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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫
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お試しにも程がある 72

 「すまんな、倒すぞ。

 何か言い残すことはあるか。」

 拓海とレジアスからの話で、何となく様子が見えてきた。

 だが、自分の意志なのか洗脳されているのかは、迷っていたら城の方が危ない。

 相手も俺が直接出向くとは思っていなかったらしく、戸惑っている感じがする。

 それでも攻撃の姿勢は変えないので、倒すことにしよう。

 全員纏めて、瞬時に終わらせた。

 首謀者は恐らく彼奴だ。

 あのジジイめ、俺が平和呆けしてるとでも思ったのか。

 準備運動はさっさと終わらせて、城に戻るとするか。

 ヒミコに何かあってからでは遅いからな。

 最後の1箇所も、俺が貰うとしよう。


 それぞれが2箇所目も終わり、最後の1箇所へと向かう。

 鉢合わせしたところで、和やかな会話が始まった。

 「みさとちゃん、怪我してない?

 僕の方はサクッと終わったよ。」

 「お前等、終わったら報告すると言ってただろうが。

 ここは俺が貰う。」

 「オロチよ、お前が最後じゃろう。

 順番は守るべきじゃ。」

 「俺達最初に来たけど、やりたいなら譲るよ。

 逃げられないように、囲いはしてあるからね。」

 各自言いたい放題、目の前の敵は放ったらかしである。

 敵のリーダー格の者が、その光景を見て喚き出した。

 「何なんだお前等、やる気あるのか?

 俺達に倒されたいのか?

 なら望み通り倒してやる!」

 魔法を発動させようとするが、レジアスに止められてしまう。

 何度か試すが、効果無し。

 リーダーだけでなく全員で物理的な攻撃に移るが、サイノスの剣の餌になる始末。

 オロチが手を出す暇もなかった。

 「終わっちゃったねぇ。

 もう居ないの?私何もしてないよ?」

 「みさとは良いんだよ。

 出番がなくて良かった。」

 「うむ、奥方に怪我がなくて良かったぞ。」

 「みさとちゃん、今の見てた?

 格好良かったでしょ、僕。」

 「周囲にも残っていなさそうじゃのぅ。

 城に向かうか、オロチよ。」

 「あぁ、急ごう。」

 全員でオロチの転移魔法で、魔王城に移動する。


 ヒミコのいる場所に転移したようで、大広間で指揮を執っているヒミコの隣に出現。

 突然現れた魔王の姿に、広間の魔族達は一斉に頭を垂れる。

 「皆ご苦労。

 王妃よ、問題はなかったか。」

 「はい、魔王様。

 領内で反乱軍を僭称する者が現れた位で、まだ実害とはなっておりません。

 現れた所を確認して潰しに向かっておりますが、突然意を示す形なので、首謀者の把握が未だ出来ておりません。

 今向かっているところで3箇所目になります。」

 「うむ、良い対応だ。

 首謀者は思い当たる者が居るので、俺はそちらに向かうが、問題ないか。」

 「勿論でございます。

 行ってらっしゃいませ。」

 「では任せた。

 皆の者、王妃の言葉に従い、今後の対応も頼むぞ。」

 オロチの言葉に、鬨の声を上げる魔族達。

 それに応えた後、オロチはヒミコに耳打ちした。

 「位置が分かれば、其処を意識することで転移の発動が出来る。

 一団を送るとなると魔力消費が大きいので、加減するように。」

 それを聞いたヒミコは、華やかな笑顔を返す。

 「良いことを聞きましたわ。

 いざとなったら、貴方に魔力を貰いに行きますわよ。」

 


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