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砂漠の王国

フォース=エセラーの短編です。 読みやすいですヨ。 凸凹コンビ。カールとソフィアとアラゴーの旅。 今度の冒険の舞台は、砂漠の王国だ。 ぜひ、読んでみてね。^_^

口砂漠の王国




ランド=イオ

古城

枢機卿。


最近、天変地異が多い。

マヨイで、不審な動きがあると言う情報が。

映倫を超えた方法で、PSソルジャーを大量に生産しているとか。

はてさて、その嘘は真実か?

我らも、動く時がくるか。




ランド=マヨイ

巨大な、日の光が、かすかに射す宮殿。

顔は、影になって、よくは見えない。

台座の後ろに深く座る、国王。

俯いた王は、硬く閉じられた口で、なにも、語らない。

左手を、かすかに、上に動かす。

「ケセス国王」

飲みものを、持っていく、側近。

側近は、ケセス国王に、飲み物を飲ませる。

手をかすかに、動かす、国王。

退く、側近。

ステンドグラスから、降りて台座。

王と台座は、周囲の景色と一体になり、オブジェとなる。

黒の中の白。

静まりかえる、宮殿内。

宮殿のフロアの真ん中にある、噴水。

噴水の水は、静かに流れ続けている。

足音がする。

回廊を入って来る人影。

再び、別の側近。

国王の元へ、行き、耳打ちする。

「外の世界が、不穏です」

「The outside world is disquieting.」

かすかに、口を開きかける国王。

礼をすると、退く、側近。








ランド=ゴードー

瀟洒な高層ビルが、立ち並ぶ、一角。

最上階。

窓から、下界を見下ろす、重役。

集まるAI。


「為替の、悪用が、頻発している」

「先進国遺伝の、子どもを狙っての、人攫いが多発」


「情報の出所で言うと、ゴードーのアクセスポイント興信所。デイヴ=チェスター。

 国は、マヨイ」


「? デイヴ=チェスター? 聞いたことがあるような」

「いや、いい。続けてくれ」


「可能性は、中の強」

「確率は、42パーセント」


「ゴードーのアクセスポイント興信所、以外からの、情報は?」


「冒険者の宿から、うわさ話が、数件」


「ノエールの線は?」


「いまのところ」


「排除をしたほうが、よろしいのでは」



「待ってください、情報を、よく調べてみないと」

「確率は高い」

「下手をすれば、不利益なことになる可能性が」


「とすれば」


「冒険者の宿に、いつもの依頼を」











口ミッション


ランド=ダデム

白金の渚亭。夕刻。

季節は冬。

窓から刺す木漏れ日の、陽光を切るように、ブラインドが下ろされている。

縞となる、店内は、少し薄暗い。

こんこんと薪ストーブが焚かれているが寒い。

一人、テーブルで、エディブのついでくれた、コーヒーを飲んでいるカール。

バンガードアが、勢いよく、開く。

息を切らす黒服。

依頼です。


顔をあげる、カール。

何? 依頼?




シュガー入りの、コーヒーを飲んで、一息つく黒服。

話はじめる。


前置きの説明です。


為替の低い国より、人員を導入。

四角い箱のようなものを、振り上げる人員。

発砲する訓練をする。


人権も、ない程の、為替の低い国。

ソルジャーに育てあげられる。


命の値段も違う、世界。

人数はいても、友と呼べるものではなく、道具として育てられる。


借金の回収や、金銭の確保。

育て上げられた、ソルジャーは、他国へと、裏のルートで、買われている。




私たちは、勉強をするゆとりはなく。






はじめて、手にした、貨幣とともに、ミサハマに逃げた、ソルジャーの友達。

ミサハマの、裕福な世帯の友達と友達になっていた。



情報機密の為、捕まると、舌を噛み切る、ソルジャーたち。


その過酷な過去は、想像を絶するものがある。


ここまでが、予備知識。



で、依頼はというと。

1に、果たして、情報の出所が、マヨイかどうか、調べて欲しい。

2に、情報は、他の場所でも、出回っているか?と。

3に、ソルジャーを見かけたら、安全に調べて欲しい。



なるほど、難儀なミッションだな。


あいにく、仲間は、出ているし。


一人か‥。


OK! 引き受けよう。











かくして、情報収集の旅に出発する、カール。

アラゴーは今回休み。

ソフィアは、久々の同窓会。

果たして、どうなることやら。




ミッションスタート

キャスト

人間    カール=ザルツバーグ

エルフ   ソフィア=ゴールドバーク

ドワーフ  アラゴー=マブ=ライルデン







市街地。

お金を使って、色々とあたる、カール。


「思ったより、予算がかさむな」


これと思った、道ゆく人に、声をかける、カール。


雑踏の影に、兵士風の女性を見る。


雑踏をかき分けて進む、カール。


「ちょっと待って!」

兵士風の、女性の肩をつかむ、カール。

舌を噛み切る、ソルジャー。

「うわっ!」

「舌を噛んだぞ」

舌の裏を、強く押さえ、傷を覆うカール。

痙攣しているソルジャー。

「ドクター!!」

雑踏の中、叫ぶ、カール。


しばらくすると。

駆けつけるドクター。


応急処置を、ドクターに変わるカール。

血に濡れた、震える手で、立つカール。

「なんてこった」








口同窓会


落ち葉の散った、老木が並ぶ、校舎。


コートで着飾った、スクールメイツたちが集まって来る。


お久しぶり。


会いたかったわ、プリンセスソフィア。


リチャード。シャルロッタ。フランコイスさん。


今日は学長が来ているわ。


うれしい知らせね。



リチャード、学長の真似をして言う。


出稼ぎに行かない女子。子供に軍事訓練する 国家。

人に傷を負わせると、かわりに殺されても、仕事としてよくやったと言う。

他の人間が助かるのだから、いいと。

為替が低いので、人権もない。

ゴードーの、平均サラリーマンの給料が、100人分の給料になるほど格差がある。

冒険者一人の稼ぎが、1000人分の給料に匹敵するほどだ。


ソクラテス学長の、自論ね。


笑う、スクールメイツ。


フロントミッションで育っていたら、親がありがたい。

地場産業とかあるからかなぁ?


ううん、私は違うと思うの。


あ ほんとだ。


プリンセス、すぐ、舌にでるから。


下品な輩には、成敗を!


小さくペロっと舌を出す。


笑う、スクールメイツ。




ミサハマのスクールメイツ 裕福層

裕福層のなかの、お嬢様、嘘をつきそうになると、舌を噛みそうになる。

下品な事をされても、舌を噛みそうになる。


近頃の話題は、新型のパーソナルコンピューターがでる話ばかりなの。


この間、新聞で聞いたわ。


たしか、パームトップって。


そう、その話ばかりなの。


手のひらサイズに、パソコンの機能が入るとしたら、すごいことね。


うーん。


ちょっと待って、誰か来る!




兵士風の女性が、フラフラとやってくる。


きゃー


ソルジャー!?


そのまま、その場に倒れる、兵士。


行ってみる。


やめたほうが。


恐る恐る、兵士の方へ行く、スクールメイツ。


何か、飲むものを。


ミネラルウォーターを、少しずつ、口に含む、ソルジャー。


気を取り戻す、ソルジャー。


少しずつ、話を聞く、スクールメイツ。





『食え!と言われ、味のない、兵糧色を、食べさせられる、兵士』


『食え!と言われ、美味しい食事を食べる、兵士たち。の嬉しそうな顔』


頭を抱える、ソルジャー。


うわああああ


抱きかかえる、ソフィア。


私たちに、勉強するゆとりはなく。


強く、手を握りしめる、ソフィア。




美味しい食事を、ソルジャーの為、用意する。スクールメイツ。


食事を進める、スクールメイツ。



なにか、感じる。


富の格差。


なにか、判らないが、初めての感情。


嗚咽がもれる。


聞いた話では、ソルジャーは、裕福な世帯のソルジャーで、

仲間は、最前線で死んでいると。


ソルジャーは、炭水化物の違いに気づく。



美味しいでしょ。



私も、時に、舌を噛みそうになるが、死ぬ為に噛んではいけない。アイタッ。


生きていれば、美味しいものが、食べれる。


私たちを、食べさせてくれる所はあるのか?


いまの所ない。ただし、冒険者がある。


冒険者?


自由を背に、旅をする者。アイタッ。


はじめて、笑う、ソルジャーたち。


ソクラテス学長やってくる。


命は、誰しも、大切なものじゃよ。


本学長!


ここだけの、話じゃが、このフロンティアには、富を稼ぐ場所はいくつもある。

じゃが、先進国から、流れ者は増やすなと、大目つけられてのう。

秘密じゃて。


笑う。みんな。





ソルジャーくんには悪いが、みんなは、これから、船上ビュッフェじゃな。


?!


しっかり、楽しんでくるように。



船上ビュッフェ。


お金が、かからないアレよ。


ちょっと怖いわね。


腹ごなしをしてきましょう!


また、出た、冒険者用語。


笑う、スクールメイツ。



口船上パーティー


綺麗なクラッシックがかかっている。



フルートにクラリネット、トロンボーンにホルン、ウッドベースに、ボンゴにピッコロ。ドラム。

キーに、ヴァイオリンとピアノの二重演奏。


よかった、楽団がいるのね。


紳士と、淑女が、静かにワルツを踊っている。


ピッコロとボンゴは、はずしているわね。


いいわね。


一曲どう?


リチャードと、静かにワルツを踊る、ソフィア。


ボーイが、シャンパンを持って来る。


悪寒がはしるソフィア。


!?


シャンパンを取り落とす。


あっ!


綺麗に片付けられるフロアー。


ゴメン。


良いよ、ソフィア。


楽団の演奏は、アンビエントミュージックに移る。


時は、更けて行く。


ソフィア。


もうそろそろ時間よ。


カールも、待っていることだし。


みなさん、帰りましょう。






恵まれた冒険者。人間。

ミッションも数多くこなし、ひと財産築いていた。

財産で、とあるアイテムを買う人間。

ユチに置いていた、ラスコールからの展示販売品。

最後の一品で、格安になっていた。

よい買い物をし、人間は、順風満帆に見える。


ある時、ゲームに興じる機会がある。

ゲームに熱中するうち、急に激痛が走る。

腕が折れていた。

訓練された、女性の一団が、わからない速度で、急に発砲したきたようだ。

気づく人間。

まて、と言うカール。


姿を見られ、その場で、自害す、訓練された女性。

死体を持ち去る、女性達。


なんなんだ!?

治療に入る人間。


傷を癒しながら、疑問を考える人間。

戦いの断りもなく、発砲。

恨まれる覚えもない。


集団の女性は、十数人いたが、みんな同じ顔。

白い肌に、細い目をしている。

ユチに多い人種。

しかし、はたして、ユチの人間か?


ふと、マヨイの話を思い出す。カール。


ソフィアは大丈夫だろうか?


腕の治療を、病院で済ませ、ミサハマの友人に会いに行った、ソフィアの元へ、行くカール。





おかしいな。おかしいな。



胸騒ぎののち、帰途を急ぐ、ソフィア。



ソフィアを追って、複数のソルジャーがやってくる。



ギプスをしたカールがやってくる。



あ ああ


どうしたの?


後ろ!


そいつらは、俺の腕を撃った敵!


?!


立ち上がる、ソルジャーたち。


臨戦状態に。



機密を知られたものには、死を。

機密を知られたものには、死を。


洗脳状態に陥る、ソルジャー。



危ない!


カールの元に駆け寄る、お嬢様。


空間と時空の接点が交わる時、虚空は光となり、我らを導く。


テレポ!


うわっ!


光は球体となり、二人を包み込む。


突風と共に、消える、二人。



気がつくと、ダデムの、白金の渚亭の前に戻っている。


テレポ!?


やっぱり、プリンセスだったんだ。


この事は、ご内密に。


大変だったわね。



ありがとう。よく助けに来てくれて。


胸騒ぎがしたの。


さあ、帰りましょう。









ミッションエンド。

登場人物。

     カール

     ソフィア

     エディブ

     リチャード

     シャルロッタ

     フランコイス

     デイヴ=チェスターについては、目下調査中である。(フィクション)



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