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ラブスレイヤー  作者: Raito11
第二章 流石にラブコメしか読んでいたら、計画がうまくいかないのは当たり前だ。
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第7話 前編 マジで回りくどい説明だった ①

「級委員がキーホルダーを落としたのを気づいて良かったね。」と、職員室から出てきた僕をドアのところで待っていた阿瀬川が言った。


階段に向かって歩いていると、阿瀬川が後ろからついてきていった。

けれど、あれだけおしゃべりな彼女が何も言っていのは不思議だと思った。


歩みを止めたとき、彼女も同じように止まった。


振り返ると、彼女は待ちきれないようにキラキラした目で僕をじっと見ていた。


「言いたいことがある?」

「えっと…実はね…」

「はっきり言えよ。」

「これから何をするつもり気?」

「家に帰るのは当たり前だろう。」


阿瀬川が本当に言いたいことはわかっていたので、即答して階段に急いで歩き出した。


「待ってよ!手伝てくれるって言ったよね!?」


僕の腕をつかんで、必死に引き止めようとした。


さっきまで泣いてたのに、もう元気いっぱいだなこいつ。


「離せ。その話の続きは明日にしよう。」

「やーだー!今すぐ言ってよ。」


逃げ出そうとするのをひとまずやめた。


「後にしてもいい?」

「いええ。」


いや、正直今はそんな気分ではない。


「また明日。」


腕を振りほどいて、歩き始めた。


不思議なことに、彼女はもう追いかけてこなかった。


「こんなかわいい女の子の心と遊ぶって好きなの!?酷いよ!」


不意に阿瀬川は泣き始めるふりをした。

何そんな大げさな反応!?ドラマクイーンぶってるのか?


不意に誰かが廊下をこちらに向かって全力で走っている音が聞こえた。


振り返る時間がなかった。

気づいたら、壁に押し付けられていた。


恐るべき速さで握りしめた拳が僕の顔に迫ってくるのを見た。


幸いにも僕の鼻先でぴたりと止まった。


「殴られる前に説明しろ。向日葵ちゃんに何をした?」


この声は聞き覚えがあった。


このシベリア級の冷たさ…

ああ、桐乃、お前、ドSの女王様になれるぞ。


ギャル肩越しをすると、阿瀬川が舌を出して僕をからかっていた。

なるほど。.


このちび女は桐乃がこっちに来ていた桐乃のを見て、僕を引き止めるチャンスだと思ったに違いない。


確かに、力のこととなると桐乃は阿瀬川とは格が違った。

というより、阿瀬川にはそもそも力なんてまったくないなあ。


僕が彼女に注意を払いてなかったのを気づいて、桐乃はさらに強く僕を壁に押しつけた。

左腕で僕の喉を押さえつけながら、片手で襟をつかんだ。


「説明する時間を十秒やる。……十、九……」


やはり阿瀬川と関わるのは間違いだった。


まだ何もしていないのに、もう問題が起こっている。

あるいは、まだ何もしなかったから、問題が起きているのかもしれない。


「阿瀬川さん、助けて!状況を説明してくれ。」

「んん…何も知らない…」

「阿瀬川さん、頼むから!」

「向日葵って呼んでくれれば考えておく。」

「今はそんな場合ではない、阿瀬川さん。早く説明して。さもないと、すぐにスティクスを渡りそうだから。」


桐乃の手がさらに強く締め付けられるのを感じて、顔は青ざめた。

そのまま本当に死んでしまいそう。


「…七…」


でも返事として、この小悪魔はただ微笑んだ。


「お願い…」

「お願い、誰?」


凄く遊ばれていった。

子供は新しいおもちゃを見つけたみたい。


無傷では済まないとわかった。

早く決断しなければならなかった。


「…三…」


もう汗かいてきた。


「お願い!向日葵さん!!」

「…二…」

「ないよりましね」と、なんとなく満足げに肩をすくめつつ、ヒマワリが言った。

「…一…」

「もういいよ、キリちゃん。シンくんを殴らないで。逃げられないようにしっかり掴んでてね。まだ彼が必要なんだから。」


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