第7話
ブレイクが歩いていると
ヴィクトリアがそれを捕まえて
抱きかかえ
「これから南に見える山を超えて
ドラゴン達が住むという龍の渓谷に向かう
目的はドラゴンの涙と呼ばれるおそらく
宝石か何かだと思うが実際に行って
ドラゴンに聞くのが早いだろうな」
ドラゴンというのは基本的に人より知性が高く
皮膚が鱗で覆われて魔法が効きにくい
炎など属性別のブレスも強力で
多種族とは関係を持っていないが
ドラゴンの一族に尽くす
龍人族とは共に暮らしている
王国の中にも龍人族がおり料理人をしている
その料理人に頼んで手紙を預かっており
交渉しようという事だった
「龍人族ですか...初めて聞きました」
ブレイクの気を引きたい
ヴィクトリアが一応、機密事項である話を
喋ってしまいコレットはおろか
ユージーンも呆れてしまっていた
「ヴィクトリア...
アンタね王命をそんなペラペラと」
僕は黙ってます。とブレイクに気を使われ
まぁ、大丈夫だよとユージーンがフォローし
そうか?とヴィクトリアは呑気なもので
そんな一行は龍の渓谷に向かい歩いていく
村を出て森に入る
道中、中型のモンスターの群れに
遭遇したが難なく討伐した
ユージーンが魔法で地面に穴を掘り
モンスターの残骸を片付けていると
ヴィクトリアがそろそろ昼食にしようと声をかける
コレットが宿の会計をするときのついでに
買っておいたサンドイッチを用意する
ユージーンが机と椅子を土魔法で再生し
コレットとヴィクトリアが布を敷き
僕は何をしたら?とオドオドし始める
ブレイクをよそに3人で準備を進めていく
「ユージーン椅子1つ少ないわよ」
コレットが椅子が3つである事を注意する
今までの3人用で用意していたため
ユージーンはうっかりしていた
「あぁ、そうか」
急いで椅子を用意しようとしたが
ヴィクトリアがそれを遮り
「いらんだろう」
地べたで食べればいいのかな?
奴隷の頃の事を懐かしんでるブレイクだった
ヴィクトリアがブレイクを
手招きし近くまで呼ぶと
「こうでいい」
ヴィクトリアの膝の上にちょこんと座らされた
え?え?と困惑するブレイクだったが
これでいいとヴィクトリアに言われ
いいのかなぁ?とブレイクは戸惑っていた
「ユージーン、どう思う?あの調子じゃ
養子の件も絶対断れないと思うんだけど」
コレットがユージーンに耳打ちし
ユージーンもヴィクトリアがブレイクを
逃す気がないのだろうと思えた
ブレイクを見るに奴隷時代に親が居たのか不明だし
年齢的にも親に甘えたい年頃だ
だからと言ってそれに漬け込むのもどうかと思うが
ヴィクトリアが悪い人物ではないのはわかっている
2人だったが後でヴィクトリアと話さなければと
思いながら昼食をとる
昼食後、コレットがヴィクトリアを連れて
水浴びしてくると近くの湖に歩き出し
私から話しておくとユージーンに合図を送る
水浴びを始めたヴィクトリアに
「ねぇヴィクトリア
少しは考えて接してあげなきゃ
あんな調子じゃ
ブレイクは意見すら言えないわよ」
そんなこと言ってもなんだか可愛くてな、と
笑うヴィクトリア
メイベルとも面識があるコレットが
母と娘の中に息子が入る事で
メイベルが嫌がるのではと
嫌までいかずとも悩みの種になるのではと考え
養子の件はもう少し考える様に促すが
「しかし、メイベルも弟は欲しがっていたし
私は息子も欲しいからなぁ、ブレイクが嫌なら
.....嫌なのか?」
あからさまにシュンとなるヴィクトリアに
そんな事はないと思うけど、とフォローを入れる
「でもさ、ブレイク君がどう思うか
そこが1番大事だからヴィクトリアがどうとかは
あとだからね、本人の気持ちの問題よ」
そうか、と素直に考えるヴィクトリアだった




