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ちょっとそこの異世界まで  作者: 三毛猫


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お試しにも程がある 134

 「最近ちょっとペース早くない?クレスタ。」

 「そ、そんなことないと思うな、あはは。」

 「お店のメニュー以外もやってるから、そう思うんじゃない?たっくん。」

 みさと指名の依頼が続いていたので、俺が気になった。

 「そう、今回は店のメニューだから。

 町おこしの企画じゃないよ、安心して。

 前に油揚げで作った衣笠丼が好評でね、あんな感じの丼メニューないかなって相談です、みさとさん。」

 「丼かぁ、色々あるねぇ。

 お店で使っている材料だけで、できるものからしようか。」

 「そんな簡単に出てくるんですか?

 こちらからの依頼だから、少し時間かかると思ってましたけど。」

 だから早かったのか。

 「丼物、良いよね。

 無心にかき込みたくなるよね。」

 「親子丼・とんかつでカツ丼・豚丼・メンチカツや唐揚げを卵とじにしても美味しいよね。

 出汁で割ったカレー丼とか。

 賄いみたいに、目玉焼き丼もありかな。」

 「とんかつ!次回のメニューって言ってくれたやつですね。」

 「そうでしたね。

 普通過ぎて、教えてるものだとばっかり思ってましたけど。

 他にも気になるものあったら、言ってくださいね。」

 流石みさと、どんどん出てくる。

 「生のお魚は難しいよね。

 海鮮丼美味しいけど。

 あと、牛肉もあれば牛丼も良いよね。」

 「生の魚は難しいですねぇ。」

 「この間の麻婆豆腐を丼にしてもいいし、ハンバーグに目玉焼き乗せたロコモコ丼もあるし。」

 メモする手が止まり、クレスタが顔を上げる。

 「待ってみさとさん、丼って何でもありなの?」

 「そうですよ。

 ご飯は何にでも合うから、乗せてみたらいいですよ。

 おにぎりにした天婦羅の丼もあるし、焼肉の丼もいいし。」

 「それって、丼の店もありってことだな。」

 何気なく呟いた俺の言葉に、クレスタが反応。

 「それだ、拓海さん!

 ありですよ、あり。

 丼と味噌汁と浅漬けで提供かな。」

 「小皿で生卵か目玉焼き、唐揚げやメンチカツ出しても良いですよね。

 どうせ材料で使うなら、単品出しもありですよ。」

 「みさとさん素晴らしい!

 今回はそっち方向で行きましょう。

 とんかつも教えて貰えそうだし、店の新メニューも確保かな。」

 更にメモする手が速くなってきた。

 次の店舗出す算段かな。

 「あのね、クレスタさん。

 とんかつは今まで使ってない豚肉のロースの部分が欲しいかな。

 ラッシュさんとこで仕入れられると思うんだけど。」

 「そこはお任せ下さい。

 豚肉は骨も仕入れるため1頭丸ごと仕入れてますよ。

 この間頂いた包丁が本当に切れ味良いそうで、担当が捌くの楽になったって言ってますよ。」

 「それは良かった、デックスさん達に報告できますね。」

 「そうそう、もう少し大きい包丁が欲しいのと、他の担当も欲しいと取り合いになっているので、増産希望です。

 拓海さん、その辺はお任せして良いのかな、直接言って良いのかな?」

 「感想・改善点・注文だしな、直接言ってもいいんじゃないか。

 気になるようなら、途中経過の確認含めて、直接会いに行ってみる?」

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