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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 172

 「出口あるのかな?

 前みたいに自動的に地上に出るかな。」

 木の周りを一周して気が済んだみさとは、声をかけてきた。

 「今回は次の通路1つみたいだから、行ってみようか。」

 大木の向こう側の出口に、皆で向かう。


 進んでみると、宝箱が置いてあった。

 開けたところ、短剣が入っていた。

 過度な装飾はなく、シンプルなもの。

 鑑定は後でゆっくりするとして、ウエストポーチにしまう。

 途端、地上にワープした。

 「終わったのかな?」

 「みたいだね。

 今回は依頼じゃないから報告いらないけど、他のダンジョンについて冒険者ギルドに聞きに行こうか。」

 「はーい!」

 街まで転移して向かう。


 受付で職員に話を聞くと、他にも5つのダンジョンがあるらしい。

 地図で見せてもらったので、後でナビに確認しながら行くとしよう。

 「何処も踏破されたという話はないですね、今のところ。

 拓海さん達が初めてじゃないですかね。」

 「それは光栄だね。

 他のも行ってみるよ。」

 「その前に他の依頼受けてもらえませんかね?

 また増えてきてて困ってるんですよ。」

 「武道大会前までに終わるやつなら良いよ。」

 「助かります。

 それじゃあ…これなんかどうでしょう?」

 職員から提示されたのは、素材採取。

 「もしかして、めっちゃ強い魔物出るの?」

 「お察しの通りです。

 その魔物の角と爪を希望されてます。」

 「成程ね。

 10個ずつか。

 因みに、他の部位は要らない感じ?」

 「有ればあったで、皮や肉も売れますし、内臓は薬になるとか。」

 「丸ごと持ってくれば良いかな。」

 「かなり大きな魔物なので、大変だと思いますよ。」

 「そうなんだ、大きいなら見つけやすいかな。」

 「それはそうなんですが、凶暴と聞いてますのでお気をつけて。

 そうそう、さっきのダンジョンの1つが近い場所のはずですよ。」

 「それは良いことを聞いた。

 これ、受けます。」

 「助かります。

 では、詳細はこれをお持ちください。

 急ぎではありませんので、無理のないように。」

 「ありがとう、行ってくるよ。」

 ちょっと乗せられた感じもあるけど、まぁいいか。

 「みさと、行こうか。」

 「はーい!」

 そうして、冒険者ギルドを後にした。


 目的地は、バサラ。

 以前レジアスと全ての地方を回ったから、それを頼りに近場まで転移する。

 着いてからは、車に乗って空から探索。大きければ見つけやすいでしょ。

 山の近くに向うと、直ぐに見つかった。

 確かに見つけやすかった。

 団体様で20体位いる。

 見た目は大きな猪に近く、思っていたものの5倍以上ありそうだ。

 素材になるということは、根刮ぎ倒したらまずいよね。

 そう思い周囲を確認すると、他にも小さめの団体がいくつか存在した。

 じゃあ、最初に見つけた団体様をまるっと回収でもいいか。

 魔法で倒して、さっさと回収しよう。

 杖は使わず、普通に即死魔法を発動。

 闇魔法ってこういうやつなんだ。

 出来るかなと思って見たら、難なく出来てしまった。

 杖を使ってたら、本体が残ったかどうか怪しい。

 人前では使わないようにしよう。

 全て一斉に倒れたので、土埃が盛大に舞う。

 落ち着いてから、1体ずつウエストポーチにしまう。

 終わってから、本命のダンジョン探し。

 ナビに示してもらった場所に行くと、確かにあった。

 「初めてのところだから、ゆっくり慎重に行きたいよね。」

 「そうだね、それが良いんじゃない?」

 「今日は依頼完了の報告して、帰ろうか。

 武道大会後に来てみよう。」

 「はーい!」


 首都に戻り、冒険者ギルドで完了報告。

 いつも通り早すぎる完了に、職員は開いた口が塞がらない。

 「今日渡しましたよね?

 もう完了ですか?」

 「そうだね、終わった筈。

 対象物確認して欲しいんだけど、そのまま持ってきたから解体所に行ってもいいかな?」

 「是非お願いします。

 ここで出されても困ります。」

 解体所に回り、声を掛ける。

 「すみません、魔物の解体と確認お願いします。」

 「おぅ、いらっしゃい。

 あんた達か、またデカいもの持ってきたんだろ?

 見せてもらおうじゃねーか。」

 「では早速。

 依頼受けてたので、それに合致するかも確認してもらえますか?」

 「勿論だ。」

 ウエストポーチから1体出す。台に乗るか分からなかったので、取敢えず床に置く。

 「これまたでけぇな、ジャイアントボアじゃねぇか。

 依頼書見せてくれ。」

 「これです、どうですかね。」

 解体所の担当者は、依頼書を見て頷く。

 「物自体は合ってるが、数が足りねぇな。」

 「大丈夫です、まだありますから。

 何体出せばいいかな?」

 「お、おぅ。

 1体で角は2本・爪は4つとカウントするから、5体は必要だな。」

 「じゃあ出しますよ。」

 2体目を出そうとした時に、担当者に止められた。

 「待て待て、出すならあそこにしてくれ。

 ここに出されても困る。」

 指差した先は、解体台の向こうの広いスペース。

 吊り上げるための装置もある。

 「了解です。

 もう少しありますが10体くらい出してもいいですかね?」

 「解体賃貰うからな、希望があれば受けるぞ。

 ただ、早めに取りに来てくれ。

 場所を取って敵わん。」

 「1体分は全部位欲しいですが、他は依頼の部位だけで良いんですよ。

 今回も買取お願いできます?」

 「勿論だ。

 じゃあ、そのつもりで解体後分けておくよ。

 いいか、明日には取りに来いよ!」

 「わかりました、お願いしますね。」

 ということで、依頼品の提出は明日になった。

 「後は家でゆっくりしようか。」

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