表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

294/335

お試しにも程がある 293

 「はぁ、やっと一段落だな。」

 レジアスも家に戻り、家族だけの静かな空間になった。

 「お疲れ様、たっくん。

 シビックもね。」

 「僕は楽しかったよ!

 オデッセイ様とも沢山お話したし。」

 ぐったりした俺とは対照に、シビックは上機嫌。

 オデッセイとアスコットにも念話したし、もう今日はやることないかな。


 (父さん、俺だけど、届いてるかな?)

 聡太からの念話だ。

 (おぅ、届いてるぞ、聡太。

 これで何かあったら直ぐ行けるな。)

 (良かった!

 実はさ、起きたら念話ってずっと思ってて、中々寝付けなくて寝坊してさ。

 遅刻するかと思ったよ。)

 (実際しなかったのか?)

 (うん。

 こっそり転移しちゃった。

 便利だよね。)

 (他の人に見つからないように、程々にな。)

 (うん。

 じゃ、仕事してくるね。)

 (頑張れよ。)


 これでもうひとつも片が付いた。

 「みさと、聡太からの念話来たよ。

 何かあったら向こうに行けるな。」

 「おぉ、良かった。

 やっぱり、これのおかげかな?」

 みさとは、ベンダントを持ち上げる。

 水晶と王冠の飾りを、掌に載せて改めて眺める。

 「そうだろうね。

 凄いもの貰ったなぁ。

 勝手に複製して使ってるけど、それでも効果あるし。」

 「オデッセイ様のだからね!」

 自分のことのように、シビックは胸を張る。

 「そうだな、凄い人と関わってんだな、俺達。」

 今更ながらに感じてしまう。

 現在と過去の行き来ができたのも、このおかげだしね。

 微調整はナビにお任せってことで。

 そう言えば、羽根ペンって前にも見たな。

 「確か、聡太が羽根ペン貰ってたな。

 あれを使ってたのかな、ベゼルは。」

 「どしたの、羽根ペン?

 あぁ、作ろっかって言ってたやつね。

 確かリュックに入れた筈…あった、これこれ。」

 みさとはリュックをガサゴソして、羽根ペンを取出す。

 受取った俺は、利用方法を思い出す。

 「確か、自分で考えたことを自動筆記だった筈。

 ベゼルが使ってた物の方が高性能なのかな。」

 「これに機能追加させるか、新しいのを作るかなの?」

 「そうだな。

 まぁ、羽根ペン作るのは考えてないし、増えてるだろうから機能追加で良いかな。

 取敢えず試してみよう。」

 羽根ペン、頑張れ!とだけ念じて、みさとが出してくれた沢山の紙の上に置く。

 そして、これからの会話を書き取るよう指示。

 「さて、お喋りしようか。

 書き取りできるか実践だ。」

 「なんか、お喋りしようと意気込むと何話していいかわかんないね。」

 「あはは、そう固くならないで。

 コーヒーでも淹れようか。

 お茶菓子はみさとに任せるね。」

 「はーい!」

 「僕ね、シュークリーム!

 チーズケーキも食べたい!」

 「いいよ、両方出そうね。

 クッキーとアーモンドフロランタンも出そうかな。」

 リュックから色々出しているみさとの手が、ふと止まった。

 「なんか、ずっとおやつばっかり食べてる気がするけど、ご飯にしなくていいの?」

 まじまじと俺を見るみさと。

 「そこな。

 正直、時間がよくわかんないんだよ。

 腹具合で言えば、おやつでも良いかなと。」

 「僕は何時でもおやつもご飯も食べられるよ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ