表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/335

お試しにも程がある 67

 「いいよ!何があるかなぁ。」

 みさとに言われるままに、一緒に歩き進めるサイノス。

 かくして、音の鳴る方へ進むのであった。


 グロリアに着くと、検問所はあるが囲いはない。

 雰囲気的には最初に辿り着いたステージアみたいだ。

 そこよりは大分賑やかで人も多い。

 横断幕や店毎の幟も立っていて、人々は笑顔で溢れている。

 手に手に料理らしきものを持っているので、もう投票期間かもしれない。

 そう思った俺は、近くの店で聞いてみた。

 「すみません、もう投票期間になってますかね?」

 「いらっしゃいお客さん、よく来たね。

 投票期間になってるから、いっぱい食べて投票してってね!

 あと2日しか無いよ。」

 「ありがとう。」

 よくよく見ると、幟にはじゃが芋かさつま芋の文字ばかり。

 「始まってたんだね。

 皆頑張ったんだ!

 いっぱい食べようよ!」

 「そうだね。

 サイノス、メニューはみさとが考えたものが多いから、沢山食べて投票しよう。」

 「投票って、何の?」

 「じゃが芋とさつま芋、どっちが美味しいかで投票だよ。

 皆上手に作れてるかなぁ。」

 サイノスはキョロキョロ物珍しげに観察、事態を把握しようとしている。

 みさとは人が作った料理が気になるみたい。

 ちゃんとレシピが伝わってるか、アレンジもありそうだ。

 全ての店を回るのに、かなり時間がかかりそうだ。

 「すみません、これ3つ下さい!」


 各店舗でこれを繰り返し、半分以上回っただろうか。

 「大分食べたけど、まだあるの?」

 「かなりお腹いっぱいだねぇ。」

 「みさとのメニューに触発されて、地元の人も独自メニュー増やしたんじゃないか?」

 端から順番に食べて回っているが、まだ店はありそう。

 シビックは涼しい顔で美味しそうにモグモグしている。

 投票券は増えないように、店でもらった袋に入れている。

 歩いているうちに、実行本部とあるテントがあり、そこにいるマークツーを発見。

 「あ、マークツーさんだ!

 こんにちは。

 凄い数の料理になってますね。」

 「みさとさんこんにちは、拓海さんも。

 その説はお世話になりました。

 地元で話をしたら、皆やる気でこの有様ですよ。

 お二人には本当に感謝してます。」

 「ここまで大きくしたのは、皆さんの力でしょ。

 俺達は方法を示しただけに過ぎませんから。」

 そこに、見回りが終わったチェイサーがやってきた。

 「ちーっす!

 拓海さんとみさとさん、ご無沙汰してまーす!

 どおっすか?この盛況!」

 「チェイサーさん、こんにちは。

 お祭り賑わってますね!

 料理の種類も増えててびっくりしちゃった。」

 「チェイサーさん、地元での説得頑張ったね。

 大勢の協力が無いと、ここまで盛大にはならないでしょ。」

 「いやーそーなんすよ!

 じっちゃん達もノリノリで協力してくれたんすよ。

 そうそう、料理増えたじゃないすか。

 クレスタの店で今年はみさとさんのメニュー出しましたけど、今年の売上個数上位10個を、結果発表と共に提供開始するみたいっすよ。」

 「流石クレスタさん、よく考えてる。」

 「クレスタは、持続的に地元に活気を持たせるためにやるんだろうな。」

 「拓海さん、よくおわかりで。

 本人もそう言ってましたよ。

 もう来年の祭りの構想もあるとか。」

 「あいつ、毎日売上報告に来てくれるんすよ。

 あっちはあっちで結構売れてるみたいっすよ。」

 皆頑張ってるな。

 言うとやるとは大違い、実際にやる方が断然大変。

 最後まで楽しませていただきましょう。

 「全食制覇して帰ろうか。

 みさと・サイノス、もう少し食べるよ!」

 

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ