第90話
氷龍王グレイシアは考え込んでいた
フィートとロストが頑張ってくれるおかげで
やる事がなくなってしまっていたのだ
「母上?どうしました?」
フィートがグレイシアに聞くと
「フィートここにロストを呼んできて」
グレイシアの命でロストを連れてきたフィート
息子2人は何を言われるんだろうと不安そうだった
「私は女王を辞めて隠居し
2人に龍王国を頼みます」
「「え!?」」
2人とも想像していた事と違いすぎて
何が何だかと言う感じになってしまった
グレイシアは急いで自室に荷物を取りに行き
「じゃぁ、後はお願いね」
グレイシアは龍の姿へ戻り
ルア王国にいるブレイクの元へ飛び立つ
「「母上!?」」
飛んで行ったグレイシアを見送る事となった
フィートとロストだった
「行っちまったな...
どうすんだフィート
俺は龍王になる気はないぜ」
「意外だね
兄さんは龍王になりたいものだと
思っていたけど」
「俺はフィートと母上が
仲良くしてくれれば
他はどうでも良いんだ」
そうなのか、とフィートが
龍王になる話で事が進んでいった
ロストは龍王国の将軍になると
フィートやグレイシアの為に働きたいらしく
街の警備や樹海の巡回に出るようになった
先程の光景を見ていたフードの男
(おいおいマジか!グレイシアが隠居か?
どうボスに説明すっかなぁ)
フードの男は新たな龍王フィートを観察して
その日のうちにアジトへと向かった
空を飛びながらグレイシアは考える
(坊や元気にしているかしら?
そういえばミランドにも
挨拶しといた方がいいかしら)
ルア王国に着くとやはりと言うか
門番に止められる
「龍だ!冒険者を!」
はぐれの龍と間違えられ冒険者が集まってくる
龍相手だと少なくとも冒険者のランクも
Bランク以上は必要で集められたのは
金狼のバラン率いる
獣人のパーティ5人
エルフの最高傑作ミューラ率いる
魔法使い3人
大山切り、怪力ドラム率いる
怪力軍団8人
そんな冒険者達に囲まれ
グレイシアは困ってしまい
バランが攻撃しようが
ドラムが攻撃しようが
全盛期の氷龍王グレイシアに攻撃が通じる訳もなく
そんな中ミューラが本当にこの龍は
はぐれの龍なのだろうかと考えていた
「あのーもういいかしら?
私はミランドと坊やに会いに
来ただけなんだけど」
話しかけられた事でミューラは
会話を試みる
「はぐれの龍ではないのよね?
ミランド?と坊や?に会いに来たって
二人の所在はわかる?」
「坊やはわからないけどミランドは
アソコね」
グレイシアが指さしたのはまさかの王城で
それを見た全員が焦りだす
「ミランド・ルア15世に龍王グレイシアが
会いに来たと言って貰えれば良かったかしらね?」




