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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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237/335

お試しにも程がある 236

 「出来た!

 皆も味見する?」

 材料揃えてから、ナビに頼って魔法で作ったチョコ。

 カカオ豆の袋の3分の1くらい貰い、試してみた。

 一口サイズで固まっている状態。

 興味津々で、全員が手を出す。

 一斉に口に入れ、味を確かめる。

 「良いんじゃない?チョコだね。」

 「ほんとだ、これを元にして色々作るは、しやすそうだよ。」

 「俺はもうちょい苦い方が好みだな。」

 「僕好き!もっと食べる!」

 聡太もみさとも文句なさそうな感じだが、俺はハイカカオの方が好きだ。

 自分の魔法なのに自分好みにならないのは解せない。

 シビックは次々に口に入れている。

 「みさと、これでよければ、袋全部やっとく?」

 「お願いします!

 他の材料の追加持ってくるね。」

 「じゃあ僕は食べてて良い?」

 「シビック、次のも同じ味になるかわからないから、味比べのためにも置いといた方がいいよ。」

 シビックと聡太の和やかな会話を聞きつつ、もうちょいビターにしてもらうようナビに調整を頼む。

 材料全部使わなくてもいいんだからね!

 これでエクレア作ったら、美味しいだろうなぁ。

 アイスもあるし、パリパリチョコアイスできるかな。

 チョコをかけたツヤツヤのケーキもあったよな。

 オーソドックスに、チョコチップクッキーとかもありだよね。

 チョコがあるだけで、こんなに色々増えるんだな。

 ワクワクしながら考えていると、みさとが全て材料を揃えてくれた。

 「お待たせ、これでお願いします。

 因みにね、カカオの配合を変えて幾つかできるかな?

 ビターなやつも美味しいじゃん。」

 「流石みさと。

 俺もそう思ってたよ。」

 「これさ、別件でまた依頼来そうだよね。」

 「間違いない。

 俺も食べたいの幾つか考えてたし。」

 みさとも同じ事考えてたか。

 まぁ、そうなるよね。

 「じゃあ、予行練習で作ってみようか。

 聡ちゃんも何かある?」

 シビックと戯れてた聡太にも声がかかる。

 「んー、やったことないけどチョコフォンデュとか?

 流れるやつ!」

 「それはね、チーズみたいに鍋だけでいいなら良いんだけど、噴水はムズいよ。

 チョコファウンテンだっけ。」

 「そっか、そうだよね。」

 みさとの回答に、聡太はしょんぼり。

 向こうみたいに機械がないからってことかな。

 「それさ、水魔法でどうにかなるんじゃない?」

 「「えっ?」」

 「だって、チョコを液体にするんでしょう?

 循環させればいいなら、やってみようか。」

 俺の提案に、ポカンとするみさと。

 「その手があったか、流石父さん。」

 「序に、保温もできる?

 冷たいのよりは流しやすいはず。」

 成程、温めることで循環しやすくなるのか。

 「ほぅほぅ、やってみますか。

 これは、家限定だな。

 クレスタには内緒にしとかないと。」


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