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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 97

 「いやいや、すみませんでした。

 考えに没頭し過ぎてしまった。

 流石みさとさんはアイデアの宝庫ですね。

 実に素晴らしい!」

 クレスタは今回も手放しで褒めている。

 「そういえば、地方の出張店ですが、今蓮根祭りですよ。

 チェイサーが隣に話し持っていったら、うちでもやりたいって乗ってくれて。

 細かな部分の取決めは、やっぱりマークツーに任せたそうですが。」

 「良い役割分担できてるね。

 他の地方も活性化すると良いね。」

 俺は2人の顔を思い浮かべると、喧嘩しながらも仲が良い姿も想像した。

 2人だからこその相乗効果かな。

 「蓮根かぁ、料理しがいがあるよね。」

 「色々美味しいものあるね。

 後で食べに行ってみようか、みさと。」

 「そうだね、行こう!

 知らない使い方あると良いな。」

 俺達の会話を聞いて、クレスタは答えた。

 「シンプルな料理だけど、美味しかったですよ。

 芋対決ほど種類は無いですが、好評のようです。」

 「地方の食材がこっちでも売れると、活性化に繋がるかもね。」

 少しずつ成果が出ているのは、喜ばしい事だ。

 一段落したことで、今回の話は終了。

 納得のいく内容だったようで良かった。

 折角なので、話に出ていた出張店に行ってみることにした。

 

 クレスタの近くの店よりは来客は少ないが、そこそこ賑わっている。

 早速入ってメニューを見ると、聞いていた通りシンプルな物が多かった。

 素揚げ・炒め物・煮物等、味付けの違いを出して提供している。

 蓮根の物珍しさもあって集客できている感じ。

 「美味しいけどもったいないね、もっと色々楽しむ方法はあるのに。」

 みさとはうずうずしてきたようだ。

 無理に首を突っ込むことはないだろうに。

 「今から新しいメニューは難しいんじゃない?」

 「それもそうか。

 何処が出品するかも大変だろうしね。

 じゃあ、うちで今日は蓮根料理しようかな。」

 「それは楽しみだ。

 蓮根も販売してるみたいだし、クレスタもその辺りは抜け目無いね。」

 美味しく頂いたあとは、蓮根を買って帰る。

 蓮根サラダ・蓮根の唐揚げ・挟み揚げ・蓮根ハンバーグ・金平・炊き込みご飯と、本当に蓮根づくし。

 店では程々に食べていたシビックは、みさとの料理を思う存分食べていた。

 「シンプルなお店の味も美味しかったけど、みさとの料理の方がもっと美味しいね!」

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