第67話 テイマー取得の試練 後編
駆け抜ける。色に包まれた世界を、周りと入り口と出口である門は白、巴御前は黒と赤と青。その周りも同じような色に染まっている。理解する、多分、自分の危険感知が目に見える形で色に出ているのだ。また、佐々木さん案件かな、コレ?と思いつつ、扉に向かって走る。
「シッ!」
巴御前の剣閃!普通なら避けれはしないだろう。黒くなった床の範囲を横っ飛びする。するとそこに同じく黒く見えた刀の軌跡が流れていく。
「おもっくそ、首狙いましたね?」
「避けれたでしょう?」
くそう、戦国の思考。あのまま進んでたら、回避出来なかったまである。さりげなく扉から引き離してんだよなあ。こっちのスキルっぽいものを読んでいる。つまり、ただでは通さんと言う意思表示。勿論だが、体力の違いは明らかだから持久戦は無理。今やってるコレもかなり気を張ってやってるので短期決着が望ましい。さて、どうする?
(しばらくはやられる事は無い。だが、このままだと千日手で集中が切れたらすっぱりだ)
撤退を考える。幸いアイテムは2つある。と、ここでアイテムと言う言葉からとある部分が気にかかった。あれ?黒は超危険、刀身が黒くなってるから分かる。赤はその黒と共にくる危険範囲、これも分かる。だが、青、これはなんだ?あるのは首筋、うなじと呼ばれる部分。そこに糸のような・・・・・・あれ?コレ、どっかで聞いたような・・・あっ!見えた、これが勝機!だが、その為には無駄な行動は出来ない。足を止める。うわあ、いざ、危険地帯に踏み込む覚悟だと怖い。更に、実行する為に集中力を挙げて視る。うわ、ギリギリでやんの。後は訓練の成果に賭けるだけだ。向こうも笑顔である。戦国時代系の美人の刀構えた笑顔って怖い、怖くない?
「シッ!」
「ふっ!」
黒い剣閃が横に薙ぎ払われる、回避ギリギリの範囲の後ろに飛んで回避。前に出ようとすると、刀を握ってた片手が黒くなり、半円の範囲も黒くなる。ちょっ、そういうのあるの聞いてたというか、実は猛翁も良く使うんだけど、女性でしょ、貴女?!男を片手で投げようとするぅ?!だが、あえて前に出る、投げとはメインは掴みだ、範囲も限られる、しかも、小柄な女性なら尚更だ。更に片手は刀を振りぬいた直後なので戻せないし、咄嗟に刀は手放せない。振りぬいた刀の方に出る。切り返しが怖いが、その場合は勘が働くから、今はその予兆もないので踏み込む!
「っ?!」
背後を抜ける。きっと、巴御前もこう思ったに違いない、その背を追いかける!と、その証拠に足の色が白から黒に、扉までの範囲に黒の直線が彩られる。だが、狙いはこっち、青の印。そこから流れる糸のようなモノ!そう、以前テイマーの人から聞いたそれであったのを思い出したのだ。そう、青い部分はテイムを行うための紐のようなものである。これを掴むと、テイミングが始まり、相手は数秒動けなくなるらしい。その隙にダッシュして扉を触る。これが最後の好機、掴んだ!
「貰った!」
「え?・・・・・・きゃん♪」
はい、 世 界 が 凍 り ま し た 。あ、勿論、声に動揺したけど、そのままダッシュして扉触りました。
トオル君、一本!と言うお話。なお、テイムは性的快感が流れます、責任取らなきゃだねえ?(ニチャァ




