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最強最弱の戦闘兵機(レオパルド)  作者: るしふぁ~
最強最弱の戦闘兵機(レオパルド) 最終章 ―アンチディヨスパラドックス―
43/50

|対人間殲滅兵機《レオスタルド》


「アズ、君の過去を教えてくれ。」


暫くじっとマヒナの目を、アズリナエルが見つめ始める。


覚悟を決めたように頷き

アズリナエルは自分の経験した過去を淡々と語り始めた。



―「2040年9月1日20時丁度。我は造られた。」―


我を造ったのは、今は亡き

『ラビ』という名の国だった。


その国では産業革命が起き、これまで作れなかった物を

片っ端から作り始めたのだ。

主に戦闘用の物ばかりだがな。


当時の世界は、国内での争いが頻繁に起きていた

そして、他国の争いに巻き込まれることも

そう珍しくはなかった。


そしてある時、ある2つの設計図が書かれた。

人々はそれを対人間殲滅兵機(レオスタルド)と呼び

それぞれに名前を付けた。


1枚目には「アストラエル」

2枚目には「アズリナエル」


そう名付けたのだ。―


「じゃあ、アズは弟機だったのか」


「いや、そうではない。

 我は1枚目の設計図で造られた

 アストラエルだった。」


「だった…?」



―我が造られてから2日後

2枚目の設計図、アズリナエルが造られた。


2機とも、人を殺すために造られた『戦闘兵機』だった。

それ故、我は命令されれば誰でも殺した。

何人も、何十も、何百何千何万も。


だが、弟は違かった。


我とは正反対に、命令されても人を殺さなかった。

それどころか、殴ることもせず、一切傷つけなかった。


そこで我は、弟に問いかけた。

「何故、人を殺さないのだ。」

「だって、殺す必要が無いじゃないか」


弟はそう答えた。


2機共

外の人間と中の犯罪を犯した人間は殺されるべきだ。


そう教育されていた。


だから俺は、人間を殺すことに躊躇いはなかった。

でも弟は違った。


殺す必要が無い。

そう答えた後、弟は泣いていた。


弟は感情を持っていたのだ。

だがそれを、国の上層部にバレてはいけない。

本来の役割を果たぬ機械など、すぐに(こわ)すから。


弟を(こわ)させるわけにはいかない。

何故か俺はそう感じ


「なら、俺と一緒に行動しよう」


そう弟へ伝え


「うん、一緒に行く」


弟は嬉しそうな顔をしながら頷いた


それから人を殺す命令が告げられたら

弟も一緒に行き、俺だけが目標を殺しまわり

弟は片隅に隠れていた


そんな事を続け、丁度1年が経った時

それは起きた。


「兄さん、本部から招集命令が来てるよ」

「え?俺の所には来てないけど…」

おかしい

命令系統は全部俺に送ると、本部と契約したはず。


何か嫌な予感がして、1人で行かせてはいけないと思い

俺も弟の招集に同行することにした


2人で本部に向かい、招集命令のあった部屋へと向かった。


「おい、招集をかけたのはアズリナエルだけだ。

 アストラエル、貴様は任務へ行け。」


「アズと俺は一緒に行動すると、1年前に契約した

 そっちが契約を破るなら、俺は命令を聞かない!!」

「このっ……!!」


「まぁまぁ、一緒に連れてけばいいさ。」

「上官殿!」

「1機だけでは寂しいからな。

 ついでに話せばいい」


「……かしこまりました。

 貴様、上官殿の広大なお心に感謝せよ。」


「しねぇよバーカッ」


そう吐き捨て、警備員を横目に招集部屋に入った。

その部屋には、見たことのない武装をした人間が12人いた。


左右に6人ずつで縦一列になり、中央を向いている。


そんな光景に異様な空気を感じ、足がすくみ始めた。


「兄さん、なんだかここ、怖いよ…」

「大丈夫だよアズ、俺が守る」


  《b》「汝ら。」《/b》


部屋の一番奥に置かれた椅子に腰かけ

立て肘をしながらこちらを見る、謎の男が喋りだした。


  《b》「我に対し、虚偽の報告をしているな。」《/b》


「いいえ、していません」


そう答えると、周りの空気は更に重くなり

謎の男の威圧感が、さらに増していく。


最強最弱の戦闘兵機(レオパルド)

43話 ご覧いただきありがとうございます


今週、最終回を迎える予定です。


また次回もご愛読、よろしくお願いいたします

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