第30話
「これで晴れて親子だぞブレイク!」
と、とても嬉しそうなヴィクトリア
「ブレイク・クロノ・シルヴァ・ハート
いや
ブレイク・シルヴァ・ハートか...」
クロノという隠し名があった事に驚きを隠せない
ブレイクだったが、ヴィクトリアと同じ名を貰って
喜びの感情が滲んでいた
「後のことはおいおいやればよい
今日のところは皆もさがるが良い」
と国王が命じた
ヴィクトリア達は王城を後にする
街に着くと
ユージーンは急いで家に帰ると言い
それに着いていくライコ
コレットはギルドに報告しに行く
「僕はこの後どうすれば?」
ん?とヴィクトリアが何を言っているんだ?と
いうふうに首を傾げる
「家に帰るに決まってるだろう」
そうしてヴィクトリア邸にブレイク達は向かった
魔族の領地の奥の方
魔王城に魔王はいる
魔王とは世界の敵であり
名の通り魔族の王
邪悪の化身
勇者と対になる存在
歴代の魔王は
歴代の勇者によって封印または討伐されたが
なぜ魔王は何度も現れるのだろうかと
現魔王のワイトは考えていた
ワイトには歴代の魔王にある悪意というものがない
歴代の魔王の中でも唯一優しい心の持ち主だった
故に勇者が派遣される事も無く
人族や龍族の国とも和平を結んでいた
ワイトは全身骸骨で灰色のローブを纏っており
玉座の側面でカタカタと指を動かしていた
「父様〜!」
玉座に少女が飛び込んできた
ワイトには娘がおり
名をノワという
黒髪ロングの褐色肌の8歳になるダークエルフ
ダークエルフというだけで
魔族の中でも冷遇されるが
更に黒髪は不吉という理由で
ノワは今まで同じダークエルフにも
仲間外れにされ生きてきた
独り下町のガラクタ街に居た
そんなノワをワイトは拾った
ワイトはノワの中に自身すら脅かす
強大な魔力を感じていた
そして歴代の魔王にあった悪意も
それと同時にノワの優しい心も感じて取っていた
その出来事が3年前
当時5歳だったノワは8歳になった
食事や十分な睡眠で体はどんどん大きくなって
年相応の体になったと言うのも
3年前はガリガリで体のあちこち
傷があり野良犬の様に周りを警戒していた
今ではワイトに甘える年相応の可愛い娘だ
「父様?どうかしたんですか?」
ワイトはそんなノワを溺愛しており
頭を撫でならがニンマリとした笑顔を浮かべ
「いやなぁ、3年前を思い出していた
ノワもだいぶ大きくなったなと思ってな」
そうかな?とノワは笑いながら頭を撫でられており
ワイトはそろそろノワに
魔法を教えてもいい頃だと思っていた
「魔法を教えようと思う
ノワはなんの魔法が使いたい?」
うーん、とノワは腕を組み頭を傾げ考える
「父様が教えてくれるならなんでもいい?かな」
ワイトはハハハと笑いながら
ノワを抱き上げ魔王城の裏にある
修練場に向かうのだった




