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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 63

 「さつま芋が、キラキラしてる!」

 「じゃが芋やべぇ!美味そう!」

 書き出したメニューを片っ端から作っていくみさと。

 出来上がるまでに時間はかかったが、見ていたクレスタとマークツーは手順をメモしてた。

 「みさとさん、ありがとうございます。

 作り方は全てメモ取りました。」

 「凄く助かります。

 こんなに美味しそうになるとは。」

 クレスタもマークツーも、びっしり書かれたメモを見返す。

 「味見したいんすけど、良いですかね?

 匂いだけで堪らん!」

 「チェイサー、ただ食べるだけではなく、味の感想もメモしなよ。

 後で紹介文に入れる予定だから。」

 「わかったわかった、俺そーいうの得意だから!」

 マークツーに答えたチェイサーは、並べられた料理にスプーンを入れようとする。

 「待ってチェイサー、断面図メモ取りたいから、そのまま食べられそうなものからにして。」

 「マークツーは細けぇなぁ。

わかった、メモは任せるぜ。」

 そう言うと、チェイサーはポテトチップスから手を出した。

 「なんじゃこりゃ、じゃが芋がパリパリしてる!

 止まらねぇ!」

 「全部食べないでよ!

 皆で食べないと味見にならないでしょ!」

 「そんなこと言うなら、お前も食べてみろよ!」

 マークツーの口に、ポテトチップスを入れるチェイサー。

 「なにこれ、めっちゃ美味しい!」

 「だろ?

 はい、あーん。」

 「まだメモ中だけど…確かに止まらない。」

 口も目も手も忙しく動かすマークツー。

 口も手も緩やかに動かすチェイサー。

 気にせず絵を書くクレスタ。

 「これ、さつま芋でもできるんじゃないかな?」

 「追加したら、じゃが芋が1品少なくなるだろ!」

 「じゃあ、天婦羅はじゃが芋も作る?

 美味しいよ。」

 マークツーとチェイサーの言い合いに、みさとがポロッと口を挟む。

 「「それだ!」」

 2人が息ぴったりに、賛同を表す。

 「丁度10品ずつになりますね。」

 「じゃが芋の食べ方が、また1つ増えたぜ。」

 仲いいなこの2人。

 暫くすると、メモが終わったクレスタが一息つく。

 「やっと終わった。

 お待たせしました、味見しましょう。」

 その頃、みさとも先程の追加分を作って持ってきた。

 「冷めてないかな?

 熱々が美味しいのもあるから、温めなおすよ。」

 


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