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幸せが約束された白色の婚約はその嘘により手から零れ落ちる。  作者: 唖々木江田
逃げ場の無い黒色の婚約は執着により旅立ちを迎える。

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ー何だって?!




ーいくらなんでも急すぎないか?!




ーおめでたい話だけど…お姫様はお相手といつ…?




文面に国内中が慌てふためいている中、その号外は光家にも持ち込まれていた。




「……いくらなんでもこれは早過ぎるね。」




屏風の立ち並び薄く日の光が差し込む一室で、光家家長は手にした新聞を読み、詳細すぎるその内容に、持ってきた相手に向かって苦笑を漏らした。




「シュランゲがどうやって情報を手に入れたのか…皆目見当もつきませんな。知っている者の中の誰がなのでしょうか?」




「決まったのは昨夜だから、それも考えられるけれど…。ただ、知っている者の中に居るのなら、既に正体は掴めているはずだよね?」




「…確かに、仰られる通りですね。知っているのは貴方様と私を含めた三公将家……。それと、お姫様とお相手だけですからね…。」




「……。」




「……。」




「どんなに考えても分からないね…。目星をつけるのは後でにしようか。」




話が誰から漏れたのかは直ぐに心当たりがついたが、それを他は知らないと伝えてきた相手に、それならば正体の掴めないシュランゲと言う人物に誰が話を出来たのか、身内しか関わっていないことに何とも言えない気持ちになり、目の前で傅く相手と二人悩む。

しかし、どんなに考えても出ない答えより、現在の状況を何とかする方が先だと、小さく首を振り、相手を見やる。




「今回の件を各将家に伝えてからと思ったが、国民への発表も早めるしかないみたいだね…。皆が集まったら既に発表したと伝えよう。手配を頼めるかい?」




「かしこまりました。直ちに国民への公告を準備させます。」




「ああ、頼む。」




目の前の相手は一度頭を垂れると、立ち上がり襖を開けて出て行った。




その様子を見送り、再び視線を新聞に向けると、書かれてある記事の一文を目で追い、胡座をかいた脚に肩肘を乗せその手で顎を包むようにして考え込む。




(あの娘が誰かと関わるとしたら、あの集団しかいない筈だから、話は漏れようがないのだけれどね…。本当に、これはどうしたものかね…。)




新聞に書かれている‘’姫から望んだ‘’の文字に、それは昨夜二人きりの時に聞いた話で、他の者に伝えてはいない情報だった。




ーやっと発表が出たよ!




ーこれで本格的に祝いが出来るぞ!!




ーお姫様おめでとうございます!!




その日の昼過ぎには光家から正式に輿入れが発表され、国内中は祝福に包まれた。




ーーーーー


ーーーー


ーーー


ーー



「【あんなに大人しくしていたのに…。どうしてかしらね…。】」




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