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転生チートの復讐劇  作者: 黒咲 夜羽
第3章 決戦
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転生チートの完結劇

今回完結です!

・・・まさか本当に舞い戻ることになるとは。

現在俺達は高高度から落下していた!

「なんでこんな高いところにゲート出したのよ!」

「ざ、座標ミスったんだよ!これ意外と難しいからな!?むしろ地中に生き埋めにならなかっただけありがたく思ってほしいんだが!?」

「はぁ!?こんな高くに転移する必要ないでしょ!?ある程度の高さなら分かるけど、これは高すぎるでしょ!」

2人で言い合う間にも俺たちは落下している。

しかし、地球の時のような焦りは無い。

この異世界にはマナが溢れているからだ。

「イヴ、頼むぜ」

「ルス、お願い!」

俺の背中には黒の一対の翼が、

夏純の背中には白の一対の翼が。

その姿はまるで、空中で遊ぶ天使と堕天使のようだった。


──────────────────


俺達はエルフォードの入口に降り立ち、気づいた。

「どうやって入ればいいんだ…?」

入るには多額の金かギルドカードがいるはずだ。

「まさか、異世界には入れても国には入れないとかそんなこと無いよな…?」

「じゃあ、どうやって光井君を連れ帰るのよ」

「…諦める?」

「半分私たちの責任なのに?」

「…もう少しがんばろう」

だがどうしようか。

そう悩んでいた時だった。

突然大きな音楽が流れ始め、大きな門が開いた。

『整列!礼!』

黒い服を着た男の人や女の人が門までの道の両サイドに並び頭を下げる。

「「…え?」」

その奥から現れたのは国王だった。

「やあ、英雄のお2人。帰ってくると信じていたよ」

突然の出迎えに戸惑っていると、後からリンドとアリサが現れた。

「もー!帰るの遅いよ!私達の前から突然消えてビックリしたんだからね!」

「そうですよ。少しの付き合いでしたが、私達は仲間です。置いていかれると寂しいです」

「あ、あぁ。突然消えてごめんな」

他にもたくさんの人が出迎えてくれた。

これまでこの世界で過ごしたたくさんの人。

それでもやはり、エルナの姿はなかった。

生きていると確信していた訳では無い。

少しの希望だった。

それでも、その可能性を信じたかった。


───────────────────


魔王を討ち果たした戦場後には1つの墓があった。


『英雄"エルナ"ここに眠る』


「…お前にはこれまで沢山世話になったよな。エルナが居なかったら俺、夏純を助けることはできなかった」

声が聞こえてるのかもわからない。

もしかしたら、別の世界に転生したのだろうか。

それを想像してみると少しだけ気持ちが和んだ。

「自分のお墓を見るって、なんだか少し違和感があるね」

「そうなのか?」

「うん、自分はここにいるのにここには居ないように感じちゃう」

「そういうものなの…か……え?」

振り向くとそこには夏純が居た。

しかし、髪の色は鮮やかな銀色だった。

「…エル…ナ?」

「そうだよ、ハル」

体格はどうみても夏純だ。

「掛けだったけど、うまくいったみたい。過去の自分へ、未来の自分の意識をコピーする。できるとは思わなかったけどね」

「体は夏純、頭脳はエルナってことか?」

「どこかの探偵が使いそうなフレーズだけど、もうそれでいいや」

「夏純は?」

「同意の上で少しだけ体を借りてる感じ、今はハルと話したくて」

「……」

「ごめんね、騙すような事したり記憶消したりして」

「そうしないといけなかったからだろ?そんなこといちいち気にしない。エルナと夏純が生きてるだけで十分さ」

「…そっか、やっぱりハルはやさしいね」

そう言ったエルナは一瞬で俺の位置まで距離を詰め、

「私の…最後のわがまま。私の事を忘れて」

エルナの唇が俺の顔へ迫り、触れた。

記憶封印メモリードシール

「……」

「私はここに居てはいけないから。ハルはやさしいから私の事で悩んでくれる。でも、それがハルを苦しめる…足枷になるくらいなら」

「なるわけないだろ」

「え?」

「っぶねぇ。けど、唇を魔力で覆って干渉を防げばなんとかななったな」

「そんな…」

「エルナはここに居ていい。別の次元だろうが、ここには居てはいけない理由なんてないんだ!それでもって言うなら、俺が居場所になってやる!それでも嫌か!?」

エルナは目元を隠し

「…ハルはズルいよ。」

「そうかもな」

「そんな事言われたら…更に一緒に居たくなるじゃん!」

「なら、一緒でもいいだろ?」

「っ!…どうなっても知らないから」

「どうなっても守ってやる」

「世界が壊れるかもよ」

「別の世界に行けばいい」

「…バカ」

「バカで構わないさ」

エルナが俺に俺に向かって飛びついてきた。

涙の軌跡を残しながら。

「好きだよ」

「私も…だよ。ハル〜?」

「え?ええ!?」

気づいたら夏純の髪の色は黒になっていた。

…つまり。

「私が居ながらエルナですかぁ〜。目の前で浮気とかなかなか勇気があるね〜」

「ば、待て待て待て待て!」

「そうだそうだ!何言ってるんだ!ハルキは私の婿になるのだろう!」

「リンド!?」

あいつ、いつの間に!

「あ、あの私も花嫁候補に…」

「アリサは事態をややこしくしないでくれるかな!?ってかいつの間に居たんだ!」

別次元からの俺の復讐

俺の復讐

その2つがぶつかりあった事で失ったものもあった。

しかし、それでも俺は多くのものを得たと思う。

大事な仲間達。

それがなによりもの大切なものだった。

長らくのご拝読ありがとうございました!

今回で完結となりますが、別の作品も投稿しようか悩んでいます。

全ては4月からの自分の周りの状況にもよりますが、できれば投稿したいと思います!

なので、これからも私の作品をよろしくお願いします!

それではまたどこかで!

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