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最強最弱の戦闘兵機(レオパルド)  作者: るしふぁ~
最強最弱の戦闘兵機(レオパルド) 序章 ―アングシミュラー
9/50

不信感。

9 / 19

カラ・ムナンに連れられようやく辿り着いた彼らの基地

ランガーングシミュナ。


ここはマヒナが建て、名付けたという。

その場所に待っていた「シン・ガリン」と名乗る男


この男に何か違和感を抱えながらも、情報を得るために話をすると


思いもよらぬ事を知るーー

「3人……って、、え?」


なぜ存在しないはずのレベル0が3人も…?


しかも何故そんな情報を知っている?


まさかこの2人が?いや、それはない。


武力と地位、どちらも無かったとしてもレベル1が与えられるはず。


 


色々な思考がサナの中で飛び交う間にも、ガリンは口を開ける。


 


「レベル0の3人は全員ラカス出身で、ラカスに元々居た国民は、全員誰がレベル0かを知っている。」


 


「おいガリン、いくら何でも一気に言い過ぎだ。


順を追って少しづつ話すんじゃねぇのか?」


 


待て待て、なんなんだ急に


このシン・ガリンとかいう男、そんな情報を簡単に言うなんて


本当の事なのか?作り話とか、でっち上げた話じゃ無いだろうな…


 


「ムナン。彼の言ってることは本当ですか?」


 


「残念だが本当のことだ、俺もラカス出身でよ


ラカス生まれの国民は訳あってレベル0を知ってんだ」


嘘をすぐに思いついて話すような男でもなければ、声質、喋り方から見ても本当のことを言ってる


 


それならここまでの話は信じてよさそうだ。


 


「いくつか質問をしたいんですが、いいですか。」


 


「おぅ、それはいいんだけどよ、先の爆発ってなんだ?マヒナと連絡が取れねぇ事と関係あるか?」


そうか、まだ彼らはラカスで起きた事を知らないんだ。


 


「話したいんですが、あともう1人仲間がいらっしゃると…」


 


ガチャ………


 


 


 


 


「ただいまぁー……」


 


機械だ。間違いない。


レオパルドが製造される前に流行った自己学習型AIだ。


 


「おぉ、遅かったなアーマス」


 


「帰ってくるついでにカラカルを置いてきたの」


アーマス…AIに対して名前を付けるなんて、1人しか思い当たる節がない


 


「あ、そうそう、紹介するぜアーマス、こいつg」


「サナ。ラカスの『希望』ってマスターが言ってたものね」


 


マスター…やはりこのAIもマヒナが名付け親だったみたいだ


 


「アーマス、宜しくお願いします」


 


「えぇ、よろしく」


随分と人間らしく喋るんだな…


言葉遣いといい喋り方といい、何か幼稚で稚拙な感じがするが。


 


「んでサナ、一応俺らは揃ったけどよ、先の爆発って何か教えてくれるか?」


 


「えぇ、分かりました。」


 


ラカスであった出来事を全て3人に話した。


僕はマヒナの手によって連れられ、アップデートさせられた事


そして謎の女トライ・ドアという人物


敵機のレオパルドα、β、γに遭遇し、マヒナとトライ・ドアがその爆発に巻き込まれ


僕はマヒナの命令により、この付近まで強制移動した事を


 


 


 


「そうか…マヒナは言わなかったわけじゃねぇんだな」


 


「そーみたいね」


 


「…」


 


ガリンは黙っているが、他2人は深刻そうな顔をしている。


 


「恐らく、マヒナと連絡が取れないのはその爆発が影響しているのではないでしょうか。


電波妨害を受けていてもおかしくありません。」


 


「まぁ……確かにな」


 


「マスターは生きてるよ、そんなんじゃ死なない。」


 


アーマスの意見には僕も賛同する。


マヒナの事だ。何かしらの道具やら装置を使って生き延びていると思っている。


 


「あっ、忘れてた、サナの聞きたいことはなんだ?」


 


「単純に、そのレベル0の事を詳しく聞きたいんです」


マヒナを含めて3人いるというレベル0


そこまでは事実と考えて良さそうだ。


 


だがその先、どこまでが本当かを確かめる。


 


「あぁ、それはなぁ」


「ムナン、すみません、ガリンに聞いてもいいですか?」


 


「お、おぅ、それは構わんけど…」


 


(僕の中にいる声、聞こえるか?)


【えぇ、いつでも聞こえています。


そして私の事はマキナと呼んで頂いて構いません。】


 


(分かった。マキナ、これからシン・ガリンが発する声に


嘘が混じっていないか解析をお願いしたい)


 


【承りました。個体名シン・ガリンの声質の常時解析を実行します。】


 


「ガリン。あなたに聞きたい。」


ムナンに聞けば間違いなく本当のことを言うだろう。


だが今はこの男が何か怪しい気がしてならない。


 


恐らく、この場で嘘をつけばムナンが何か口を挟む。


それと同時にマキナが嘘を検知すれば、この男はでたらめを言っていると分かる。


 


「いいですよ、何を聞きたいんですか?」


 


「あなたはラカス出身なんですか?」


ムナンの表情、心情、血圧……そこまで見ろ。


ガリンの事はマキナに任せる。


 


「えぇ、僕はラカス出身ですよ」


 


「そうですか、だからレベル0を知ってるんですね」


反応はないか…


 


「では、その3人のレベル0のうち、マヒナ以外の2人の名前を教えて下さい」


 


「……それは言えません」


 


「何故ですか?」


 


「それは今必要な情報では無いからです」


 


「それで言えば、レベル0が3人いるというのも


今必要な情報とは言い難いと思いますが」


 


「おい、サナ、急にそんな食い付いてどうしたんだよ」


 


「…いえ、なんでもありません」


ガリン…確実になにか隠している。


「ガリン、おめぇもいつもらしくねぇ、どうしたんだよ」


 


「いえ、特に…」


 


「ほーん……2人して変だなァ」


 


妙な空気が漂い、基地内が嫌な静寂に包まれる。


 


今はこの男と敵対している場合などではない。


それは分かっているが、何か心の何処かで引っかかる。


それが無くなるまでは信頼出来ないな。警戒対象にしておこう。


 


「サナ、アーマス、この基地周辺の警戒を少しばかりお願いしていいか?」


 


「?えぇ、構いませんが


ムナンとガリンはどうされるんですか?」


 


「ちょっと話したいことがあってな」


 


「そうですか…


でしたらアーマス、行きましょう。」


「はぐれないでよねー、この辺迷うと帰れないから」


 


 


ーガチャン……ー


 


 


 


 


「「………」」


 


「なぁガリン」


 


「何さ」


 


「…いつ殺るんだ」


 


「まだだ、殺るにはまだ早すぎる。」

最強最弱の戦闘兵器(レオパルド)

9話 ご覧いただき有難う御座います


次回もご愛読宜しくお願い致します

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