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現代ダンジョン安全探索計画 略して、現安計画  作者: 味醂英雄
2年目 マスコミ騒動編

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第48話 天罰の日のその後

「いやあ、思い切りましたね」


「実は前々から政府からもこの一件に関しては承認されてたんだよ。そろそろ、あいつ(マスコミ)ら、度が過ぎてね?図に乗ってね?処す?初す?ってね。なので、丁度良い機会なので実行しただけさ。マジでテレビと言うかマスコミ関連探索者はマナー違反多数だったから、あの会見は良い注目の的になってくれたよ」


あの笑撃もとい衝撃の会見から数日。自衛隊基地の食堂で課題をやっていた自分達に佐々木さんが近づいてきたので、自分が対応する。例のテレビ局を皮切りに同じ様な処分を受けた新聞社、テレビ局が芋づる式に現れ始めたのだ。後に『平成のマスゴミクリーン動乱』と呼ばれる騒動の始まりでもあった。


「うちとアキラの家の引っ越しもありがとうございます」


そう、そして、自分とアキラの家は探索者協会の伝手を使い、協会の息がかかった大きなアパートに引越しした。流石に動画を見た全員の記憶を消すとか出来ないしね。アキラの家は自分の知り合いという事もあり、引っ越しをお薦めされた。


「気にしなくていいよ。しかし、ホントに外道な手も使ってくるね。今後はかなり注意が必要になってきたよ」


『ですねえ』


全員が頷く。今までは取材はそれほど強行と言う感じはなかったが、今後は視聴率や部数が欲しいマスコミにしばらく注意しなければならないだろう。


「ちなみに、例の突撃取材したテレビ局ね。スポンサー超激減して存続危機らしいよ。不思議だねぇ」


ああ、多分、猛翁辺りが手を回したのかな?政治・経済は勿論、芸能界にも大きな伝手あるって言ってたもんな。他にも探索者協会はその性質から、懇意してる企業とか大そうだもんな。


「今後はアニメや特撮、再放送枠でしか食っていけなくなりつつあるらしいよ。今後の新聞のテレビ欄に注目だね」


おう、素晴らしい笑顔ですね。そう言えば、マスコミ関係の探索者にめっちゃ手を焼いてたもんな。分かるしかない。


「ちなみに、マスコミ探索者連中についてはどうなるんです?」


「まず、探索者資格は剝奪。()()()()()()()()()()()()()()()となる。これにより、まず正攻法でのダンジョンに入るのは不可能になる」


アキラの言葉に対する佐々木さんの言葉に頷く。現在存在するダンジョンのほとんどは各国の管理下なんだもんな。後、初めての試みもあって注目を浴びた放送だ、この事は日本だけではなく世界中にも知れ渡っただろう。


「勿論国外に出ると言う方法もあるし、未確認のダンジョンに入ると言う手もある。しかしまあ、どちらの選択を取ったとしても、今後そいつらがあらゆる意味で自分達や協会に害を為す事は無いだろう」


「でしょうね」


「ん、どうして、お兄ちゃん?」


「どっちも何かしらの力付けれそうですけど?」


自分が頷いたのを見て、妹チームが疑問を発する。うん、まあ、普通は分かり難いかもなのだが・・・


「まず、前者は出身国のサポートがゼロ。海外は外から、特に日本からの探索者には厳しい、勿論だが、他国の探索者、まして、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


まあ、そうだねと納得する妹チーム。そして、後者は・・・


「後者は入れはするだろう。だが、そこにあらゆるサポートが無い、地図も無い、安全の保証も無い。もしそこを無視して探索を行ったなら・・・」


「「行ったなら?」」


()()()()()()()()って所かな?」


うわあと妹チームも理解出来たのか嫌な顔をする。まあ、流石に、探索者免許を仮にも持ってる奴がそんなダンジョンに挑む訳が無い・・・・・・と思うんだけどなあ。



<<とあるマスコミ探索者>>


「ハッ・・・ハッ・・・・・・ハッ!」


ほんの少し前、協会から資格剥奪された探索者達を集めて、国内ではまだ未登録のダンジョンを潜っていた。そこはマスコミ探索者時代、自分達が見つけ、探索者ブームが最高潮に達した時に使おうと所属局と共に思っていたダンジョンだった。


「馬鹿な!何故だ!あの時は3階層には雑魚しかいなかったはずだ!!!」


そこに合ったのは全く違うダンジョン。何故、何故?と思いながら走る。女は連れ去られ、男は喰われ、命からがら、2階層の階段に着きつつあった。安堵と同時に背中に衝撃が走る。振り向けば、オーガと呼ばれる巨人がこちらに向けて、何かを投げてきたのだ。それは・・・


「あっ・・・・・・がっ!」


認識するべきではなかった。認識しなければ、まだ少し生きれたかもしれない。あの巨人が持っていたアクスの刃が背中を貫き、胸から出ていた。何故、こんな低階層に・・・と走馬燈を見ながら理解した。()()()()()()()、アレがこのダンジョンも変化させていたのだ。嗚呼、チクショウ・・・死にたく・・・ねえ。


「全隊突撃!」


意識が消える前に見えたのは自衛隊の制服と部隊。ああ、本当に未探索ダンジョンは危険と警告を無視したのが仇に・・・そこで、俺の意識は完全に途絶えた。



<<自衛隊追跡班報告>>


件のテレビ局及び探索者資格を持った関係者が集結してるとして追跡。未探索ダンジョンを発見、報告後に部隊編成を待つ


体が危険信号を発する寒気を確認。部隊を一旦退避させ、対ダンジョン変動部隊が来るまで待機


対ダンジョン変動部隊を伴い突入開始。基本的に変動ダンジョンと同じ事を確認。件の探索者集団を探す事を優先とする


3階層階段前の部屋にて、オーガと交戦。男としては最後の生き残りであろう探索者の死亡を確認。更なる部隊の増援を要請


4階層以降にて、モンスターの巣で女性を複数人発見。交戦後に保護。交戦前に何名かが強姦にて死亡しているのを確認。保護した際に生きていた女性達から、女性メンバー全員を確認


撤退前に男性探索者達を仕留め、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に遭遇。高レベル自衛隊シューター探索者のバルカン系のクロスファイアで仕留める。今後もこう言うモンスターが出るかもしれないので、情報部に戦闘記録を保存


件のダンジョンを高難易度ダンジョンとして認定。探索及び、モンスターの駆除を提案。詳しくは情報部の資料にて

流石にしないだろうと思っても追い詰められた者は斜め上に行くというお話。けれど、未探索と言うのは未知の危険もありますよと言うお話でもあります

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