やがらの煮付け
コロナ禍で飲食店が営業できなかった頃にお店に流れてきた高級魚がいた。
アカヤガラ。
お店の人を質問攻めにして買って帰ったのは愉快な思い出である。あのときはわたしの勢いにつられて買っていった人が出た。
夫に「頭見てみたかったのに」と文句を言われるまではご機嫌だったのに。
久しぶりに破格値で出ていたので、魚屋さんのお兄さんをつかまえて「あのやがらさんを1尾、適当にぶつ切りにしてください」とお願いした。
「あ、あたまもくださーい」「えっ あ、はい」困惑された。
持ち帰ってもごみになるだけだからね。
「さあ夫よ、存分に拝みたまえ」
かばんからはみ出て注目浴びながら帰ってきたんだからな。ありがたがれよ!
このままでは悔しいので、出汁をとってすまし汁あたりにしてやろうと思っている(冷凍した)。食べるところはほぼないし、身は先に食べちゃう予定だから潮汁は現実的ではない。カケラくらいならあるかな、身。
めっちゃいい出汁が取れる。
体長の半分近くが頭部なの、アカヤガラ。くちばしがやたら長い。食いでがない(歩留まりが悪い)から高級魚という、随分な言われようの魚でもある。
でもこれ上品な味でおいしーの。頭、邪魔だけど。鱗が皮と一体化しているからちょっと食べにくいけど。
薄めの、でもちょっと甘み強めの煮汁を沸かして、洗って水気を切った切身を入れたら落し蓋をして15分ほど煮る。
あまり身に味がしみないから、煮汁を多めに盛るとよい。
「適当にぶつ切り」と依頼したからか、おそらくこれは鍋物用サイズ。買ったときに目的を決めていなかったから、こんなことに。
残った煮汁で卯の花を炊くとこれまたおいしーのができる。残らんかったけど(めっそり
鱗が皮と一体化しているから煮汁に落ちることもなく、濾す必要もないのだ。
三つ葉の混ぜご飯は、炊きたてのごはんに2cmくらいの長さで刻んだ三つ葉を生のまま放り込んで、塩や顆粒だし、ほんの少しのしょうゆなどで味を整えたもの。
春菊のごま和えと、油揚げに納豆を詰めて焼いたもの。納豆はねぎと鰹節入り、味付けは添付のたれでもしょうゆでも。
頑張って三枚におろせたら、天ぷらとか唐揚げにしてもおいしかったりする。




