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王国の衛士

フォース=エセラーの短編です。 読みやすいですヨ。 凸凹コンビ。カールとソフィアとアラゴーの旅。 今度の冒険の舞台は、テンプルナイトだ。 ぜひ、読んでみてね。^_^

口王国の衛士


グリフォン   6

ゴーレム    2

テンプル騎士団 8





ランド=ダデム

白金の渚亭。初夏。

昼下がり。

開け放たれた窓から、初夏の風が入ってくる。

ブラインドは、風できしみ、光の縞模様が、波のように、動いている。

ブラインドが風で、きしむ音、食事のナイフとフォークの音、蓄音機からの、アメリアンの乾いた陽気な曲、以外聞こえない。

静寂の店内には、静かに、アメリアンの、乾いたミュージックが流れている。

タンクトップの、ソフィアとアラゴー。

まだらの光の中、仲間と食事をとっている、カール。

カールの元に、エディブが飛び込んでくる。



エディブ「なにがあったんだ!!」

「カール」

「テンプルナイトが、お前を追っているじゃないか!!」


カール「?!」

カール「えっ、テンプルナイトって、あの?!」


エディブ「また、えらいことやらかしたんじゃないのか?」


カール「いや、俺はなにもやってないよ」

「&%$#~」

「なんだか、不味い展開になってきたな」


エディブ「レイク=ギガポート南東、落ちた都市「ラファエル」ゲヘナ=フロントあたりで待っていると」

「おりゃ、知らねえからな」


アラゴー「なんつること?!」


ソフィア「一緒に、ついて行ってみましょうか」


カール「ハハハ」

乾いた笑いのカール。





ミッションスタート

口王国の騎士

キャスト。

人間    カール=ザルツバーグ

エルフ   ソフィア=ゴールドバーク

ドワーフ  アラゴー=マブ=ライルデン










一日置いて、約束の期日。馬車を走らせる、冒険者一行。


美しい湖畔。レイク=ギガポート脇を通り抜け、一路ゲヘナ=フロントへ。


ゲヘナ=フロントとは、その名の通り、草の根一本生えない、硬い大地の、砂岩地帯だ。


砂龍岩から、にょっきりと伸びる、積乱雲。


舗装されてない道を、馬車は、カラカラと進んで行く。


落ちた都市「ラファエル」に近づくと、突如、開野になってくる。


雲とホライズン。


遠くに、空と地を動く点が見えてくる。


走る、馬車。


テンプルナイトだ。


馬車から降りる、一行。


ソフィアとアラゴーが降りると、礼をする、テンプルナイト。




カール「テンプルナイト?!」



テンプルナイト「カール。カール王子」

「あなたには、ここで死んでもらう」


カール「?!」

「王子!?」


上空を飛ぶグリフォン。

動く、ゴーレムの後に、構える、テンプル騎士団。

一人、ゴーレムの前に出てくる。


テンプルナイト「剣を抜きなさい」


カール「?!」


カール「ちょっと待ってくれ」

「俺は、何もしていない」

「なんで、俺が、ナイト達と戦わなければならないんだ?」


テンプルナイト「手合わせしたい」

「もちろん、一対一でだ」


上空のグリフォンは、飛ぶのを諦めて、降りてくる。

後ろに控える、テンプルナイトは、グリフォンの首を撫でてやる。


カール「あなたたちは、先進国、リリー側の騎士ではないですか」

「ましてや、テンプルナイトは、セントポールの血統、上級騎士じゃないか」


テンプルナイト「話がはやいでは、ないですか」


カール「!」


「対人は、あまり‥」

「厳格なキリスト教では、対人戦はやってはいけないことだと、聞いたことがある」


テンプルナイト「よく知っておられる」

「しかし、それを、テンプルナイトの、私たちに言っても」

苦笑する、テンプルナイト。



ソフィア「カール断って」


テンプルナイト「騎士道たる、軍人は、各国との戦いに出向かなければいけないこともある」


ソフィア「!」


カール「‥」



カール「いや、受けよう」


「しかし、俺が勝ったら、さっき言っていた、王子?というのを教えてくれ」



テンプルナイト「約束しましょう」


 





対面すると礼をする。テンプルナイト。

つづけて、礼をする、カール。


静かに、剣を抜く、両者。


グリフォンと他のテンプルナイトは、横に控えて、見ている。


構える二人。


正中線に構える、カールに対し、上段から、突く形に構えるテンプルナイト。


初夏。微動することのない二人。


つむじ風が起こり、砂塵が起こる。


目を細める、両者。


目配せする、テンプルナイト。


テンプルナイト「それでは、いきますぞ!」


鋭い突きが、カールめがけていく。


体捌きで、カールはかわすと、振り向き様に、大腿骨に、剣で弧を描く。


受ける、テンプルナイト。


「ふむぅー」


距離を置く、両者。


「たしかに、かわすのは、上手い」


「それでは、私に剣を受けてみなさい」


上段から、剣が弧を描く。




剣を受ける、カール。

「なんだ?! この手応え!」


テンプルナイト「心おどるでしょう!!」

「やはり、あなたは、おのこだ!」


擬音「カキーン、カキーン」


「目が落ち着いておられる。良い顔つきになってきましたな」


カール「どうだ!!」


鋭い突きを繰り出す、カール。

さばく、テンプルナイト。


テンプルナイト「良い、突きだ!」


「それでは、いきますぞ!!」

構える、テンプルナイト。

剣が、白銀の弧を描く。

「ムーンスラッシュ!」

「ムーントライアングル」


カールの剣が、トライアングルを描く。

剣の合わさる音が、鳴り響く。


巻き起こる、砂塵。


「上手い、受けに使われましたな」


「楽しそうだな」


「そろそろ、俺の番だ、交代してくれ」


「もう、良いでしょう」


先ほど戦った、テンプルナイトを睨みつける、ナイト。




テンプルナイト「話をお教えしましょう」


兵器の歴史を、一手に引き受けている、エスオゴ。

人種としては、先進国に少し、遅れをとる。

各国より、早く、ロケット発射台を備えていた、エスオゴ。

非戦の時代になり、スペース〇〇の旅行用、ロケットも良いと考えていた。

が、各国の経済界から、追い出された、エスオゴ。

その時、第二王妃に身ごもったのが、カール王子だ。

王妃は、体が弱く、世継ぎを産めないでいた。

天から授かった、嫡子を殺されてはいけないと思い。

優良な、老夫婦に預け、極秘裏に育てる。

成人の儀まで、出生は秘密にすることと。


カール「?!」

「俺が、王子?!」


テンプルナイト「国を継がれるか?」


カール「!?」

「‥よくは判らない、一度、戻ってみる」






テンプルナイト「うむ。見事、王子、やはり後継は、あなたしかいない」

「これを!」

フレイムブレードを投げてくれる。


カール「うわっち」


テンプルナイト「気を鎮めると、炎も静まる。鍛錬とともに、じきに使えるようになるでしょう」


「では、さらば」

グリフォンの背に乗り、飛び立つ、テンプルナイト。


取り落とした、柄を拾う。

構えてみる、カール。

すると、原子の光が伸び、ソードの形になる。

返しの下にレバーがある。

「これは、なんだろう?」

レバーを引く、カール。

柄の部分から、透明のソードの、光形に、オイルに、まわるように、炎がつく。

試しに剣を振ってみるカール。

炎は、槍となり。燃える、剣先が10メートルほど伸びる。

「こ、これが、フレイムソードか」

「グレイト!」

「いいわね」


「それにしても」

「テンプルナイト」

「いい人だったわね」


「ふぅーん」

「エスオゴか」


「ガハハ」












ミッションクリア。

ボーナス。 フレイムソード。








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