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転生チートの復讐劇  作者: 黒咲 夜羽
第2章 アカデミー編
33/51

31 光井 光輝

光井 光輝は小さい頃から親に世間体を意識させられながら生きてきた。

小学生の時も習い事を毎日欠かさずこなしていた。

そして、中学生になった頃。それは唐突に起きた。


入学式の日、1人で帰っていた時の事だった。

俺は他人に舐められないように、性格は尖らせ、成績は1位をとるように休み時間すら勉強にまわしていた。

すると案の定、クラスで浮いた存在となっていた。

友達がほしい。一緒に帰りたい。

そんな思いが帰り道、僕の頬を濡らしていた。

「どうしたの?」

突然かけられた声。

顔を上げると1人の少女が立っていた。

正確にはその少女の後ろに1人男子が居たのだが気づく余裕は無かった。

初めて彼女を見た感想は、「かわいい」だった。しかし同時に、泣いてる顔を見られた恥ずかしさがこみ上げてしまい、逃げ出してしまった。


──────────────────


(どうしよう、逃げ出しちゃったよ・・・)

逃げ出した事に後悔しつつ、登校する早朝。

いつもの通り道を歩いていると声が聞こえた。

「なぁ、待ってたって来るかわかんねーだろ」

「でも来るかもしれないでしょ」

(・・・あの声。)

そう、女の子のほうの声は先日逃げ出してしまった女の子のものだった。

「いやさ、そもそも女に泣き顔みられたら恥ずかしくて会えないって。」

(あと男子の言う通りだ・・・)

それが原因て逃げたしたのだ。恥ずかしくて会えない。


でも・・・仲良くなりたい。


その気持ちは本物だった。

「なぁ、夏純~。もう行こうぜ~。眠いんだけどー」

「ハルはいつも授業中寝てるでしょ!」

(あの人・・・夏純って名前なんだ・・・)

当時は知る由もなかった。

これが初恋で、その少女の幼馴染みにここまで憎悪を抱くとは。


──────────────────


「やっ・・・た?」

眼下には上半身と下半身に切断された相川 陽綺の姿。

これでいいんだ。

そう、思ってしまった。

油断してしまったのだ。

だからこその結果だろう。

陽綺の残骸は、風に飛ばされる砂の様に消えて背後から剣で切り裂かれた。

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」

思わず声がでてしまった。

なにが?誰が?

そんな疑問はすぐに晴れる。

「神崎流剣術 "月光"」

「・・・くっ」

コウキは膝から崩れ落ちた。

「どう・・・してっ!」

「・・・【幻視ファントムビジョン】。相手に幻影を見せる魔術だ。異変に気づけばすぐに解けるが・・・おかしいと思わなかったのか?血が出なかったり、俺が斬られた事にイヴが無反応なわけないだろう?」

「クソォ、いつもそうやって・・・見下しやがってっ!・・・クッソがぁぁぁぁ!」

「・・・・・・」

「なんで・・・お前なんかに・・・っ!」

「・・・なんでそんなに夏純に拘るん───」

「黙れよっ!お前は!あの人の気持ちにすら気づかず!神崎さんを傷つけてるだけじゃないか!」

「気づいてないわけじゃない。知ってるさ。夏純が・・・俺に好意を向けてるくらい。」

コウキの表情がさらに険しくなった。

「知ってて・・・。知っててあんな風にあしらっていたのか!お前・・・とんでもないクズだよ」

「知ってるさ」

「っ!【ヒーリングテリトリー】!」

瞬間、コウキを中心に半径1mが光り、コウキの傷は完全に癒えた。

「いけっ!〈フラガラッハ〉っ!」

コウキは怒声混じりで〈フラガラッハ〉に命令するが動かない。それもそうだろう。

〈フラガラッハ〉の刀身はイヴが捕まえているのだから。

コウキが驚いている間に俺は〈フラガラッハ〉の柄を蹴り飛ばした。

コウキは左手からすり抜けた〈フラガラッハ〉の柄を見て──。

「・・・クッ・・・フハハハハッ!!いいぜっ!殺してやる!殺してやるよハルキ!」

こいつ・・・本当に殺す気だ。

目を見ればわかる。どれほどの狂気が、絶望が混ざりあっているのかを。

「力を出せ!主天使!」

瞬間、コウキの体全体から金色の光が溢れ出した。

それと同時にコウキの背中から、まさしく天使の様な翼が1対2枚で現れた。

「お前を殺す為にこの力を手に入れたんだ!」

「・・・羽なら俺だって生えるぜ?イヴ、もう〈フラガラッハ〉はいいよ。【エアドライブ】」

「はい、マスター。」

俺の背中から薄紫の羽が広がる。

コウキは高く飛び上がり、俺も追撃するために追いかけた。

しかし。

「【ジャッジメント・レイ】!」

コウキの前から極太の光線が放たられる。

「ヤバイっ!」

避けるの事はできる。しかし、避けたら下の観客席に爆風などの被害がでる。

斬っても1部は観客席に飛ぶだろう。

俺は魔力障壁を展開することしかできなかった。

幸いにも光線は障壁を貫通することもなかった。

しかし、熱と勢いは殺せずそのまま地面に叩きつけられた。

たが、これでいい。

俺は叩きつけられた瞬間に自分の周りに壁を作った。爆風、熱、光に埋め尽くされた空間の中に、俺はただ耐えることしかできなかった。


──────────────────


「な、なにいまの?」

戦闘中の夏純は物凄い光と爆発音に意識がそちらに逸れた。

「戦闘中に意識を逸らすなんて余裕でもあるのぉ~?」

「っ!」

突き出された拳に私は上体を逸らして避けた。

しかし、そこに逆サイドから迫る拳。

私はそのまま倒れるようにしゃがみ、相手の両足を蹴り飛ばす。

もちろん、両足が地面から離れた相手の女性選手は倒れ込む。

私はその選手に跨り抵抗出来ないように地面に押さえつけた。

「ど、どきなさいよ!」

「なら教えなさい!あそこで何があってるのか!」

相手選手は突然笑い出した。

「それくらいもわからないの~?あそこで戦ってるのは現勇者・・・コウキ ミツイよ」

「コウキ・・・ミツイ・・・。」

その瞬間、脳裏に閃いた。

「光井・・・光輝・・・。なんで彼が・・・」

いや、その事をハルは知っているのか。

「知って・・・いるんだろうな」

試合前の元気がないハルに説明がつく。

「今のうちに!」

突然、少女が抜け出そうとしたので。

「神崎流格闘術 "牙狼"!」

相手女性選手の腹部に打ち込み、気絶した相手を放置した。

周りの観衆からは拍手や口笛、歓声が飛び始める。

「ごめんなさい、あなたとのお遊びに付き合ってる時間はないの」

そう言い、夏純は陽綺の戦っている会場へ走り出した。

ブクマ15人に増えました!

みなさんのおかげです!

これからも「転生チートの復讐劇」を読んでいたたけるとうれしいです!

ブクマ・コメントなど、モチベが上がるので是非よろしくおねがいします!

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