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11 召喚者




 驚くべき事実が判明しましたが、まだ聞きたいことはあります。


「では次の質問です。魔物の進化という現象について」

『既に語った事実より、察しているのだろう?』


 龍神に問いで返され、私は頷きます。


「聞き方を変えましょう。神に至る可能性。それが魔物の進化ですね?」

『然り。神に至ることを正しいあり方とするなら、今の世に残る魔物の多くは不完全な形で神に至る可能性を発現している』


 つまり、魔物の進化とは、神に至ることに失敗した魔物の姿、ということなのでしょう。


「では、神に至る為に必要な条件は分かっていますか?」


 私が訊くと、龍神は少し考えるような間を置いた後、語ります。


『私のステータスを見ると良い』


 そうして、龍神は自分のステータスボードを開示しました。



【名前】なし

【レベル】108435


【筋力】ERROR

【魔力】ERROR

【体力】ERROR

【速力】ERROR


【属性】なし


【スキル】なし



 特徴的な、ERRORという表示に目が行きます。


『この表示は、この世界の枠に収まらぬことを示す。恐らく、神に至るとは、ステータスの全てがこの表示に変わることを意味するのだろう』

「龍神様のステータスは、なぜERRORに?」

『私ははるか昔に、筋力から速力まで、全てSSSSSに到達した。その時、表示が今のものに変わった』


 つまり、神に至る条件の一つはステータスオールSSSSS。

 スキルについては条件こそ不明なものの、ERRORになることは判明しています。


 なるほど、全てがERRORになれば神に至る、というのは自然な予想ですね。


『異界の勇者よ。更に知識を求めるのであれば、最後の女神、そなた達の前に勇者として召喚された者の足跡を辿ると良い』

「最後の女神、ですか?」

『前回の勇者召喚で呼ばれた者のうちの一人だ。あの少女は最後まで戦い抜き、そして女神へと至った』


 なるほど。実際に女神になった勇者の記録を辿れば、神に至る条件について知ることが出来る、というわけですね。


 条件を知ることさえ出来れば、なりたくない人が神になってしまうことを回避することだって可能になるでしょう。


「分かりました。ありがとうございます、龍神様」

『久々に、話が出来てこちらも楽しかった。感謝するぞ、異界の勇者よ』


 龍神は言うと、その視線を私から逸して、隣に立つシャーリーさんへと向けます。


『さて。里の子よ、聞きたいことがあるのだろう』


 龍神の言葉に、シャーリーさんは息を飲みます。

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