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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 150

 「いつも一緒だから、珍しい子だとは思ってなかったよね。

 腐ってもドラゴンなのかな?」

 「いやみさと、ドラゴンは腐らないんじゃないか?

 ゾンビドラゴンとか聞いたことねぇぞ。」

 「嫌だよそんなドラゴン。

 珍しいとかの問題じゃないよね。

 いつも2人のそばで大人しいから、ドラゴンとは思ってなかったよ、僕も。」

 「あれ、ドラゴンて言ってなかったっけ?」

 ため息をつきながら、デックスは応えた。

 「聞いてないし、いつもいるの当たり前だし、名前がシビックというのも初耳だぞ。」

 「あはは、宜しくね。」

 みさとからシビックを受取り、抱え直してデックスに向かせる。

 「こんな可愛いのがドラゴンとはねぇ。

 俺も欲しいくらいだぞ。」

 「残念ながらあげません。」

 「わかってるよ。

 またおこぼれあったら宜しくな。」

 大人しいシビックの頭を撫でるデックス。

 いつもよりちょっと柔らかい表情になっている。

 悪意がないのと撫でられているので大人しくしているが、ちょっと擽ったそうなシビック。

 両方を見て、微笑む俺達。

 「さて、他に話し合うことはあるかな?

 デックス、何回も邪魔して悪かったよ。

 販売用出来上がったら、クレスタに連絡してくれ。

 クレスタは何かある?」

 「いや、商品出来上がるのを待つだけかな。

 でもデックスさん、無理して体壊したり品質に難ありだと駄目ですよ。

 そこもよろしくお願いしますね。」

 「おぅ、わかってるよ。

 ありがとなクレスタ、また直ぐ連絡するよ。」

 「じゃあそろそろ行くね。

 ルクラにも宜しく。」

 そして、クレスタを送るために転移した。


 「さて、本命のみさとへの依頼はまだあるの?」

 「そうだなぁ、とんかつの作り方も聞いたし、チキンカツも聞いたし、アレンジ色々出来るのも聞いたし。

 サンドイッチ屋のアイデアも貰ったし、僕的には満足だよ。

 みさとさんは何か伝え忘れ無い?」

 「完了の署名お願いしまーす!」

 「勿論。

 今回もありがとうございました。

 またよろしくお願いしますね。」


 挨拶を交わし外に出てから、冒険者ギルドに向かう。

 いつもより、人が多く感じる。

 「なんか混んでる感じ?」

 「そうだね、俺も思った。」

 歩いているうちに、後ろから悲鳴が上がった。

 振り向くと、手を押さえて転がっている男が1人。

 「大丈夫ですか?」

 俺が声を掛けると、肩に乗っているシビックを凝視しつつも逃げていった。

 「何かあった?シビック。」

 「僕を捕まえようとしてたから、撃退しただけだよ。」

 「懐かしいな、それ。」

 「この辺りの人じゃないのかな?

 知ってて来たなら、ツワモノだよね。」

 「だよね。

 シビックに怪我は…ないか。」

 「僕早くおやつ食べたい。

 ご飯足りなかった。」

 「そっか、じゃああの美味しそうなの買おうか。」

 早速みさとセンサーが働き、そっちに向かう。

 シビックにも文句はなさそうだ。

 購入後食べ始めて、改めてみさとが呟いた。

 「なんか、今までに無いに露店も出てるよね。」

 「そうだな、数も増えてる感じする。」

 食べ終わる頃に、冒険者ギルドに到着。

 職員に提出するみさと。

 「終わりました、お願いします。」

 「はい、承ります。

 今回も速いですね。

 また武道大会に出る準備ですか?」

 「え、もうそんな時期なの?」

 「1年経ったんだ、早いねたっくん。」

 職員からの声掛けに、驚く俺達。

 「お二人は連覇かかってるから、出場したら盛り上がりますよ、きっと。」

 「もういいかな、それは。

 だから人とか店とか多かったのか。」

 「はい。

 今年は転移装置もあるので、地方からの人の流入が多いようですよ。

 宿屋もいつも以上に忙しいとか。」

 「年に1度のお祭りだもんね。

 転移装置様々じゃない?」

 「皆で楽しめるのは良いよな。

 あれ、いつから開催ですかね。」

 質問する俺に、ポスターを指差し応える職員。

 「もう2週間切りましたね。

 皆気が早いことで、街中お祭りみたいに賑わってますよ。」

 待てよ、人が多い今の方が実演販売売れるかな。

 「拓海さん、どうしましたか?

 次の依頼ですか?どれをお願いしようかな…」

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