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ああ、巻き込まれ 傭兵編

フォース=エセラーの短編です。 読みやすいですヨ。 凸凹コンビ。カールとソフィアとアラゴーの旅。 今度の冒険の舞台は、傭兵編だ。ぜひ、読んでみてね。^_^

口ああ、巻き込まれ 傭兵編






持ち帰った、鉱石を拭いている人間。

人間「あっ光ってる」

ドワーフ「なんじゃと」

 「ホンマじゃ」

人間「一キロはあるからなぁ」

ドワーフ「これは、もしかすると、もしかすると」

ダデム、白金の渚亭。

鉱石鑑定人の情報を聞く、冒険者たち。

人間「早速、この、鉱石を、お金に換えに行こう」




かくして、鉱石をお金に替えに、出発する一行。

道中、果たして、どうなることやら。



ミッションスタート

キャスト

人間    カール=ザルツバーグ

エルフ   ソフィア=ゴールドバーク

ドワーフ  アラゴー=マブ=ライルデン







白亜の建物群。

浮かぶひつじ雲。

街路樹は、色を落とし、通りは、秋風が吹いている。

路地裏から、大通りに出る冒険者一行。

夏ほどの賑わいはないものの、路上の所々に、路店商がいる。

露天商の端に、ラグを敷き、鉱石を磨いている、一人の老人が。

人間「あっ、いた!」

早速、鑑定人のもと、急ぐ冒険者。

人間「こんにちは」

鉱石鑑定人「いらっしゃい」

 「今日は、どんな御用で?」

人間「見てもらいたい物があるんだ」

  リュックから、黒ずんだ鉱石をだす、人間。

鑑定人「おお、美しい。この、固溶体は‥」

うっすらと涙ぐむ鑑定人。

人間「!?」

エルフ「どうなされたのですか?」

涙拭う、鑑定人。

鑑定人「いや、昔を思い出しますな」

 「私は、若い頃、出来損ないの学者だったのですじゃ」

鑑定人「若い頃、勇気がないばかりに、学者会で、固溶体がわからず、王国学者の登用試験に、

落ちてしまったのですのじゃ」

頷く、冒険者。

鑑定人「この、鉱石は、プラチナとカーボンナノバイトの固溶体、比率は7対3、中はプラチナ。しめて、900Gですじゃ」

人間「やった!!」

喜ぶ、冒険者たち。


「バカヤロウ!!、どうしてくれるんだ!!」

突然、怒鳴り声が聞こえてくる。

人間「行ってみよう!」

すこし、走ると、そこには、泣きじゃくる子供を抱きかかえる夫人が。

夫人「すみません、お召し物を汚してしまって」

子供「うわーーん」

どうやら、子供が粗相をやらかしてしまったらしい。

大柄な騎士「憲兵を呼べ!!」

人間、割ってでる。

人間「謝っているんだし、許してあげれば、良いじゃないですか」

大柄な騎士「血気盛んな若者よ、我こそは、ドケッテ公、第二皇位継承者ハルバトス。こちらは、弟のテイルゴットだ」

大柄な騎士「なんだ、キサマは!」

人間「俺の名前はカール、エスオゴの剣士だ」

テイルゴット「はぁ? 女みたいなヤツだなあ。背中に差した刀は、なまくら刀か?」

怒るカール。

カール「俺は、男だ!!」

剣を抜くカール。

テイルゴット「ほぅ、やる気かぁ!」

ハルバトス「ちょっと待った、あい、判った。では、騎士の決闘方で、試合せよ」

正々堂々と、一騎打ちに。

ハルバトス「では、試合は、背中を合わせて、10歩下がって振り向いてからの決闘のスタイル」

カール「了解した!」

テイルゴット「ふひひ」

ハルバトス「それでは、試合せい!」


集まる見物客たち。

吹く、秋風の中、背中合わせに、立つ、テイルゴットとカール。

ハルバトス「ハジメい」

一歩、二歩、三歩、急に殺気を感じ振り返るカール。

テイルゴットは、10歩下がらず、急に斬りかかってくる。

剣を弾かれる、カール。

カール「あっ!!」

 「卑怯だぞ!」

テイルゴット「騙されるほうが、馬鹿なんだ」

顔に手をやる、ハルバトス。

落ちた剣を拾うと、燃え盛るドラム缶に捨てる。

驚愕のカール。

カール「その剣は、親父の形見‥」

剣のない、カールに近づく、テイルゴット。

睨む、カール。

とどめを刺そうとするテイルゴット。


「待ちなさい!!」

そこには、ルクス王の第二皇女が。

ハルバトス「プリンセス、アシュリー」

姿勢を正す、ハルバトスとテイルゴット。

ハルバトス「今日は、どうなされたのですか? プリンセス、アシュリー」

アシュリー「エスオゴの皇子が、訪ねてきているの」

 「それで、なにがあったの?」

テイルゴット「この、剣士が、いちゃもんをつけてきたんだ」

割り込む、鑑定人。

鑑定人「違う、そいつらが、先にいちゃもんをつけてきたんだー」

睨む、テイルゴット。

人間「おっちゃん!」

王女の側近の学者「シド」

シド「?! ああ、たしか学者会の」

アシュリー「知り合いだったの?」

頷く、王女の側近、気まずそうなシド。

ドラム缶の剣を、部下に取らせる、王女。

王女、剣を右手、左手で3回振る。

剣の印を見る。

王女「?」

剣をカールに返す王女。

アシュリー「話は、だいたいわかりました」

 「今日は去りなさい」

ハルバトス「勇気ある冒険者よ、一度、正教会へ行ってみることを勧める」

一礼すると、去る、ハルバトスとテイルゴット。

冒険者に、ぺこりと挨拶をして去る王女。

その場に残される冒険者たち。

感謝する、ご婦人。子供。

カール「ありがとう、度胸あるじゃないか」

シド、照れながら。

シド「若い頃に、度胸があったら、こんな‥」

秋空をバックに繁華街。





ミッションクリア



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