ダデム 町の用心棒 後編
長編のフォース=エセラーの短編です。 読みやすいです。 凸凹コンビ。カールとソフィアとアラゴーの旅。 今度の冒険の舞台は、冒険者の町、ダデム編完結だ。
口ダデム 町の用心棒 後編
「7000Gかぁ」
白金の渚亭で、ため息をつく、人間。
エルフ「銀食器、1500Gに、バスタードソード600G」
「締めて、9100G」
「まだ、足りないわね」
ドワーフ「とりあえず、これだけ現金はできたと、交渉に持ち込むのはどうじゃろう?」
「賛成」
レスモ=ロッソに断られると思いきや、快く飲んでくれる。
後は、衛士二人、働いて返せとのことらしい。
「ひとまず、一件落着」
「これから、どうする?」
「もうちょっと、情報を漁りたい」
「OK」
数日かけて、情報を漁る、冒険者達。
「ふーん」
「色々わかってきたぞ」
「ふむ。なるほど」
「とりあえず、この国の王は、ルクスと言うのじゃな。」
「若くして即位し、その手腕の有能ぶりは、各国にとどろくとか」
「会って見たいわね」
「えーーっ」
「わしも同じく」
「うん、でも、舞踏会は、普通の階級の人々は呼ばれないって」
「うん」
「あと気になる情報は?」
「わかったことは、この間、手に入れたカード」
「精霊を呼ぶと言う、伝説の星のカード。」
「各地に散らばっているらしい」
「売っても高いらしいわね」
「もう一回見せて」
「これ」
ポーチから、カードを取り出す、エルフ。
カードの色は綺麗だ。
瞬いたような気もする。
一瞬の静寂の中、星の映像が冒険者にフラッシュバックする。
『天空の機械衛生のレンズ。シャッターが開くと、ハレーションを起こすぐらいの、ものすごい量の光源が集まってくる。』
『光が矢となって、天空から落ちる』
『爆風の上がる地平』
「なに?今の?ヴィジョン?」
「太古の昔の、オーバーレイ?!」
「震える人間」
神妙な面持ちになる、冒険者達。
「この、カードが精霊を呼ぶか‥」
手を伸ばそうとする人間。
ポーチにそっとカードをしまう、エルフ。
ドワーフ「辛気臭くなった。飯にして、寝よう」
人間「ええ~ー」
エルフ「ええ」
碧天の三日月のもと、宿屋の2階の窓を開けて、夜空を見ている人間。
今日、見た、鮮烈な映像を思い出してみる。
身震いする人間。
ドアをノックする音が聞こえる。
「入っていい?」
「ええ。いいよ」
「どうしたの?」とエルフ。
そっと、隣で、人間の肩に手を置くエルフ。
「エルフ‥」
「あっ!射手座の流れ星!」
「不吉な、けどお祈りしよっ」
人間「%$#~」
満点の星空の中、月が瞬いたように見えた。
翌日。清々しい、朝気の中、冒険者達は、次のミッションに向けての旅支度をする。
果たして、次に冒険者を待ち受けるものは。
デコボココンビ、冒険者一行。
どうなることやら。
頑張れ、エルフ、ドワーフ、ヒューマン。
ランド=ダデム。町の用心棒編 ミッションクリア。




