4話 もう一人の転生者と最強の転生者
最終話
今日も今日とて誘いを待っている。今回は受付嬢が体調不良でお休みなので俺が直接対応する。
「あのー、ここで転生者借りられる時いたんですけど。」
音もなく入ってきたのは、俺と同じ匂いのする青年だった。
「ああ、そうだけど。借りたいの?すぐ借りられるけど。」
俺は借りるように自然に誘導した。
「はい!借りたいんですよ!で、どこにいるんですか?」
「ここだよ。」
俺は瞬きもできないような一瞬で、青年の背後に立った。
さぞ驚くだろうな。振り返るのを俺は楽しみに待っていた。
「ふっ、そんなものですか。同じ転生者と言うからもっとすごいのかと思ってましたよ。」
青年が口にしたのは思いがけない言葉だった。嘲笑を受けることは転生してから一度もなかった。もしかするとこの子もすごい能力を持っているのか?
「そこにいるんですよね。いや、そこにいるんだろ?」
ドンッ!!
青年は足を大きく上げ、勢いをつけて地面を何度も踏んだ。
「これで潰れた。あの女の子は俺のものだ、、、!!!」
「もしかして、ちっさくなったと思ってる?」
「何で後ろにっ!!」
かなりタイムロスはあったが、驚いてくれた。
「だが、お前俺殺そうとしただろ。」
あの踏みつけ具合、殺そうとしているとしか思えない。
それにあの女の子、受付嬢のことか。もしかして、俺の位置にこいつは立とうとしたってわけか。
「まあお前の気持ちもわかるぞ。あいつ可愛いもん。でもさあ、すぐ泣くんだよ?俺マジで迷惑してんの。見て、この地面。すごい濡れてるでしょ?これねえ、涙。全部だよ?いっそなんかガキどもの水遊びの方が良かったよ。涙だから俺の水回収呪文使えないの?終わってるよ、ほんとに。ああ、受付嬢が好きってことなら、、、はいっ!これでお前の好きなタイプ変えたからさ。あのー、あいつ好きにならないほうがいいよ。マジで。」
「・・・なんか、すごい変な感覚。好きな人を馬鹿にされたような、でもあの人のことは好きじゃないし。でもこの感覚、、、やだーーー!!!!うえーーーーんん!!!!」
また仲間になれなかった。俺はいつ仲間になれるのだろうか。掃除をしながら、また考える。
おわり
評価をしてくださると嬉しいですが、この作品はいい作品か悪い作品か、自分でも分かりません。




