第42話
ブレイクは薬草採取に王国の西側の外壁を出て
迷いの森に入って行った
バーンズはブレイクの後を追い
迷いの森でブレイク達に気が付かれないよう
離れた位置から観察していた
迷いの森は初心者の冒険者が
最初の依頼で確実に行く場所であり
名前の通り迷いやすいのが特徴で
一度中に入ると右を見ても
左を見ても木々に覆われており
木の葉が太陽の光を遮る為
景色があまり変わらない
そんな場所であるからか
月に1度は行方不明者が出るほどである
索敵の得意な斥候だったり
魔法が使える冒険者が
行方不明者を探すなんて事もよくある
「あのボウズどんどん奥に向かってるが
大丈夫か?舞姫がいるから遭難する事は
ないだろうが、舞姫の娘もいるし
子供2人のお守りか...」
と、ヴィクトリアの心配をしていたが
そんなに時間も経たないうちに異変に気付く
ここ数分と言うより迷いの森に入ってから
たった一度もモンスターと遭遇していない
(おかしい、そんなわけねぇ
いやでも実際、魔物の気配すらねぇ
一体どうなってやがる...)
「索敵魔法とはやはり凄いな!
薬草採取がこんなに楽にできる事なんで
私は初めてだぞ!」
ヴィクトリアがブレイクの索敵魔法で
薬草の位置、魔物の位置などを把握している為
先頭を切って前に進んでいた
スイレンが魔法の練習になるからと
このやり方で迷いの森に入る事になった訳で
大体の薬草採取をしに来る初心者の冒険者は
魔物と遭遇して依頼を失敗するか
そもそも薬草の位置がわからないから
その日のうちに帰って来れなくなり
捜索願いが出されて何日か後に保護される
そんな中、初心者であるが索敵魔法を使える
ブレイクは薬草の位置まで難なくたどり着いた
「依頼の薬草ありましたね」
と、薬草の群生地を見つけ
依頼の内容通り根っこから引っこ抜き
ヴィクトリアやメイベルと薬草を集め
水魔法で根っこの土を洗ってしまおうとしたが
「その薬草の袋濡らした方がいいわね
あまり人には伝わってないけど
乾燥に弱い性質を持つから」
と、スイレンがアドバイスをしてくれて
収穫袋を濡らして中に薬草をしまった
(スイレンって物知りだよね)
(800年も生きてればそうなるわよ)
と、2人で念話をしていたが
ここでコチラに近づく人物にブレイクが気付く
そもそも一定の距離を空けていたその人物が
段々と距離を詰めてきたから
ブレイクは少し警戒して
ヴィクトリアとメイベルの方を向いて
「誰か、来ます」
と、その人物の方を指さした
「「!?」」
ヴィクトリアとメイベルは驚きを隠せず
近くに誰かいる事実に警戒した




