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最強最弱の戦闘兵機(レオパルド)  作者: るしふぁ~
最強最弱の戦闘兵機(レオパルド) 序章 ―アングシミュラー
10/50

絶望。

カラ・ムナン、シン・ガリン、アーマス

マヒナのいう『あの場所』付近にて出会った2人と一機。


シン・ガリンから次々と目新しい情報が出てくるものの、サナは何処か不信感を抱き、信じずにいた



そしてそれは、サナを『希望』たらしめるものであった。

「ねー!入口の前で突っ立ってないでこっち来てー!」


「はい、今行きます」

(マキナ、聞こえたか?)

『はい、録音及び声質解析、完了しています』


いつ殺るか、そしてまだ殺るには早い…

誰に対しての言葉なのかは分からないけど

単純に考えればすぐ横にあるパングアプタとファングリラの武装部隊のことになるけど。


もしそうじゃなければ―


「…ねぇサナ、あの二人の前ではそれしない方がいいと思う」


「それ?とは…」


「何か考えている…というより、喋っている感じのやつよ」


バレている?

相手がマキナのような「自分以外の何か」と

話している事は気づいてないようだけど。

でもムナンも考えていることを気づかれた。

 

考えている、ではなく喋っている。

そこが何故わかるのか、不思議でしょうがない。


「わかりました。以後気を付けます」


「そんな固く言わなくてもいいのに、AIっていうのは同じなんだから」


「…分かった。」

同じAI

確かにラカスは資源が豊富で技術力が高い。

逆に言えば、数年もあればその技術力の高さで、数段階高い機能を持つ

AIを生み出すことだってできる。

僕とアーマス…5年程製作期間が空いているのに、僕以上の機能を持ち合わせている。


「アーマス、君は何の目的で造られたAIなの?」


「目的?というと?」


「僕のようなレオパルドは、メリッツ戦争用の戦闘機体として造られたように」


「あーそういう…私はただの生活補助機体だよ」


生活補助機体…

やはりレオパルドの前にラカスで流行った機体の一種だ。

でも確か…


「君は生き残りなんだね」


「……うん、他の機体たちは全員連れていかれたけど…

でもやっぱり「知ってる」んだね、さすがレオパルドだ、」


「はい…」


アーマスのような生活補助機体は、元々レオパルドのような戦闘用AIに

改造するために、生産を中止、現行モデルと他一部の機体に

リコール命令が下された。


そして改造されたが、その時のラカスの技術力でも

実践的な運用は難しかった。

故に全て廃棄処分されたのだ。


そして、おそらくアーマスは僕のような特殊機体。

リコール対象にはならず、一機だけ生き残ったんだろう

そしてマヒナがアーマスを…


「マスターは本当に物好きですね」


「えぇ、ほんとよ、違法改造された生活補助機体を助けて

名前まで付けるんだから。」


「違法改造?なにをされたの」


「生活補助機体は本来、危険物とかは触れないんだけど

私はそういった規則を解除する改造をされたの

だから帰ってきたとき、カラカルを置いてきたって言ったでしょ」


カラカルって何なんだろう…

『カラカルとは、時限及び地雷式の高性能爆弾の名称です。』

(急に出てくるな、驚くだろ。)

『マスターからの指示により、本機体名サナが不知の情報を収集した際

他機体のレオパルドに搭載されている情報を提供するようにとのことです。』

(マスター?!よかった、マヒナは生きている。これで不安要素は一つ消えた。)


「……ナ……サ……サn…サナ!!!」


「え、あぁごめん、どうしt」



―シュゥゥゥゥゥ……―


「逃走中のレオパルドを一機発見。同時に5年前に記録されている

リコールを逃れた生活補助機体と見られる機体を発見。」


レオパルドだ。

でも先の戦いにいた三機ではない

それに殺気もなければ、戦闘態勢でもない。


「ねぇ、サナ…レオパルドだよ…私…」


「大丈夫だよアーマス」


「ほんとに大丈夫なの…」


「うん、この機体から殺気もないし。戦闘態勢でもない」


「そ、そう…」

流石に『本物の』レオパルドを見たら怖いよな。

戦闘用の僕でも恐怖を覚えたほどなんだから。

それほどまでに『本物の』レオパルドの威圧感は桁違いだ。


「機体名:カルウォーガンよりマスターへ。

次の行動の指示を求めます。」


さぁ、どうくる『本物』






「なぁガリン」


「なんだよ」


「やはり、早いとこ殺しておくに越したことはねぇと思うんだが」


「ダメだ。相手は人間のように簡単には死んでくれない。

カラカルを使ったって、運が良ければ火薬跡が付くぐらいだよ」


「チッ、はえぇとこユナに向かいてぇとこなんだが」


「僕だって早くいきたいさ。

でも、この辺にまだ武装部隊が徘徊している以上、下手に外は出られない」


ドンドンドン


「あぁ?」

「ほら、噂をすれば」


厚い鉄扉を強く殴るような音が三回鳴り響く


「反応するなよ」

「わぁってる」

小声で話し、アイコンタクトを取りながら

ジリジリと扉に近づく。


ガチガチ・・・・・カチ・・・


「開けようとしてんなァ」


「武装部隊に施錠解除するような隊があるのか」


ピーーーー・・・カチッ

セキュリティロック、解除しました。


「「は?」」


「ここはマヒナが作ったんだぞ…?」

「あの人が他人でも解除できるようなセキュリティを付けるはずない…」


正面入り口の施錠を解除。開閉を自動に変更。


「マヒナのセキュリティ解除するやつだ、かなりの手練れだぞ…」


「あァ…油断すんなよ。」


「もちろん」

対人間用装備を構え、臨戦態勢に入る。


「姿が見えたら、一気に畳みかけるぞ」

「おっけェ」


扉が開きます。危険ですので近づかないでください。

「「…………」」


冷や汗が出る。

武装部隊は徘徊中にここに来たとしても完全武装には代わりない。

防護を付ける暇もなくこの状況に陥ってしまった。

 

「「先手を取らないと、負ける…」」


ガチャン…ギィィィィィ………


扉が動き出し、ムナンとガリンは完全に集中状態に入る。

少しでも姿が見えれば、先手を取れるように。






そしてこの時、四人は知りえもしないことが

他八ヵ国の間で話が広がっていた。




翌月始め

メリッツ戦争を始めようという

血も涙もない話が可決された。



2044年9月1日 メリッツ戦争の早期開戦宣言発表

最強最弱の戦闘兵器(レオパルド)

10話ご覧いただきありがとうございます


ここから更に加速していきます


またの御愛読宜しくお願い致します

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