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ラブスレイヤー  作者: Raito11
第五章 ハレムキング
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第41話 中編 名探偵向日葵ちゃん ①

時計はまだ朝の9時を少し過ぎたところだった。

週の初めの暑さとは違い、今日はずっと過ごしやすい気候だった。

おかげで、ソファの心地よさをさらにじっくり味わうことができた。


ページをめくる規則的な音が静寂を破っていた。

週末の朝に、美味しいコーヒーと共に少し読書をする以上の贅沢はない。


この世界に来る前の習慣と唯一違うのは、愛子も隣で本を読んでいることだった。


むしろ僕を枕代わりにして、ソファに寝転びながら頭を僕の膝に置いていると言った方が正しいかもしれない。

最初は、こんな感じではなかった。

彼女はこの数か月の間に、少しずつ僕に近づいてきた。

週末の読書タイムを例にして、彼女は僕がその時間に本を読んでいることを知っていて、隣に来たけど、最初はソファの向こう側に座っていた。

少しずつ距離を縮めていき、やがて僕の隣に座り、肩に頭をもたれかて、そして最終的には、今の状態になった。


これは、親しさの証だった。


確かに、一緒に暮らしていることも大きいだろう。

読書タイム以外にも、いろいろなことを一緒にしてきた。

たとえば、ゲームをしたり、買い物に出かけたりすることもあった。

(少し強制的な)同居が始まって以来、愛子は家族にもすっかり馴染んでいた。

その距離感のせいで、母はついに典型的なラブコメ発言をしてしまった。

「このままいくと結婚しちゃいそうね」や「新婚さんみたいだわ」といった具合に。

この世界に来てから、女の子たちと接して学んだことは、一度考えが固まったら、意見を変えるのは不可能だということだ。

だから、もう言い返す時間すら無駄だと思うようになった。

以前からそう思っていたけど、彼女がくだらないことばかり言っていないときは、一緒に過ごすのも悪くない。


正直、こうして一緒に過ごすちょっとした時間は、(話していないから)結構心地よくて、このまま続いても悪くないと思った。

僕が彼女を見ていると、彼女は「何か用?」と聞いてきた。


「ううん、何も。ただ見てただけ。」

「へえ、なるほど。私に惚れてちゃうのね、ダーリン。」

「何言ってるの、アホ。」


そう言って、手刀で軽く額をコツンと叩いた。


「痛いよ~!!」

「強く叩いてない、芝居やめて」

「へへ」


ったく、こいつ…


「ところで、その本、面白いのか?」


そう言って、手に持っている本を軽く頷いて指し示した。


「うん、面白いよ。典型的な異世界もので、主人公がトラックに轢かれて、神様に出会った後に異世界に転生する話。」

「またトラックか…」

「それの何が悪いの?」

「ちょっとパターン化しすぎ」

「それが定番でしょ。問題がどこにあるのか分からない。私が誰かを異世界に転生するとしたら、絶対こうするね。」


彼女の表情は真剣になった。

「それで、桐乃に何があったのかをわかる手がかりは見つかったの?」


口の中に広がった苦味は、コーヒーのせいではなかった。


「作戦を考えてみたが、どれも決定的なものではなかった。唯一まともだと思えた結論は、情報を集めるべきだということだ。己を知り、敵を知れば、必ず勝てると孫子も言って言った。」

「どうやってそれをするつもり?」

「観察する。」

「それだけ!?」

「だから言っただろう、たいした案は思いつけなかったって。」

「できるのは学校で、それも休み時間だけだ。集められる情報の量は限られる。」

「週末もやれば、そうでもないだろ。」

「どうやって?」

「カップル…いや、むしろハーレムか。呼び方はどうでもいいが、週末にはきっとデートするはずだ。いや、絶対にデートする。」

「なんでそんなに自信があるの? 今日だってしないかもしれないでしょ。」

「彼はオタクだ。モデルはマンガとアニメしかない。そこで恋人たちがやることといえばデートだ。今まで読むだけだったものを、ようやく実体験できるんだ。待ちきれないに決まってるだろう。」

「でも、もしデートに行ったとして…どうやって居場所を突き止めるんだ?」

「JKシステムのおかげで。」

「JKシス何?」

「女の子たちの噂や情報の伝達速度は、情報機関や諜報部より早い。だからこそ、今週末に街へ出かける子たちが何を話しているのか、向日葵に知らせてもらうよう頼んでおいたんだ。」


ピコン

スマホの画面が点いた。

俺はにやりと笑いながらそれを手に取った。


「噂をすれば…」


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