第17話 中編 悪役になるのは恥ずかしすぎる!!①
外から、体育館の中で靴がきしむ音やボールが床に弾む音が聞こえた。
「京介、お前に会いたいやつが外に待っているぞ。」
その知らせを聞いて、京介は仲間が指さしたドアへ小走りで向かった。
「ちっ、今度は何だよ!?」
「よ、京介。」
俺は手を振りながら、馴れ馴れしく挨拶した。
「ちょっと聞きたいことがあってさ。」
「またかよ!?諦めろって言っただろう!」
「というこわけで、向日葵ちゃんのことは好きじゃねってこと?よかったな。」
「えっ!? よかったってどういう意味!?」
彼は目を大きく見開いて、俺の言葉に驚いた。
「彼女が好きなのはお前と思うけど、本人が否定するなら、もしかしたら本当かもしれないな。ともかく、俺がもらってもいいってことか。」
「ちょ、ちょっと待て。向日葵のこと…好き?」
「別に。」
俺は顔を左右にゆっくり振り否定して、ニヤリと笑った。
「じゃあ、なんで付き合いたいんだ?」
困惑した様子で京介が尋ねた。
「性格がいいけど、なにより体が悪くない。」
京介は口を開けたが、声は出なかった。
「ずっと昔から一緒にいるお前が否定しないだろう。」
「体のことだけに興味あるのか!?」
驚きのせいよりも怒りの方で京介は声を荒げて叫んだ。
「お前が向日葵ちゃんのこと好きだったら手を出すつもりがなかったけど、どうやらそうじゃなさそう。しゃ、チャンスを狙うことにする。しかも、お前が彼女が俺のこと好きだと思うのなら、なおさらに簡単だな。」
踵を返して手を振りながら去った。
「明日の体育の授業の後に告白するつもりだから、応援してくれよ。」




