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第1話 悪役令嬢とは?

 

「お嬢様、おはようございます。」

「本日は先日ぶつかってしまったマリア様にお渡しするクッキーがありますので、早めに登校した方がいいかと。」


「おはよう、アンナ。わかったわ」


 私は決まって悪行を行った次の日早く登校する。それは被害者も同じ・・・・・・


 実は私のこの計画を知っている友達がいる。シェリーと言って同じ男爵家の一人娘で私の計画の協力者だ。私が嫌がらせをした後にシェリーがその子に次の日の朝教室に来るように伝える。

 そして私が朝全力で謝罪をし、このことは内緒にしてもらっている。はずだったのだがいつの間にかターゲットになる平民生まれの子達は全員知っているようで、、、、


 シェリーが言わなくてもみんな朝登校してきてくれてこうして密かに協力してくれているのだった。


「アンナ様、この度はまたぶつかってしまい申し訳ありませんでした。昨日踏んでしまったハンカチの代わりにはならないとは思うのだけど・・・」


「リリア様!お菓子の他にハンカチまで!!」

「本当に気にしていないですから、お気になさらないで下さい!!」


「アンナ様・・・ あ、もう皆様が登校してきてしまいますわ!」

「このことは内緒でお願いしますわっ!」


 そう言って私は自分の教室に誰にもバレないように戻る・・・これが私のルーティーン。



「リリアおはよう!」


「シェリー!おはよう!昨日はまた協力して貰っちゃって申し訳なかったわ。今日の帰りなにか奢るわよ?」


「え、いいの!?リリアさすが私の親友リリアだわ!」

 そう言ってシェリーはにっこり笑いかけてくれた。


「それにしてもリリアはこの計画いつまで続けるのよ?」


「うーん。シリウス様が婚約破棄を突きつけてくれないと次のステップに進めないのだけれど・・・」


「リリア・・・そんな日は来ないと思うわ、だって・・・」


「シェリー?何か言った?」


「い、いえ?何も言ってないわよ、?」


 そんな話をしているとシリウス様が教室に入ってきた。


「おはようリリア、今日も登校が早いんだな」


「シ、シリウス様。おはようございます」

「今日はやっておきたい課題があったので・・・」


「課題、ねぇ・・・」


 そう言ってシリウス様は何も置かれていない机を見て微笑んで席に戻って行った。


(危なかったわ、話 聞かれていないわよね・・・?)


 そんなことをもんもんと考えているうちに今日の学校は終わってしまった。

 今日はまだ火曜日、私は嫌がらせをするのは月、水、木曜日と決めている。火曜日は宿題が多くて早く家に帰らなくては行けないし、金曜日は次の日に菓子折を渡すことが出来ないから嫌がらせはしない。



「お嬢様、ただいまお屋敷にシリウス様のお父様がお越しになってくださいいますが、本日はどうなさいますか?」


 アンナが帰りの馬車の中で今日の予定について聞いてきた。


(そうだったわ、今日はシリウス様のお父様が来る日だったじゃない。すっかり忘れていたわ、シリウス様のお父様には会っては行けないのにっ・・・!)


「今日は離れに馬車を停めてちょうだい、お帰りになるまでは離れに居るわ。」


「承知致しました。では離の方にお食事等の準備をさせていただきますね。」


「ありがとうアンナ。毎度本当に申し訳ないわ・・・」


(今日は離れで読書でもして時間を潰すしか無さそうね、シェリーとカフェにも寄ったしそんなに長い時間隠れていなくても大丈夫でしょう・・・・・・)



 そう思っていたのに・・・!!!?!


〜〜


「お嬢様??離れに着きましたが、早くお降りになってください」


「ア、アンナ?シリウス様のお父様は本邸にいるのよね?」


「はい」


「では離れには誰もいないはずよね・・・・・・」



『どうしたんだリリア、早く降りておいでよ』



 なんでここにシリウス様がいるのよ!!!!!



次はシリウス様目線を出します!

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