第18話 中編 悪役になるのは恥ずかしすぎる!!②
体育の授業が終わった後で向日葵ちゃんと俺は用具室で器具を片付けていた。
他の人たちはすでに帰ったか、更衣中だった。
ということは、この小さな部屋には二人だけがいた。
とても暑かったから向日葵ちゃんの項を流れる汗が見えた。
服が肌に少し張り付いて、体を強調していた。
転校生ほどでかくなくても、その体は正直悪くないな。
立っている彼女にゆっくりと近づいた。
足音が聞かなかった彼女は振り向いた瞬間に少し驚いた。
「きゃっ!!びっくりした!近づいたら教えておいてよ。」
「…」
彼女の瞳をじっと見つめて
俺たちの顔は数センチしか離れていなかった。
「真一くん、少し離れて?」
俺の鋭くて熱い視線のせいで、彼女は目を伏せた。
「…」
彼女の要求を無視して、動かずに逃げ道を一切与えなかった。
「向日葵ちゃん、まだ京介と付き合いたい?」
「な、なに急に言ってるの。めっちゃ変だ。」
「向日葵ちゃん、お願いだから答えてよ。」
「好きなのはしってるよ。でも、もう諦める。私のこと好きじゃないから。」
「じゃあ、俺の女になれ。」
「え!?こんなめっちゃ面白くない冗談、やめてよ。」
「冗談じゃねー。本気なんだ俺。貴様は優しくて思いやりがあって、それにすごく可愛い。あいつがそれに気づかなかったのは残念だけど、俺は気づいた。もし俺と付き合えば絶対に幸せにする。」
「しん…いち…」
「やめろー!!!」
「噂をすれば… 幼馴染くんじゃないか。何か用?」
用具室の扉へ顔を向けた。
「向日葵から離れろ!!」
彼は彼の顔は怒りに燃えていて拳を握りしめながら近づいてきた。
「何で?お前には関係ないだろう。それとも…向日葵ちゃんのことが好き?
僕の一言に、京介はその場で固まった。
「きょうくん…」
向日葵は幼馴染くんの名前を小さくつぶやいた。
「向日葵ちゃん、この信じてもらえなかったクズやろうのことを忘れろよ。」
「きょーくんを悪口しないで!!」
彼女はついに、しっかりと俺の目を見据えた。
「俺と付き合え、向日葵ちゃん。」
耳元でそう囁いたが、彼女は勢いよく俺を突き放した。
「…ごめん。私、真一くんのこと好きじゃない。」
「では、誰が好きなのか、向日葵さん?」
「きょうくんが好き!知ってるでしょ、だから離れてって!!」
彼女は勢いに任せて叫んだ。
京介はその告白にショックを受けていた。
そして、やっと彼の目に理解の色が見えた。
ようやく気づいたんだ。
その理解は決意へと変わった。
白馬の王子さまが姫を救うかのように、彼は僕に向かって駆け出し、右の拳で殴ろうと構えた。




