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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 248

 「何だこりゃ、美味いな!」

 魚料理尽くしで初めてばかりのデックス・ルクラは、驚きを隠せない。

 定番の干物を焼いたものも出し、好みのものがあるか試してもらっている。

 パンではなく白米を出しているので、魚とはバッチリ合うはずだ。

 クレスタは箸も慣れているので、鰤大根や烏賊にも手を伸ばす。

 「どれも美味しい、流石みさとさん!

 後で作り方教えてくださいね。」

 ボンゴとミレーニアは教わった通り鰤しゃぶを楽しんでいる。

 「生とは違って、これはこれで美味いな、母ちゃん。」

 「そうだね、これも良いね、父ちゃん。」

 今日は山葵も出したので、俺は刺身を堪能。

 やっぱこれだよね!

 みさとはシビックに取り分け、聡太は味噌汁にホッとする。

 「味噌汁うまー。

 ご飯には味噌汁だよね。」

 美味しい食事を楽しみつつ、やはり先程の道具の話を再開する。

 「さっきの話ですけど、商品としてできそうですかね?

 デックスさん、ルクラさん。」

 クレスタが口火を切ると、デックスのフォークを持つ手が止まる。

 「概ね可能だ。

 形状をどうするかだが、何かあるか?」

 「平らな板で良いんじゃないかな。

 加熱されるところがわかるようにして、そこ以外は熱くならないと嬉しい。」

 形状についての俺の意見には、ルクラが応える。

 「それなら、加熱される部分に刻印と、操作のための刻印も同じ板にすれば良いな。」

 「平らな板なら、鍋だけじゃなくフライパンや鉄板も乗せられるよね?

 それは凄く良いと思うよ!

 テーブルの上や外でのお料理の幅が広がるし。」

 できあがりを想像したみさとは、使い方も考えている。

 「それって、冒険者にも売れるかな?

 家庭用と持ち運び用で、大きさも考えたほうが良いか。」

 流石クレスタ、それはありだな。

 「それは良いですね。

 火を起こす手間がないのは、きっと喜ばれますよ。

 薪を集めることすら必要なくなるんじゃないですかね。」

 聡太は、キャンプを想定して話しているのかな?

 キャンプなら火起こし自体が楽しいが、冒険者はそうとは限らない。

 疲れた体で薪拾いに歩くのは大変だろう。

 「持ち歩くなら、大きいけど折り畳めるようにすれば嵩張らないよね。

 金属だし、蝶番で3つ折とかどうかな?」

 俺は、持ち歩ける将棋盤をヒントに考えた。

 「すげぇな拓海、それありだわ。

 ちょっと手間だから、値段は高めに設定するぞ。」

 デックスが、太鼓判を押してくれた。

 商品になりそうなので、ボンゴも声を上げた。

 「うちにも欲しいよな、母ちゃん。

 鰤しゃぶだけじゃなく、いつもの鍋も熱々で食べられるるんだろ?」

 「そうだね、父ちゃん。

 それなら、油鍋出せば揚げ物もできるってことじゃない?」

 ミレーニアの意見に、みさとも乗ってきた。

 「ミレーニアさん、そうだよね!

 串カツも楽しめるよ。」

 「「串カツ?」」

 初めての言葉に、ミレーニアもボンゴも、クレスタまでも聞き返した。

 「あ、えっと、具材に竹串とか刺して、フライにできる準備して、目の前で自分で揚げて楽しめる料理だよ。

 勿論揚がったものを出すだけでも美味しいけど、折角なら工程も楽しんだほうが良いかなって。」

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