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転生チートの復讐劇  作者: 黒咲 夜羽
第2章 アカデミー編
35/51

33 最強の助っ人、そして決着

「「・・・え」」

いや、なんだこれ。

まて、本当に頭の整理が追いつかない。

とりあえず。

「親方ー!空から白銀の剣がー!」

よし、これでおっけー。

現実逃避も終えて、俺は改めてその剣を見る。

白銀の両刃剣。

長さは復讐刃リベレーションと変わらないが、纏っている属性はどう見ても光だった。

そして、その剣は

()()()浮いていた。

(どうすれば・・・。

今はコウキを倒すのが最優先だ。

しかし、問題は剣だ。

まず、敵か味方かわからない。

とすると、この剣を最初にどうにかするか?)

そこまで考えていた時、急に身体が傾き始めた。

「あ、あれれ?」

突然魔力が身体から抜け始める感覚に戸惑う。

「大丈夫ですか?」

後ろから支えられる感覚と声がしたので見てみると、人化したイヴがいた。

「え、あぁ。でも、こいつはいったい・・・」

俺の疑問に

「大丈夫です。それは味方・ ・です。マスター」

「味方?」

なぜそんな事言えるのか?

そう聞こうとしたが、イヴはその質問をするよりも早く答えた。

「それは・・・私の姉です」

「・・・・・・え、えぇぇぇぇぇぇ!?!?」

(精霊って家族いるのか!?いや、姉!?)

思考が混ざり始めた俺は、とりあえず考えることをやめた。

そして、目の前の事から対処する事にした。

「俺の魔力は?」

「現在、精霊と契約中なので減ってます」

「契約?まて、目の前のどう見ても光属性なんだが。」

「そうです、弱っていた私は同じ属性などの様々な条件が必要でしたが・・・。そこの精霊王は弱っているどころか各地で魔力吸っていたので誰とでも契約できるくらいの余裕はあるみたいですね。まぁ、属性が違うのでかなりの魔力を使っているみたいですけど」

なるほどなるほど。

「精霊王2人と契約とかできるの?」

「・・・できる・・・と思いますよ?」

「・・・イヴ?なんで不安そうに目を逸らしたのか聞かせてもらえるかな~?」

「いえ、前例見たことが無いだけですので・・・」

「それ危ないやつじゃないか!?」

『大丈夫よ~』

どこから・・・いや、頭の奥から聞こえてくる声に気づいた。

「・・・誰?」

『私は光の精霊王、ルスっていうの~』

・・・なんだろう。

このゆったりとした感じの喋り方・・・。

イヴの反対で姉(?)という感じがする。

『一応、イヴの姉になるから間違いではないかな~』

それもそうだった。

そう納得すると同時に違和感に気づいた。

「あれ?なんで会話できてるんだ?」

イヴは昔言っていた。

契約・ ・した(・ ・)精霊・ ・としか話せないと。

「つまり契約完了?」

『そうなるわね~』

ほんとに「のほほ~ん」ってしてるなー。

だけど・・・。

確かに、全体的に力が上がった気がする。

契約の力なのだろうか?

そう思っていた時。

「何ひとりでぶつぶつ言ってんだよォッ!」

振り下ろされる聖剣。

咄嗟にイヴとルス。

黒と白の剣を交差させ止める。

(あれ?こいつの剣。こんなに軽かったっけ?)

そう、軽いのだ。

あれだけ重く、速い剣が・・・今ではまるでスロー再生の様だ。

『『【精霊王の祝福】』』

(え、なにこれ?)

『いわゆる身体能力強化系の全セットです』

『これで楽に戦えるわよ~』

(お、おう。・・・なんでいままで使ってくれなかったんだ?)

『私1人分だとあっても無くても変わらない様なものだったので・・・』

(・・・ま、まぁ、うん。助かったよ)

俺は聖剣を2本の精霊魔剣で弾き上げる。

しかし、コウキは懲りずに同じ角度、スピード、威力で振り下ろす。

来ると分かっていれば簡単に躱せるものだ。

俺は左に・・・聖剣がギリギリ当たらない位置で回避する。

振り下ろされた剣はそのまま地面に突き刺さり、コウキの動きが止まった。

俺はそこを見逃さない。

「神崎流剣術 "破月・かさね"」

2本の剣がコウキの胸元・・・心臓部へと迫る。

凄まじい衝撃音と共に、コウキの身体は吹き飛ばされた。

壁に衝突し苦しんでる姿に俺は警告する。

「・・・もうやめろよ。降参・・・その一言でお前は楽になるんだぞ」

その言葉が聞こえたのか、コウキはこちらを睨みながら

「お前に降参するくらいなら・・・死んだ方がマシだ・・・っ!」

殺しはしない。それが俺の決意だ。

戦っている最中にも思ったが、こいつはロックやアストとは違い、〔夏純に害を加えようとはしていない〕のだ。

それなら別に放置しても構わない。

それが俺の結論だった。

「ザック!勇者は戦闘不能・・・そうだろ!

なら、俺の勝ち・・・それでいいよな!?」

大きな声で、全員に聞こえる様に叫ぶ。

「お、おう。この勝負、ハルキ・アイカワの勝──」

勝利・・・そう、ザックが告げようとした時だった。

「そいつを・・・その勇者を殺してくれーーーー!」

どこからか・・・いや、観客席から聞こえる声に俺は驚きを隠せなかった。

「殺せ・・・って・・・」

まさか、エルフォードの皆が・・・と思うが違う。

これは・・・帝国側からだ。

ザックも戸惑っているのか何も言わない。

いや、言えないのだろう。

1人が言い始めると、次第に声は増し・・・会場の半分は、そう叫んでいた。

「・・・とりあえず眠ってもらう」

俺はそういい、復讐刃リベレーションで首筋に峰打ちを当てた。

気絶したコウキをどうしようか悩んだ時、見覚えがある顔がこちらに向かってきていた。

本来、ここには居ないはずの人が。

「・・・夏純」

「・・・ハル」

手早く終わらせ夏純に知られないようにしようと思ったが・・・流石に時間を掛けすぎたらしい。

「・・・ハルは、知ってたの?」

知っていたか。主語は無いがきっとコウキの事だろう。

「・・・知っていた」

「・・・なんで教えてくれなかったの?」

「それは──」

気が逸れて戦闘で怪我して欲しくなかったから?

いや、そんなのはただの建前だ。

夏純の集中力は俺よりも高い。

俺でもそんなミスはあまりしないのだ。

夏純がするわけが無い。

本当は。

「・・・名前だけの同一人物かと思った」

これが精一杯の言い訳だった。

本当はただ"俺から離れて欲しくなかった"。

それだけ。

しかし、俺にそれを言う資格はない。

コウキが言うことが本当なら、俺が夏純の感情に気づかない振りをしていた事で、夏純を傷つけていたのだ。

その俺に・・・。

「ハル、私は──」

その時、帝国の兵士が1人駆け寄ってきた。

「ハルキ様!至急、来ていただきたい場所が!」

兵士が一瞬だけ、目線をある方向に向けた。

その方向に居たのは

「・・・王様」

エルフォード王国、リーアム・エルフォードだった。

ストーリー構成を考え直しているとあっという間に1週間。

最近、時間の流れが速く感じます。

なんとか間に合ったので良かったです(笑)

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モチベが上がるので!

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