第74話 土地と物件を買おう!(現実のお金は見ないものとする)
「こちらなどよろしいと思います」
それから更に経って季節は夏が近づいた6月の日曜日、自分とアキラ、そして猛翁と巌さんが不動産に居た。マジでアドバイザー、もしくはコンサルタントみたいな事をやる事になるらしい。と言うのも・・・
『トオル君は通常ダンジョン専門冒険者は止めておいた方がいいだろう』
佐々木さんにこう言われたのだ。曰く、巴さんや他のメンバーが居るとはいえ、ダンジョン内は治外法権であり、嫉妬が怖いので、出来れば自衛隊のダンジョンに潜って欲しいらしい。え?なんで面が割れてるって?この頃からの地のSNSやネット掲示板が活気づき始めた頃なのだ。特定班、そう呼ばれる者達が誕生した頃である。後は分かるね?で、一番厄介なのがいつの時代もアレである。
『寄生探索者がボツボツ現れ始めた。勿論、巴御前が居れば大丈夫だろうけど、念には念を入れる』
そういう訳である。ちなみに、委員長と妹チームにも色々メールや手紙が来ているらしい。全部削除の上でお断り入れてるらしいけど、当の本人である自分は更に倍のドン!だ。で・・・
『そこで、トオル君の卒業前にこう言った職に就くという建前を作ろうと思う。君のメンバーもその事があるからとお断り入れやすくなるだろう』
で、選択肢に出たのがダンジョンアドバイザーかトラブルバスターのコンサルタントの設立。なお、後ろ盾が日本国そのもの。こっわ・・・しかない情報であり、これらは勿論開示していく情報となる。んで、ここから猛翁と巌さんによるレベルが違う、所謂レベチな話が展開されていく。
「ふむ、現住所の所から徒歩2~3分、出来れば帝国ホテル近辺の物件もプリントアウトしてくれるかの?」
「猛翁、それだけでは足りません。近辺に空き地があるかも重要かと」
「お、そうじゃったな。店員さん、手間をかけるがお願い出来るかの?」
「は、はい!」
俺達は何も聞かなかった!って事にしたい。アキラも出されたお茶を飲んで現実逃避している。まあ、理屈は分かる。まず、自分達に懸念されるべきはリアルな事件。具体的に言えば、拉致・脅迫・監禁である。特に国外勢力はこの辺に遠慮があるかも未知数である。そこでまあ、まずは政府が後ろ盾に居る職だぞと周知すると共に事務所予定地周りの物件を裏から買っていく。そうする事で周りの物件に私服警官や護衛が居ても不自然じゃなくなるし、相手にも圧を与える事が出来る。盗聴対策にもなるしね。
「ふむふむ、ではここ一帯周辺を買うとして事務所は中心にあるこのビルの中層で。期間を設けるのでお願い出来るかの?」
「はっ、はい、勿論でございます。代金はこのようになりますが?」
「おや?想像より安くなってるね。物件も含めて億で止まるなら安い。買いですね」
巌さんが恐ろしい事サラリと言われてる。しかし、まあ、ホントはした金なのだろう、スポンサーがスポンサーだし。忘れかけてるが保護者の両名は日本政府や海外に強いコネと資金がある人達なんだよなあ。あれ?そう考えると委員長って良いとこのお嬢さんなのか?
「それでは売買成立で。トオル君、書類の読み込みと印鑑の捺印をお願い出来るかい?」
「アッ、ハイ」
心に鉄を持って契約内容や買うビルや物件の内容、保険各種の更新で頭がパンクしそうになったのは言うまでなく・・・いや、むしろパンクしそうになったから金額を頭に入れれなくてラッキー!だったかもしれない。え?金額?国家予算に迫ってたからね、心を無にしてありがとうございましたマシーンになってたよ、ハイ。
学生には億の金は思考オーバーフローするよね!というお話




