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18 本隊到着




 破壊工作作戦が終了してから二日後。とうとう、乙木商事が編成した軍勢が魔王城へと到着しました。

 数々の最新鋭の装備を積み、戦闘用の装甲車両に乗って、ジョアンさん率いる防衛部門のエリート軍団が魔王城前に立ち並んでいます。


「こ、これはものすごい軍勢じゃの」

「はい。攻城兵器としても、最新のものを持ち込んであります。反乱軍の装備では、守ることも難しいでしょう」

「いや、そもそも最新でなくともこれだけの数が揃えばどうとでもなりそうじゃが」


 確かに、装甲車両に積み込んだ兵器の数は、馬車や人力で運べるものではありませんからね。通常の軍隊と比べても、数倍の積載量はあると思います。


「ともかく、これだけの兵器があれば、物量で反乱軍を押し切ることが可能です。持ち込んだ兵装も、非殺傷武器が中心ですから、犠牲を最小限に抑えながらの鎮圧も現実的なはずです」

「うむ、心強いのじゃ!」


 ヴラドガリアさんも満面の笑みで頷きます。


「ダーリン! 部隊を連れてきたよ~!」


 そんなこんなで話しているところに、ジョアンさんが歩み寄ってきます。


「ありがとうございます、ジョアンさん。道中、問題はありませんでしたか?」

「うん! ダーリンがゴブリンの部族? と仲良くなってくれたお陰で、案内とかいろいろしてもらえて、スムーズに進めたんだ」


 なるほど、どうやらジョアンさんもゴヴァゴヴァさん達と遭遇したようですね。


「ゴヴァゴヴァさんと会ったのですね」

「うん。ダーリンが乗ってた車と似たものが沢山来たから、ダーリンの仲間だってすぐ分かったみたいだよ。で、俺がダーリンを助けに行くって話をしたら、快く通してくれてさ」

「なるほど。また会った時に感謝しておかねばなりませんね」


 ジョアンさんも世話になったのですから、それ相応のお礼も準備しておくべきでしょうね。




 そんなこんなで防衛部門の軍団と、魔王軍が集結することとなったのですが。さすがに大量の物資と装甲車両は魔王城に入り切らないので、乙木商事の部隊は魔王城周辺で待機することとなりました。


 そうして、私達はいよいよ反乱軍鎮圧の為の本作戦を立てるため、司令室に集合します。


「では、お集まりいただきましてありがとうございます。今回の作戦の詳細をまとめさせていただきます、イチロースズキです」


 会議の司会を担う、イチロースズキさんが話を進めていきます。


「今回、乙木さんが集めて下さった軍が中々のものでしたので、当初の計画は間違いなく成功するでしょう」


 言ってから、イチロースズキさんは図を広げます。


「具体的には、砦を包囲してから退路を断ち、籠城作戦を強制します。物資も限られる敵軍は、包囲しているだけで弱体化してゆき、最終的には投降せざるをえなくなります。まあ、単純な物量にものを言わせた城攻めですね。しかし単純だからこそ強い。メティドバンの妙な策略によってカウンターを食らう可能性も低い。今回の目的を踏まえると、ベストの選択と言えるでしょう」


 イチロースズキさんの説明する作戦に、私も納得し、同意の意味で頷きます。

 確かに、相手は物資も限られる反乱軍です。物量でまさるこちらが包囲すれば弱く、それが出来れば問題なく鎮圧可能でしょう。


 これまでそれが出来なかったのは、まず魔王軍の数では足りなかったこと。圧倒的な物量とはいかない為、向こうも強行突破作戦に出る選択肢が取れます。

 そうなればどちらにも被害が出る為、魔王軍としてはまずい。だから、今までは包囲作戦には出られなかった。


 ですが、今は違います。我々の軍勢が合流したことにより、問題なく包囲作戦を決行出来ます。

 となれば、安定の選択肢である以上、選ぶのは当然というわけです。


「では、さっそくですが。詳細な戦力の算出と、それを用いた作戦の手順について話を詰めていきましょう」


 そうして、イチロースズキさん主導で今回の作戦について詳細を詰めていくこととなりました。

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