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第4話 ~異世界~

どうも、湯豆腐です。

相変わらずの駄文ですが。

お付き合いしていただければ幸いです。

でわ、どうぞ

「ど、どうゆうこと?」

 言われた言葉が信じられないのか、よく聞き取れなかったのかはわからないがかなり切羽(せっぱ)詰まった顔で悠輝は幼馴染の少女に聞き返した?

「何度聞かれても同じよ。これから異世界に旅立つのよ。現代人ではおそらく私たちが始めてよ?うれしいでしょ?」

 当然のように静瑠は言い放った。

「いやいや、何を言ってるのさ静瑠ちゃん。そもそも、どうしてそんな話になってるのさ。いや、仮に行けるとしても、帰りはどうするのさ?まさか片道じゃないよね?そんなのはいやだよ?そもそも静瑠ちゃんはいつも行き当たりばったりで・・・」

 早口で悠輝はまくしたててゆく。

 そのさい過去の出来事でも思い出したのか、説教も混ざりつつぐちぐちとしゃべりだした。

 「静瑠ちゃんはもっと自分を大切にしたほうがいいと思うんだ。そりゃね、若い時に経験を積んだほうがいいとは僕も思うよ?でもねそれとこれとは話が別だよ。仮にも女の子なんだからさ、ちゃんと計画を立ててしっかりと準備してからのほうがね、安全でしょ?そもそも、もうちょっと女の子らしい事をしたほうがいいとおもぶふっ」

「はいはい、黙りなさいね。まぁすこし説明不足だったから、一から説明してあげるわよ。感謝なさい。

ほら、いつまで寝てるのよ。起きなさい」

 どこからか取りだしたハリセンで悠輝の横っ面(よこっつら)を引っぱたいた後、静瑠は腕を胸の前で組んで、地面に寝そべっている悠輝を見下ろしながら言った。

「うぅ・・ひどい・・・というか、異世界に行くのは確定なのね。まぁ、もういいや」

 悠輝はあきらめたのかまたため息を吐きつつ、静瑠の話を聞くために体を起こした。



「いい?この部屋にあったここの持ち主の日記によればね、その人は、魔法の力を使って異世界への道を作り、固定する装置を研究していたわけなのよ。でね、その研究は一応の完成を見たらしいんだけど、いまいち効果が不安定だったらしいのよ。でも、無茶を承知で装置を起動させて、むこうの世界への扉を開くってことまでは書かれているんだけどね、それ以降の続きは書かれてないのよ」

「それって・・・つまり」

「ユウ、あんたの想像どうりよ。おそらくむこうの世界から帰れなくなったか世界と世界の間にある何かに消えたか・・・」

 静瑠は真剣な顔でしゃべり続けた。

「どっちにしろこっちには帰れなかったってことよね」

「いやいや、なにさらっと言ってるのさ。ほんとにさよならすることになるじゃないか!だめだめだめ、そんなの絶対行かないよ!」

 悠輝は自分は断固行かないと態度だけでもわかるぐらいわかりやすく、叫んでいた。

「うるさいわね、もうわかってるわよ!冗談よ冗談、大体こんな昔の骨董品(こっとうひん)が動くわけないでしょ」

 と静瑠の手にはなにやら見慣れない装置が握られていた。

「ねぇ、静瑠ちゃん、も・もしかしてそれって・・・」

 悠輝は静瑠の手の中にある物を指差しながら聞いた。

「あぁ、これね。日記によると、自分がもし、帰ってこれない時のためにスペアを残しておくって書かれててね、そこの机の上に箱に封をして保管されてたのをちょちょっと・・・ね」

 と静瑠は棒状の形態で先端に三角形を逆にしたような形のものがついている物体をいじっていた。

「ちょちょっと、そんなにいじっちゃって大丈夫なの?もし起動しちゃったら・・・」

 悠輝は嫌な予感を感じ静瑠にいじるのをやめるように言った。

「大丈夫よ。なんなら試してあげようか?起動キーもしっかり書かれてたから」

「いいって!やめてよ、静瑠ちゃん」

「大丈夫だって、なになに、「ここに世界と世界を繋ぐ扉を開く、むこうはこちらにこちらはむこうに、二つの場所は一つになる二つの扉で一つになる、いまここに偉大な力をもって開け!」

  







 異世界「エル・フィルス」、ここに存在する4つの王国の一つ、魔法の国ルヴェル王国にある王宮からここでの物語は始まる。

「姫様、姫様、どこにおられるのですか~。ひ~め~さ~ま~」

 赤い絨毯が引かれている、廊下を一人のメイドが走っていた。

 メイドはしきりに辺りを見渡しながら、だれかを探しているようだった。やがて、お目当ての人物を探し当てたのか、その人物の名前を呼びながら走る速度を速めた。

「あぁ、姫様どこにいったのかと心配しておりました。まったく貴方様は目を離すとすぐどこかへいってしまわれるのですから、心配するこっちの身にもなってください!」

 とメイドは廊下を歩く姫と呼ばれた人物の後を追いながらその背中に向かって少し怒ったように、言った。

「あはは、ごめんごめん。ちょっとおもしろい魔導書があったから、試してみたくってね~」

 と悪びれた様子もなく姫は適当に返事を返していた。

「それにエルに見つかるとめんどくさいし・・・」

 さらに小声で邪魔そうに呟いた。

「あははじゃありません!なんですか、その格好といい、言葉づかいといいあなたは一国の姫なのですよ!それなのにその恰好はなんですか! そのスカートは! そんなにも大胆に足を晒してはいけませんとあれほどいいましたでしょう! そもそも姫としての自覚が・・・」

 とメイドは尚も続けようとしている。

「やばっ、お小言が始まる。こんなときは・・・逃げる!」

 というと姫は目を閉じ、なにかを呟きだした。

我に風の如き速さを(スピード・スター)・・・GO!」

 次の瞬間姫の足に緑の光が纏いだすと、姫の体は風になった。

「いいですか!ドレスの着方というのはですね・・・って姫様?」

 メイドに答える者はだれもいなかった。



 メイドの姿が見えなくなると、姫は風になるのをやめて再びゆっくりと歩き出した。

「さて、エルも振りきったことだしさっそくこの魔導書に書かれていた古の魔法を試して見ましょうかね。やっぱり、新しい魔法を試す場所は一番魔力素(マナ)が流れ込みやすいあそこよね」

 うきうきと彼女はその場所を目指して歩き出した。



 王宮の一番高いと言われる場所に彼女はいた。その部屋の中心に立ち、本を片手にぶつぶつと呟いていた。

「う~ん、いい気持ち。マナの溜まりようも最高だし、これなら絶対に成功するわね。うふふ、一体この魔法でなにが出てくるのかしらね。この召喚魔法(・・・・)で!」

 彼女は大きく深呼吸をすると、魔法を発動するためのキーを唱えだした。

「我、ここに世界と世界を繋ぐ扉を開く、こちらはむこうにむこうはこちらに、二つの場所は一つに二つの扉で一つに、いまここに偉大な力をもって開け!」

 この瞬間、二人の少女の言葉は一つとなり、彼女たちの世界も一つとなった。そして最後の言葉が紡がれる。



                「「世界を繋げよ(アクセス)!」」



この時、交わるはずのなかった二つの世界が交わり二つの世界は繋がった。

やっと、飛べました・・・。

最後まで根気良く読んでくださってありがとうございました。

次話も是非よろしくお願いします。

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