第92話
ヴィクトリア邸に向かう道中
スイレンにグレイシアが
「私も坊やと契約したらダメかしら?」
「いいわよ」
とあっさりスイレンは答えたが
ブレイクが
「いや、契約はスイレンとだけって決めてるんだ
申し訳ないですけどごめんなさい」
そう...と残念そうなグレイシアと
「御主人様?
初めての契約は私だけとはいったけど
契約で強くなるんだから
本来ならどんどん契約した方がいいのよ?
てかスゥとはもうしてるじゃない!」
それはそうなんだけどと
ブレイクは何か思うところがあるらしく
それを見たグレイシアが
「そうね、無理強いはよくないから
契約しても良いってなったら契約してもいい?」
ブレイクはやはりどこかグレイシアにも
自身の母であるカルラを重ねていた為
無理に断る事はできなかった
そこでヴィクトリアが疑問に思ったのか
「なぁ、スイレン
ブレイクはあとどれくらいの枠があるんだ?」
「10や20じゃないわね
100くらいはあるんじゃない?」
契約出来る数が100となると
ブレイクはやはりどこまでも
強くなれると言う事だ
そんな中2枠しか契約してないとなると
約98枠残っている事になる
「だからね、御主人様」
「嫌だ」
もう頑固ね、とスイレンはブレイクの言葉は
嬉しいものであった
互いに感情は筒抜けになっている為
言いたい事は互いにわかっていた
ブレイクはスイレンを大事にしたいし
スイレンはブレイクに強くなってほしい
そんな二人の目線にスゥが
「なぁ、なんでスゥとは
頭の中で話せない?」
確かにスゥとも契約しているのだから
話せないとおかしいのだがスイレンが
「精霊と人なら頭の中で話せるのよ
居場所もわかるしね
でも人同士だとどうかしら
御主人様と繋がりが切れた時に
初めに御主人様を見つけたのはスゥだった」
うーんと珍しくスイレンが悩んでいるが
「まぁ、主が強くなるのは
スゥはいいと思う」
周りも皆そう言うのだが
ブレイクは頑なに断っていた
「話、途中で悪いけど
マリアが待ってるから私は家に帰るね」
とユージーンが皆に挨拶をしその場を去る
アークはヴィクトリア邸にシャルネと一緒に
ご飯をご馳走になる事にした
グレイシアはこんなに大勢の
食卓は慣れてない様子で
少し不安でとても楽しそうにしていた
ヴィクトリアがグレイシアに
「今回は急にどうしたんだ
ミランドには王座を譲って来たとは言っていたが」
するとグレイシアは
「さっきも言ったのだけれど
坊やの成長を見てみたくなって
ついでに力になれたらと思ったのだけれど」
とブレイクを見るが
ブレイクは相変わらず契約の話は
断る姿勢を見せていた
食事をしながらグレイシアは
ブレイクの手の甲に目がいく




