は簡単だ。水晶に手を乗せるだけ。
「では、数値をいいま・・・す・・・」
?なぜ途切れ途切れなんだ?
「じゅ、107000・・・この国・・・いや、どの世界探してもこんな数値・・・あ、故障かもですね?きっとそうです」
といい、自分の手を置くが・・・
「あ、あれ?ということは・・・本当に107000・・・なんですか!?」
聞かれても・・・
これはまさかのチート展開か!
「え、えーと、では、適正属性も検査しますか?」
「適正属性?」
「はい、適正属性とはその人にあった属性とその耐性ですね。いわゆる才能です」
「なるほど」
このチート展開だと俺は全属性かな?ニヤニヤ・・・おっと、お姉さんそんな目で見ないで、悲しくなるから
「適正属性の検査もお願いします」
「では、この灰色の水晶に手を乗せてください」
乗せてみたが・・・
「え・・・な、なんですかこれ・・・」
「どうしました?」
チートきたぁぁぁぁ、と内心叫んでいると
「人間でこんなに闇属性の適性が高いなんて・・・」
と、哀れみの目を向けてきた。え、なぜ?
「属性はその人の性格や記憶から決まるのですが・・・どんな苦労をされたらこんなに闇属性値が・・・あ、もう1つ高いのありますね・・・雷属性?・・・2つともレアですよ。まぁ、闇は・・・頑張ってください!」
いったい何を・・・
「冒険者ランクはBからです。初めてですよ、うちのギルドからBランクスタートがでたの!おめでとうございます」
「あ、どうも。ランクはどれ位の幅があるのですか?」
「最高がSSで、最低がEですよ」
おぉ、かなり高い。
では、これを・・・。と、カードを取り出し俺に渡してきた。
「それに魔力を込めてください」
なるほど、大体察した。きっと、冒険者カードだろう。
魔力を込めると、何かを焼くような音と共に文字が浮かんできた。
「はい、冒険者カードの完成です。それを見せればある程度は自由が効きます。それでは、冒険者生活頑張ってください」
と、言われギルドから出て行った。
「とりあえず、宿を探すか・・・」
冒険者ギルドをでた俺は宿を探しながら歩いていた。しかし・・・
「エル教にはいりませんかー」
「エル教にはいりません?」
「エル教に入ると今ならタダ券がー」
宗教勧誘うっせぇーーーーー!
はぁ、なんだこの宗教国家・・・うざすぎる・・・
なんとか宗教勧誘がないとこに避難した俺は気づいたら路地裏に入っていた。
「あ、宿・・・」
探すか・・・と、諦めて立った瞬間
「エル教に入りませんかー?」
と、明るい声が飛んできた。
「いえ、俺は結構で・・・」
俺は振り返りながら断っていたが
「・・・宗教勧誘に女神自体が来るのはおかしくないか?」
そう、そこには女神エルがいたのだ。
「あれ?バレちゃった?」
確かに身長は中学生くらいになってツインテールにしているのであの時あったエルとは違う。しかし、綺麗な銀髪やあの可愛さと癒されるようなこの声はそのままだった。
「なんでここに?」
「おー、そうだった!いろいろ、伝え忘れちゃっててねー。あと、ここじゃエルじゃなくてエルナでお願いね?」
・・・いろいろ事情があるのだろう
「で、伝える事って?」
「うん、まず神崎 夏純の居場所」
「・・・っ!」
探す手間が省けた。そう心の中でガッツポーズを取った。
「あと、渡した十字架・・・ロザリオの事なん・・・あれ、もしかしてもう使った?」
「え?あぁ、もう使ったぞ?」
「おぉ、すごいね!じゃあ、神崎さんの居場所だけを伝えるとしますか」
そう言い、エル・・・いや、エルナは口を開いた。
(・・・路地裏で中学生くらいの女の子と2人って不味くないか?)
そんな疑問は誰にも届かないのであった。
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