表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代ダンジョン安全探索計画 略して、現安計画  作者: 味醂英雄
2年目 マスコミ騒動編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/92

第60話 金欲って怖い 前編

「うわあ・・・・・・クリスマスって呪いの日だっけ?」


季節は巡り、高校生最後の冬休みに入り、久々の休養日と言うか、今日は何事も無いと思っていたクリスマスに自宅で朝から情報を集めていたら、コレである、何がって?


「海外で配信探索者に対し、穏便な言い方で言うと、お布施機能の開始かあ・・・」


所謂、スパチャ、すなわち投げ銭機能の先駆けである。この頃はまだ普通の銀行口座との紐付けはできず、探索者カードの口座機能への紐付けのみであったが、勿論、この機能に関して世界中で衝撃が走った。と言うかだ・・・


「学校関係者てーか、未成年探索者抱えてるとこが世界中レベルで滅茶苦茶頭抱えるんだろうなあ」


お金が稼げる。それだけで愚行を行う者は増えてしまうのだ。まして、未成年と言う欲に対し自制が効かない世代は尚更である。そして、この投げ銭機能は今の所は探索者関係の動画サイトのみであるが、広まれば将来的に各有名動画サイトでも機能追加が確実に行われるだろう。で、まあ、このパターンだと・・・


「あ、お兄ちゃん、佐々木さんから電話が来て、帝国ホテル内ロビーに集合だって」


だよねえ・・・すっかり御意見番になりつつあるなあ、自分。



「先に言っておくと、日本支部は反対した立場なんだよねえ。現在日本で運営してるサーバーには追加しないように政府から手を回して貰ってるんだけど・・・」


はぁとため息をつく佐々木さん。今回の同席は自分といつものチームメンバーと猛翁である。巌さんは今日は結婚記念日らしいので呼んでない。まあ、テレビぐらいは見てるだろうし、後日相談しても良いと思う。


「しかし、これは()()()のう」


「「「「ですよねえ」」」」


猛翁の眉を寄せての言葉に自分、佐々木さん、アキラ、委員長が頷く。妹チームはハテナ顔だ。まあ、分かれと言うのも難しいからね。


「簡単だよ。楓、お前なら分かるぞ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「同じく、お前もだ、三優。その日を思い出せ」


『あっ!』


自分とアキラの言葉にハッとする妹チーム。そう、厄介である・・・人の欲望、すなわち、金欲というものは。


「これの何が厄介って楓達の時とは訳が違う。佐々木さん、コレ・・・」


「ああ、自分も他の議員に首相もそう感じている」


「厄介じゃのう」


自分の言葉に佐々木さんが頷き、猛翁も渋面を作る。何が厄介って、コレ・・・


()()()()()()()()()()()()()()()()()()ですよね、かなり遠回り且つ時間かかりますけど効果は抜群っていう」


「そうなんだよねえ」


そういう事である。佐々木さんが溜め息をつく。コレの厄介な所は今の所は反対派の日本では収益化は出来ないが、海外に籍を移せば出来てしまうという所である。そして、ドロップ品だけの収入から脱したいのがどんどん海外に出てしまう訳で、かと言って、事の起こりは海外なのでこの収益方法は現在の所は禁じている日本の方はどうにもならないし、出来ない。とすれば、解決方法はただ1つ。


「将来的に同じ事をやるしかないが、大きく一歩出遅れたのが日本」


「だねえ」


うぅん、でも、これって・・・


「で、自分からの解決方法なんですが、現状のままで良いと思います」


「その心は?」


「人間結局、行き着く所は同じって事です。命は何者にも代えれないし、事例だってある。でも、鞭がありすぎて飴が無いのも良くない、そこでですね?」


自分の提案に佐々木さんは早速会議に行き、猛翁から「ますます、磨きかかっとるのう」としみじみ言われ、メンバーにうんうん頷かれたのは言うまでない。解せぬ・・・

現代ダンジョンでは避けれない配信動画収益のお話。まあ、普通に配信なんか始めたらどうなるかは御察しの通りです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ