うなぎの蒲焼き・代用品
数年前のうなぎ不足で突然脚光を浴びた、白身魚がある。
その名をパンガシウスといい、東南アジア原産のなまずの一種。「バサ」や「チャー」という名前でも流通していて、冷凍の白身魚フライやムニエルなどで、外食産業の一部を支えてくれていたりする。
ほかの白身魚よりもくせが少ないから使い勝手がよいようで、輸入量が増えている模様。
おかげで安価に入手できてありがたい。
ただの切身やフィレまで出回るようになったのは、僥倖である。あとは焼くだけ、の半調理品が食べられないから。表示上はいけそうでもやられる可能性があるから……。
今年は夏の土用に二の丑があった。が、この日にうなぎの白焼きを入手することができない。蒲焼きと違っていつもあるわけではないし、そもそも売っているお店が少ない。毎年購入しているお店も夏の土用、一度めの丑の日だけしか扱いがない。
それに、一度めの土用の日にがっつり食べてるから。うなぎ。
今年はたれ作りをサボったので、うなぎの蒲焼きのたれはない。全部白焼きで食ったった。
ので、なんとなく蒲焼きが食べたくて。
うなぎっぽくしたいときは、小さめのパンガシウスフィレがいい。イオンのはちょっと大きいのだよな。うなぎっぽくする必要がないときは、こちらの方が食べ応えがあってよいのだが。
香草焼きとか、フライとか。
今回はフィレを三等分。まるごといくとフライパンに乗らないから。
両面に片栗粉をまぶして、ごま油と普段使いの油との混合で両面こんがり焼く。
余分な油を拭き取ってから、酒、さとう、みりん、しょうゆを1:1:1:1.5でからめる。たぶんしょうゆは2までならいけると思う。そこはお好みで。
気を付けないといけないのは、やさしく扱ってあげないと身が崩れやすいところ。フライ返しは必須である。
写真は焼き付けも味付けも若干薄め。
うなぎの蒲焼きのたれを使えば、もっと手間なしでそれっぽくなる。うう、食べられさえすれば。
本物うなぎよりも身がふわふわしているけれど、骨がないぶん食べやすいかもしれない。
でもこれでひつまぶしを作ろうとしたら、たぶん身がどっかいっちゃうんだろうなあ。