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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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200/335

お試しにも程がある 199

 「また来たよ、知り合いも連れてきた。」

 ベゼルはまたいきなりやってきた。

 「念話じゃなかったの?」

 「まぁまぁ、なんか聞きたいこといっぱいありそうだったから、連れてきちゃった。

 アスコットも、直接聞いたほうが早いでしょ?」

 呆れ顔のアスコット。

 家の中をキョロキョロ見ているベゼル。

 「ねぇみさと、なんか甘いものある?

 お茶飲みながら話そうよ。」

 勝手に椅子に座るベゼル。

 「うん、良いけど。

 初めまして、アスコットさん?

 みさとです、宜しくお願いします。」

 「俺は拓海です。

 その様子じゃ、ベゼルに無理矢理連れてこられました?」

 「あぁ、どうも、アスコットです。

 ベゼルの連れてきた人間の割には、まともな感じするね。」

 アスコットの言葉に、みさとも俺も苦笑い。

 「あはは。

 取り敢えずお茶とお茶菓子用意しますから、座って待っててもらえますか?」

 「ベゼルと一緒にはされたくないなぁ。」

 「アスコット、こっちこっち。」

 我が家のように振る舞うベゼルに、呆れつつも席につくアスコット。

 俺はキッチンに向かったみさとのところに行く。

 「ねぇねぇたっくん、凄い美人さんだよね!

 何出そうかなぁ。」

 「早く出せるもので、数揃うものが良いんじゃない?

 俺お湯の用意するよ。」

 コソコソ内緒話を楽しみつつ、テキパキ動く。

 ケーキ・クッキー・ポテトチップも用意して、テーブルに運ぶ。

 みさとはお茶を用意して、気を付けて運ぶ。

 お代わり用のポットも準備。

 「お待たせしました。

 お口に合うと良いんですが。」

 みさとに向かって、にっこり微笑むアスコット。

 後から聞いた話、俺達の会話は筒抜けだったそうだ。

 美人と言われて喜ばない女性も少ないだろうが、態度変わり過ぎじゃなかろうか。

 「ありがとう、頂くよ。」

 アスコットは、静かにお茶から口をつける。

 ベゼルは、早速ケーキに取り掛かる。

 「みさとの料理は美味しいって聞いてたから、食べてみたかったんだ。」

 「どこ情報だよ!まぁ本当だけど。

 てか、普通に食べるんだね。

 共通点できて、ホッとしたよ。」

 「何いってんのさ、あの子も食べてるじゃん?」

 ベゼルは意味ありげに、壁の方をフォークで指した。

 シビックの部屋の方向だ。

 俺は、念の為シビックに念話で声を掛ける。

 (シビック、ベゼル達来てるけど、おやつ食べに来る?)

 (おやつは欲しいんだよな。)

 (ケーキとクッキーとポテチだよ。)

 (食べたい!そっちに行く。)

 渋々といった感じで、シビックは部屋から出て来た。

 その姿を見たアスコットは驚愕の表情。

 「え、オデッセイ様のペットって、貴方だったの?」

 「何だよ、悪いか。」

 「いえいえ、人間に懐いたと聞いてたから、貴方ではないと思ってただけよ。

 確かに暫く見てなかったわね、シビック。」

 「別に、向こうにいてもあんま出歩かなかったし。

 僕は、おやつ食べに来ただけ。」

 「じゃあ、一緒に食べましょうか。」

 アスコットはにこやかにシビックに語りかける。

 その様子を、ニヤニヤ見つつケーキを頬張るベゼル。

 「美味い!食べに来て良かった。

 お代わりある?」


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