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ラブスレイヤー  作者: Raito11
第三章 幼馴染くんをNTR大作成
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第19話 中編 悪役になるのは恥ずかしすぎる!!③

「そこまで、暁くん。」


僕たちは同時に扉の方を向いた。

そこに立っていたのはまさしく桐乃だった。


「桐乃さん、真一くんは向日葵と付き合いたいらしいけど、彼、向日葵の体だけに興味がある!」


桐乃は無言で僕の方に近づいてきた。

その顔は、これまで見たことのない怒りで歪んでいた。

向日葵は泣いていふりときでさえ、彼女の顔はこのまで恐ろしいものではなかった。


彼女は拳を構えた。

まるでサンドバッグを重く殴ったかのように用具室に鈍く乾いた音が響いた。


次の瞬間、京介はひざまずいて、両手で顎を押さえながら涙で潤んだ目で桐乃を見つめた。


桐乃は微動だにせずに腕を伸ばしたまま、僕がただ「見事なフック」としか表現できない一撃を与えた直後の姿勢を保っていた。


「なん…なんできいのじゃん?」

「これが、向日葵ちゃんを信じなかった罰よ。」と、彼女は元の姿勢に戻りながら言った。

「ちょうど間に合ったな、桐乃。一秒遅かったら、僕は死んでしまいそう。」


安堵の吐息を漏らしながら、暴力系のギャルに感謝した。


「てか、マジやばい、その計画。」

「だから、あらかじめ君に話したんだ。言わなかったら、君に殺されるかもしれない。それ以上かも…」


考えるだけで、冬に窓を開けたときのように、部屋に風が突入してくる感覚が体中を走った。


向日葵は目を見開いて、今起こったことが理解できない様子で僕たちを見つめていた。


「向日葵さん、こんなことしてすまん。こんな方法しか思いつかなかった。京介さんに自分の気持ちに気づかせるために向日葵さんが直接伝える必要があった。」

「自分の…気持ち…?」

「本当に、全部説明しないとダメみたいなあ。君の体だけに興味があるから付き合いたいと京介さんに思わせた。でも、彼の反応を見てたら、ずっと前から向日葵さんのことが好きだったのが把握した。『向日葵の好きな人はお前』って京介さんが言ったときにも、彼の目を見れば、苦しみしか見なかった。だから、気づかせるためにちょっと後押ししてあげたんだ。」

「さー、今度はちゃんと自分の気持ち伝えなきゃ~!」


そう言って、桐乃は向日葵をそっと幼馴染くんの方へ押した。

向日葵は躊躇いながらよろめいて、顔は真っ赤になっていた。

彼女は指先をいじりながら、まだ床にひざまずいている幼馴染くんの方をまともに見られなかった。


彼は言葉もなく、目を見開いたままひまりを見つめていた。

起こったことや聞いたことがまだ信じられないようだった。


なに待っているのか、バカワリ?

さっき「好き」って言ったばかりなのに、なんで今さら躊躇っているの!?


こんな雰囲気を台無しにするようなことを言いそうになった瞬間、僕のすぐ隣に立っていた桐乃が向日葵から目を離さなかったまま、ニコッと笑いながら僕の肋骨に肘鉄を入れた。


息が詰まった。


僕は肘で殴られたところを押さえながら、思わず体を折り曲げた。


その短い間に、向日葵は勇気を出して、深く息を吸って、この何年も胸に秘めていた想いを口にした。


「きょうくん、実はわたし…私は君のことが好き。小さい頃からずっと好きだった。あなたといるときが一番幸せで、ほかの誰かに取られたくない。だから、私と付き合ってください。」


その最後の言葉で、向日葵はさらに顔を紅潮させた。

幼馴染くんは口を開けたまま閉じたが、声は出なかった。


彼は目を閉じて考え込むようにして、短い沈黙のあと、再び目を開けた。

その瞳には、新たな自信の炎が宿っていた。


「向日葵、ありがとう。俺もお前のことが好きだ。すごく好きだ。もっと早く気づけなくてごめん、最近信じられなくてごめん。だから、もし俺でいいなら、お前と付き合えたら嬉しい。」


ハッピーエンドだ。


幼馴染はついに転校生に勝利した。


僕はようやく満足できた。

自分の気持ちと向き合って、あの愚かな女神が間違っていたことを証明した。

さらに向日葵を手伝うこともできた。


自分でも計画が極端すぎたと思った。

それを度外視したとしても、襲っているように見える行動に移す前に、少なくとも向日葵に一言くらい伝えるべきだった。

でも、ラブコメというものは論理や現実味が中心ではない。

だからこそ、僕もこの作品の登場人物らしく行動することにしたんだ。

率直に言うと、自分でもキモいと思って、本当に居心地が悪かった。

これから僕のしたことを思い出すたびに、恥ずかしさで死にそうになる。

でも、まだ言いたいことが残った。


「二人とも…」


二人の恋人は、まるで僕と桐乃のことを忘れていたかのような驚いた表情で僕を見た。


「二人がうまく付き合えるようになって嬉しいけど、もしもっと早く気持ちを伝えていたら、こんなことにはならなかった。十年経っても告白していなかったら、多分後悔で死ぬほど苦しんでしまうから、これから後悔のない生き方して。」

「真一くん…」

「うん?どうした、桐乃?」

「…」

「どうしてそんな風に笑っているのか?怖いんだ。」

「雰囲気を壊すくらいなら、黙っていればよかった!」


すると彼女は僕に腕ひしぎをかけて、地面に押さえつけた。


「痛っ、痛っ!!やめて!!肩が外れてしまう!!」と、片手で床を叩きながら叫んだ。


冷たいコンクリートの床に顔を押し付けて、そこに積もった埃を吸い込んでしまい、鼻がツンとした。


「そんなことやり続けたら、マジで殴られてほしいと思っちゃうよ?ドMかよー!?」

「はははっ!」


苦労して頭を持ち上げると、向日葵が腹を抱えて笑い転げているのが見えた。


「向日葵さん、全然面白くない。このまま続けたら病院行きだ…」

「二人ともめっちゃ仲いいね。次はダブルデートしよっか。キリちゃん、どう?」

「「絶対イヤ!」」と、二人は声を揃えて答えた。


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