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ラブスレイヤー  作者: Raito11
第一章 やはり、ラブコメの幼馴染は面倒くさい
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第4話 中編 化学の授業中には嫉妬の爆発があった

「なんで君と組み合わせなきゃいけないの!?」

「こっちのセリフだ…」


幼馴染君と転校生のペアを見つめながら、愚痴っている幼馴染ちゃんを聞いて、ため息をついた。


「なんで今日の化学のペアはくじ引きで決めたのよ!?」

「…」

「話し、聞いてるの!?」


反応しなかったので、彼女は僕の腕を勢い良く引っ張り始めた。


スキンシップが多すぎ!!


しかも、まだ一分しか経ってなかったけど、もうウザイな、こいつ。


「はああ。知らん。そして僕のせいではない。」


不満な返事だったようで、彼女は頭を逸らした拗ねた。

面倒くさいなあ。


「とにかく、ちゃんと白衣を着て、絶対にキャップを閉めるな。危険ではないど、ガスが出るから、注意しないと…」


ポンっ!!


「きゃああ!」

「…飛び出てしまう…」


忠告を言い終える前に、教室の向こうからシャンパンの栓がぽんと弾けるみたいなの音が立って、高い調女子の驚き声が聞こえた。


転校生がちょうど注意していたことをやってしまった。


彼女は予想していなかったので、驚きから無意識に幼馴染君をに近づき、腕を掴んでいた。

自分のデカパイが彼の腕に押し付けられていた。


その近さはクラスの男子たちを嫉妬させているに違いなかったけど、僕が感じていた温度の上昇は全く別の嫉妬が原因だった。

まるで隣でヒーターを全開にしたみたいだった。


唇が尖らせていて、前よりも眉をひそめていた幼馴染ちゃんは体をピンと張り詰め、怒りで拳が震えていた。


このまま、発電所になってしまうよ。


「ねっ幼馴染ちゃん…」

「何!?ってこの愛称、やめて!」


デジャブな気がする。

皮肉だな。今朝、ギャルはそっくり同じことを言った。


「はい、はい。わかった。それで、幼馴染ちゃん彼のどこが好き?」


絶対にラブコメキャラと関わらないのを決めてたけど、ペアになったからそれはちょっと無理。

敵を知り、己を知れば百戦危うからずと孫子が言った。

では、この世界で面倒なことを避けるために、もっと知っておいたほうがいい。

そして、目の前にリアルなラブコメ展開を観察できるからついでに好奇心も満たせる。


「その呼び方をやめてって…へえ!!な…何言ったの?」


ようやく彼女の表情が緩んだ。

眉は驚きで上がり、目は見開かれていた。

一番面白かったのは、彼女が金魚みたいにぽかんと開いた口だった。


「嫉妬のせいで聾者になったのか?病院に行ったほうがいいぞ。なんであいつのことがすきなのか?」

「す…好きじゃない……」


彼女の頬は赤くなっていた。


典型的な反応だ。

頭から湯気が出たら完璧。


「あいつ以外、誰も騙さっていない。で、なんであいつのことが好きなのか?」


答えを待っていて、無言でじっと幼馴染ちゃんを見ていた。

まるでキャラの過去を知って、動機や行動を理解しようとしながら、小説の続きを待っているようだった。


「えっと…実はね…......」


幼馴染ちゃんは嬉しそうに語り始めたと同時に恐ろしいことを理解した。


パンドラの箱を開けてしまった。


これから幼稚園時代からの数々の長い逸話が続き、ホメーロスのオデュッセイアがまるでただのプロローグに思えるほどだった。

ユリシーズの乗組員みたいに耳にロウでも詰めたいくらいだった。

何度も話を止めようとしたのに、彼女は全くやめる気配がなさそう。

自分の語りに夢中で、止めようとしても無駄だった。


少なくとも楽しそうに見えた。


さっきまで顔を歪めていた嫉妬の影は、もうどこにもなかった。

今の彼女の顔には、輝くような笑顔とキラキラした瞳が浮かんでいた。


それでも、僕が今までできなかったことを達成した者が現れた。


彼女のすぐ後ろに、威圧感のある大きな影が立っていた。

天井のライトを遮り、幼馴染ちゃんの上に影を落としていた。


幼馴染ちゃんをじっと見つめたまま、動いていなかった。


教室には重苦しい沈黙が落ちた。

けれど、幼馴染ちゃんだけはそれに気づかず、楽しそうに話し続けていた


「阿瀬川さん!」

「あっ!!はい、先生!?」


幼馴染ちゃんはびくっとした。


「小西さんと、とても興味深いお話をされているようですね。でも、そろそろ作業に取りかかっていただけると助かります。」

「あ…えっと…はい…すみません。」


彼女はうつむいて、頬を赤らめていた。

消えてしまいたいかのように、椅子の上で小さく丸まった。

非常に恥ずかしい状況だった。


同級生の笑い声は、さらにその気持ちを悪くした。


普段なら、僕もきっと彼女と同じように反応するだろう。


でも、僕はただのんびりと机の上の道具を片付けるだけだった。


そもそもここは僕の学校ではなくて、クラスメイトでもない。

僕とは関係ないラブコメのキャラだから。


周りの音は遠くに感じられ、薬品の刺激的な匂いが吐き気をもよおさせた。実験台はまるで液体窒素のように冷たく、刺すように感じられた。


この世界に属していない気がしていた。

ここには居場所がなかった。

ここは僕の世界ではなかった。


この世界はただの偽物。


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