|対人間殲滅兵機《レオスタルド》-2-
《b》「我に虚偽の報告をしているな。」《/b》
アズリナエルの分まで俺がやっているのがバレた…?!
いや、記録自体は俺とアズの名前で入れてる
本部は記録でしか見れないから、嘘かどうか判断は出来ないはず
「いいえ、していません。」
《b》「ほぉ。先に言っておく。《/b》
《b》我に嘘をついていると今自白すれば、見逃してやる。」《/b》
「虚偽はしておりません。」
大丈夫
そうやって動揺を誘って
口を滑らそうとしたって無駄だ、必ず隠し通す
ジジッ――ブォン―
アストラエルとアズリナエルの目の前に
突然映像が流れ始める
「こ、これはっ……
ザザッ…
―「アズ!お前は隠れてろ!」―
―「うん…ごめん、兄さんお願い」―
―「お前の分までやるから、安心しろ!」―
そこに映し出されたのは、2人に与えられた任務を
アストラエルだけが実行する映像だった。
そう、隠していた事だった。
ブォン――
《b》「何か異論はあるか?」《/b》
「こんな録画、いつ間にしてたんだ…!」
《b》「貴様らの定期更新の時に《/b》
《b》アズリナエルだけ妙に劣化が少なくてね《/b》
《b》怪しくてアズリナエルだけ録画機能を付けたんだ」《/b》
「クソがっ…!!!」
《b》「嘘をつく方が悪いんだよ。《/b》
《b》確定した、お前ら、殺れ。」《/b》
ダメだっ!
「やめろ!!!!」
「完全拘束」
俺の名前の技!?
ガチッ!!!
う、動けない!?
「撃てぇぇ!!!」
「アズッ!!」
そして、アズリエル1機に対して、2分間アサルトライフル12丁による
集中砲火が行われた。
使用された銃弾の数、約24,000発
「……ア…アズ…?」
当然、そんな集中砲火を食らえば
戦闘用の機械と言えど、無残な姿になる。
頭部は無くなり、四肢は木っ端微塵
胴部分もボロボロになり、コアにはヒビが入っていた。
「そんな…」
この時俺は、哀しくなかった。
ただひたすらに悔しく
こいつらを恨んでいた。
「なんでだ、なんでアズなんだよ!!
違反を破ったのは俺だけだ!!俺を殺せよ!!アズを返せ!!!」
ダァァァン!!!!
突然鳴り響く轟音に驚いたが
その感覚さえ貫き、俺とアズのコアを狙撃手が同時に撃ち抜いた。
「アズ……ごめ‥」
ドサッ…
《b》「やっと静かになったな。」《/b》
「……撃ち抜かれた
体が動かない、死んだのか」
あぁ、アズに守るって言ったのに
ちっとも守れずに死んじまった。
「俺、兄貴失格だな、アズ…」
「そんなこと言わないで、兄さん」
「アズ!?おま、なんでここに」
「多分だけど、ここは死後の世界なんじゃないかな」
「やっぱ俺ら、死んだのか…」
「うん…だけど、一個提案があるんだ」
「提案?」
「僕と兄さんのコアを融合させるんだ
そしたら、コアを修復できないかなって」
「んー…そんな話聞いたことないしなぁ…」
「ま、まぁ、僕たちが初めての戦闘機械だもんね…」
「ん、やってみるか」
「え、いいの?」
「うん、やろう
興味が湧いてきた」
嘘だ。
いや、嘘ではない
でも本音じゃない
興味は確かに湧いていた
だけど本音では、どうせもう死んだ身
ただ悔いながら死ぬんじゃなく
やれる事があるならやって死ぬ
単純にそう考えていただけだった
「じゃあ、やるよ、兄さん」
「うん、頼んだ」
「…今度は、一緒に戦おうね」
「もちろん。」
「……吸収!」
プツッ――
《b》「そいつらはもう処分しろ《/b》
《b》言う事を聞かぬ犬など捨てろ。」《/b》
「はっ!」
「よし、運ぶぞ」
――ファァァァァァ…――
「ん?なんだ?」
ラビの戦闘員が2機を運ぼうとした時
2機共、コアが白く光りだしたのだ
「コアが光って…」
「いや、コアだけじゃない」
段々と全身が白く発光していき
2機の体が溶け出し、お互いに流動体になったころ
ジリジリと混ざり、融合していく。
「なんだ…混ざってる…?」
そして完全に2機が混ざり合い、今度は「1機」の形へと
姿を形成していった。
その結果
「こいつら…混ざって1機になりやがった!!」
「「お前ら人間を……根絶やしにするっ!!!」」
「なんだこいつ!
声が二重に聞こえて…!」
正直、ここからはあまり覚えていない
でも確かに覚えているのは、この日から我は変わったのだ。
「そして我の以前の名、アストラエルは
解除不可の拘束技として使用された。
その日から我は弟の名『アズリナエル』を名乗りだした」
「で、弟の意識入っていて、一人称まで変わったと…」
「一人称だけでない。
言葉遣いから性格、考え方までもだ。
でなければ、我が人間と契約を結ぶわけがないであろう。」
「…なるほど
それで、その後はどうなった?」
「後は早い話だ
暴走した我はラビを破滅させ地図から消した。
その後にラカスの連中に利用され、ユナと契約を結び封印。
そして今に至るわけだ。」
「あなたも、苦労してるんですね」
「お前も十分苦労者であろう
それに、耐えれる限度はみな様々だ
全員が何かしらの苦労を経験している。」
アズリナエル
もといアストラエルの言葉には何か説得力があり
この場にいる全員腑に落ちていた。
γ「マスター、そろそろ…」
β「全方向からですね…」
「そうみたいだね…
アズ、この話の後で悪いが、頼めるか?」
「あぁ、もちろんだ。」
そしてアズとマヒナは
α、アーマス、ムナンの回復へと向かった。
最強最弱の戦闘兵機
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