雨の日に子供が泣いているのを見ると酷く悲しくなりますby湯飲みの茶
~回想~
あの日から、ものすごい時間が過ぎた…
あれから、色々あった…
たとえば、地上に大きい神社をオーディンが建てそこに家を引っ越したり…
陽が神界から鞭だの鎖だの色々持って来たり…
陰が部屋にこもり『打倒!!ゼウス!!』と毎晩叫びながら変な物を作っている、
チラッと見たが丸い球体を二つ作っていた…
ただ…一番驚きなのが…
ーーゼウスと俺の間に子供が出来たことーー
あの日は大変だった…
オーディンは何とも無かったが、陽は完璧にアンチフォーム(俺命名)に成り、
陰は試作していた札を出していたが…アンチ・・・怖っ!!!!
と言うわけで、そんなこんなで色々時間が過ぎてった…
ちなみに、ゼウスの子供は"男"だ…
ただ、何でか"男の娘"なんだ…
思ったことを言うと、男では無い、あいつは…
そのおかげでゼウスはあの子に名前を付けた、"イェフ"神の子としての名だそうだ
…話が外れたな……
とりあえず、今は人間に妖怪等が居る頃、神様等が信じられた弥生時代…"の"ほんのちっょと前の話だ…回想終わり
「…また、あの子か…」
俺は今、神社の屋根から賽銭箱の前に居る子供を見ている…
外見からして、ほんの5~6歳位だろう
別にそれだけだったらどうでも良かったんだが…
雨の中、一人でジッとしている子を無視できるだろうか…しかも、何日も…何日も…
陽やゼウスからはあまり人と干渉するなと言われているが…
正直、我慢の限界だ
「お~い、そんな所で何やってんだ?風邪引いちまうぞ?」
「待ってるの」
「?待ってる…??」
「うん…お母さんとお父さんを」
「…まぁ、とりあえず、風邪引くからこっちおいで、体拭くから」
「ここで、待っててって言われた」
「…はぁ」
何というか…めんどくさい…
この際だから能力使おう…
「能力固定・所有者確定・天候を司る程度の能力」
ーー晴れろーー
そう願っただけで、そこら一帯の雨雲が一瞬で散った
…ただ、これ言わないと程度の能力使えないんだよなぁ
筋力とかはそのまま自由自在なのに…
「っ!?」
あまりの事でビックリしてんな、とりあえず…
「じゃ、髪を拭くぞ~」
「っ!!」
…おい、何故逃げる……
あれか、俺が子供を見ると興奮する変態とか思ってるんじゃないだろうな…
『違うよ!たとえ変態だとしても、変態という名の紳士だよ!』なんて事は言わねぇ
とりあえず、逃げる子に向かってタオルを投げる
「…何?これ?」
「それで髪ぐらい拭いておけ」
「…うん」
~数分後~
「よし!拭き終わったな、軽い自己紹介だ、俺は御乃那一斗まぁ、御乃那って呼んでくれお前は?」
「洩矢諏訪子…です」
「そうか諏訪子ちゃんね『どっかで聞いたことあるなぁ』」
「あ…あの、これ…」
そう言ってさっき渡したタオルを渡してくる…
「あぁ、サンキューっと、ともかくこんな時間だ、家に家族は…て聞いても無駄かな…飯くらい食ってけよ、良いもんは無いけどな」
それを聞いた諏訪子の目がキラキラ☆q☆こんな感じになっている
「食べ物!!」
あぁ、もうどうでも良いや、家にある蓄え全部食いそうなタイプだこいつ…
「はぁ~もう家にあるもん全部食ってけ…」
「やった~!」
ただ、まだ知らなかった
まさか、俺のせいで、諏訪子が殺されるなんて…