戦闘兵器。
メリッツ戦争早期開戦宣言
その情報の発端は「現国家戦闘力1位 ユナ」だった
そしてムナン、ガリンの元へ来た謎の男
その正体はラカスで爆発に巻き込まれたはずのマヒナだった
マヒナに早期開戦を知らされたムナンとガリン
三人はサナとアーマスを待っているが………
新機の『本物の』レオパルド、カルウォーガン…
名持の機械…
マスターはマヒナの事か?
(マキナ、どう思う)
『マスターはマヒナではないでしょう。
アーマスはサナの事を知っていました。
それより以前に仲間にしていればアーマスは知っているはずです』
(だよな…)
それに、僕より後に会っているのなら、尚の事おかしい。
ラカスに残っているレオパルドはレベル3の人間が買い取って
自らの武装勢力として使っている
α、β、γのように…
ならこいつは…
「……マスターへ再度申請。機体名:カルウォーガンより次の
行動の指示を求めます。」
(マスターが受信否定しているのか?)
『受信否定している場合、申請自体却下されます。
却下はされていないようなので、受信しています。』
(僕たちを生かすため?いやそれなら、撤退指示を出すはず)
『考えられる可能性は三つあります。
1.マスターの受送信デバイスが故障している事。
2.マスターが生命活動の危機に陥っている事。
3.マスターが既に死亡している事。』
(受送信デバイスが壊れていれば命令がなく、そもそも僕らを探しに来ない
生命活動の危機でも同じことが言える。となれば…)
『(マスターの死亡)が高確率です。』
「ね、ねぇ……ど、どうなってる…の?
「あのレオパルドは、恐らくマスターを亡くしている」
「え?それじゃあ、なんで私たちを探しに…?」
「亡くなる寸前に探すように指示をしたか、指示した後
なにかに巻き込まれたり、狙われて殺されたか…」
―シュゥゥゥゥ……―――
静かに上空から降り、こちらへ歩いて近づいてくる。
「こ、こっちに来る……」
「大丈夫」
殺気だっている。
恐らく近接戦で戦うつもりだ。
でも、レオパルドは近接戦は苦手なはず―
――――ヒュン――――
「サn
ガン!!!……パキ…
「へ、?」
「大丈夫…僕が守るから。」
(マキナ。頼む。)
『承認いたしました。』
僕は一度戦闘形態へ移行しようとした際、それを拒否された。
だがそれは、対象が敵ではなく、仲間に対してだった。
だがこいつは違う。
殺気を持ってアーマスを刀で斬り殺そうとした。
その事実が、僕の、戦闘兵器としての本能を呼び覚ました。
『機体名:サナのからの強制信号を確認。これより、対戦闘兵器用プログラムを起動。』
ガチャガチャガチャ……ピー……カチッ……
―ガチッー
『戦闘形態への移行を完了。これより戦闘特化型機能の解除を行います。
リミッター制限:50%に設定
ウォカス機能:利用不可能
パグサドック:解除、使用可能
その他戦闘特化型機能、全て解除しました。
次に、戦闘守備特化型機能の解除を行います。』
「サ……ナ…?」
「……」
目は赤く光り、長くしなやかな白髪が靡きながら、本来の姿へ変わっていくサナを見て
アーマスはただひたすらに―
『自動照準、並びに自動口径照射を解除。
続けて、自動追尾、自動回避を解除。
現在必要とされる戦闘機能の解除確認。準備終了しました。』
「ありがとう。マキナ。」
感動し―
「――天使みたい、、、」
綺麗だと、感じてしまった。
「カルウォーガン。貴機を…」
―ガチャン!!!―
「サナ。貴機を…」
―スチャッ…シュゥゥゥゥ―
(目、目の前で…レオパルド同士が…)
「「排除します。」」
―ドンッ!―
瞬く間に2機は互いの拳を合わせる。
レオパルドは近接戦は苦手。
それ自体は間違っていない。
だが、それは『通常の』レオパルドの話。
―パキパキ…―
(?!腕が割れ…)
マヒナに拾われ、人間の感情を持ち
シュッ…ドゴォォン!!―
(ッ?!顔も割れかけた…一時撤退を…)
大切な仲間を傷つけられそうになり、怒りを覚えたサナは
―ガシッ
「逃がすか。」
―ガンッ―
「射出準備。」
後ろから左手で首を掴み、右手を背中に押し当てる。
(まずい…これh)
「アクタガス」
―キィィィィィィン……――
(そんな戦闘機能、一体どこd)
「貫け。」
―――バシュッ―――
『対象の心臓部、コアの破壊を確認しました。』
『通常の』レオパルドを瞬殺する程に、機械的思考を失くしていた。
「わぁ……サナ、すごいね…」
「…」
だが代償として『兵機』に対して殺意を持ってしまうようになった
「サナ…?」
「レオパルド一機。殲滅完了。部品回収後、マスターの所へ帰還します。」
「サナ……帰ってきて…」
「同時に、付近に居た生活補助機体を回収します。」
「え…そんなのって…」
「回収開始します。」
「マスター…助け…」
―シュゥゥゥゥゥ―
ズバァン!!!
「いやあぁぁ!!!!」
ーガシッー
「へ?」
「アーマス、マヒナの位置が分かった
今からそこに向かうよ」
「う、うん…」グズッ
涙ぐみながら、落ち着こうとしている
「マキナ」
『戦闘形態の状態でよろしいですか?』
「あぁ」
『ではマスターの元へ移動を開始します』
ーーシュゥゥゥゥゥゥゥゥーー
「アーマス、しっかり掴まって」
「うん…」
怖がりがらもサナの腕を握りしめる
ーズバァン!!!ー
「うわぁぁぁぁ!!」
「さぁ、戻るよ!!!」
最強最弱の戦闘兵器
12話 ご覧いただきありがとうございます
本作に関するアンケートを実施したので、良ければお答えいただけると幸いです
次回も御愛読宜しくお願い致します